七技会のひろば

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社会学

2012年01月09日 | お話サロン
社会学                  


小学校、中学校、高校を通じて「社会科」の授業はありました。
学園では黒川先生の「社会学」
この講義は、とても新鮮でした。
講義の中でのキーワード、「ゲゼルシャフト」と「ゲマインシャフト」
   ゲゼルシャフト=利益社会
   ゲマインシャフト=共同社会
学問的には「世の中は、(今風に言えば)絆の社会(ゲゼルシャフト)からソロバンの社会(ゲマインシャフト)へ変遷する」必然をおっしゃっていたようですが、それはそれとしてそんなこと以上に頭に残っているのは「ボーリング」でした。
先生は「ギャングの仲間内の序列はボーリングの腕前に左右される」ことを何度もおっしゃいました。
が、聞いている私には「ボーリングとは何か?」が一つの関門でした。
舶来の身体を動かす遊びの一種であることはおぼろげに分かりましたがそれ以上にはっきりしません。
以前、ワシントンハイツの特別電話局勤務経験の先輩が
「ハイツの中に、ガラス越しにのぞける細長い場所で、アメリカ兵がソフトボールの三倍くらいの大きさの重そうなボールを転がす遊びをしている」
と話してくれたことを思い出しました。
どうもそれらしい。
しかしもう一つの関門がありました。
柔道、剣道、空手ならともかく、タカがボール転がしにヤクザの若者がうつつを抜かし、その腕前が日常の羽振りに影響することが信じられませんでした。
後日、ボーリングを実際にやってみてその面白さや上手下手の幅が広いことを認識しました。
それにしても、やはりヤクザの序列に結び付くイメージは持てませんでした。
今思えば、先生の「ギャング」と表現される社会学的な定義と
「ギャング=ヤクザ」と認識する私の言葉認識との差、
が原因かも知れません。
また、素人が無関係と思い込むような事柄との因果関係を見出し驚かせる、これぞ学問!
遠い昔の話を今思い返しています。
調べてみると、日本に一般人が利用できるボーリング場ができたのは昭和27年の暮れとのことです。
講義を受けた時はそれから未だ10年も経っていないのだから知らなくて当たり前だったと安心はしていますが、
先生は学問の説明材料としてボーリングが私たち或いは大学の学生が理解できる普及度合いにあるとお考えだったのでしょうか。
お尋ねしてみたい。また、先生のおっしゃる「ギャングとはなにか?」も。
今思えば「愚連隊」程度のことなのでしょうかね。
そこで黒川先生のことをインターネットで検索してみようと思ったが、フルネームが分かりません。卒業アルバムにも書いてありません。
やはり52年前の遠い日の事でした。



2012.01.09 米田書き込み