松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

中国製カセットテープは、想像を超えていた。

2021-06-15 10:14:06 | 日記・エッセイ・コラム
 きのうからFM歌謡スクランブルで、大事なシリーズが始まるのを急遽思い出して。それは「プレーバック90年代」というのだが。

 一番近いホームセンターへカセット・テープを買いに行った。一目見て、知らないブランドだったので、良く見たら「原産国:中国」とあった。ホエーッ、やな予感。

 家に着いて、開けてみる。印刷された破くフィルムでなく、紙製。その紙も、薄っす~い、ぺらっぺらの古紙みたいな紙。それもごらんのとおり、手垢でも付いたようなムラのある白。

 驚いたのは、穴が。なぜか、穴が、開いていた。プラスチック・ケースに守られたモノに、穴が。そして4本のうち、3本がまともにカセットを取り出せなかった。引っ掛かるのだ。

 さあ、これで。音質を期待する方が、おかしいだろう。紙のパッケージには、不吉なことが書かれてあった。

 「録り直しの出来ない大切な録音の場合は、事前にテスト録音し、確認の上ご使用ください。」その下には、ご丁寧に他の原因で起きそうなトラブルが並べられていた。

 どこまで気の小さい会社なんだ。出荷する前から、恐縮しまくっているじゃないか。そんなに、クレームが怖いか。あきれるな。

 こっちは、一発勝負で大事な番組を録るしかない。
 始まっても、不安だらけだった。90分通してオートリバースで最後までやってみるしかない。

 ところが事後に比較するにも、音質の良い曲が登場しない。踊るポンポコリン? さよなら人類? あ、っそうだ。たまの曲「さよなら人類」これを聴いた時の衝撃は、今でも忘れません。あの、ディスコ全盛の浮かれた時代に、「たま」が降って湧いたように登場した。

 織田哲郎の「キズナ」が掛かった時、これだ、と思いました。全体の音が素晴らしいし、特に低音が凄い。電波に乗せるギリギリ50ヘルツ付近のフワッとしたベースの音が入っている。
 そしたら大勢の期待を裏切って、ちゃんと録れていました。ベースの、地の底から来るような低音が再生されていました。有難い。「ごうか~く!」合格、合格。やれば出来るじゃないか。やらないだけか。

 なんの疑問も持たず使えたジャパン・ブランド。どんなに有難い時代だったか、今更思う。
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2 コメント

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おもてなしの日本には無かった発想 (^ん^)
2021-06-16 01:02:40
昔、私の勤め先では、エライさんの一声で、パソコンを全部Dellに替えたときがありました。
そしたら初期不良が、俺のも私のもって、ぞろぞろ出てきて、だから言わんこっちゃないと思う間もなく、即、Dellから交換のパソコンが届きました。
同僚の話では、検査しないで出荷して、不具合があればすぐ取り換える、そういうポリシーなんだと。検査は客にやらせる、社内で検査したって不良品ははじかれるんだから、検査にかける経費分を浮かせて価格を下げて、いっぱい売った方が儲かるんだと。嘘か誠か私知りませんけど、そう言ってました。

そのカセットテープのメーカー、外国かぶれの経営方針なのかな。それか、すべての物が世界の工場、中国のレベルに揃っていくのかも知れないね
合理的の権化 (松美)
2021-06-16 07:08:18
まったく。合理的ですな、考え方が。そういうもんだと思って、海外では暮らしているんでしょう。
ダイソンの掃除機も、発想は素晴らしいが、外見はおもちゃですよ。使っていてなんかこう、パチッとしたものがない。

「共生」の学者さんの文章、読みやすいね。文章に知性が感じられる。頭のいい人なんだろうね。長過ぎないのも、人柄が感じられる。きっと、いい人だ。

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