[ニューヨーク 11日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して7カ月ぶりの高値をつけた。最近発表された米経済指標が全般に堅調で、米連邦準備理事会(FRB)は12月に利上げに踏み切るとの見方が強まった。
英国が欧州連合(EU)離脱に際して単一市場へのアクセスを失う「ハードブレグジット」に向かうとの懸念からポンドは続落。過去1週間の対ドルでの下落率は4%強に達した。
ドル指数.DXYは3月以来の高値をつけた後、終盤は0.8%高の97.650。ユーロ/ドルEUR=は2カ月強ぶりの水準に下げた後、終盤は0.8%安の1.1054ドル。直近のドル/円JPY=は0.3%安の103.38円だが、10月に入ってから2%上昇した。
終盤のポンド/ドルGBP=D4は1.8%安の1.2128ドル。
市場ではFRBの12月利上げ予想を固める手掛かりとして、12日発表の9月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目が集まっている。金利先物が織り込む12月利上げの確率は70%前後に達した。
米利上げ観測の高まりから10年物米国債利回りが4カ月強ぶりの水準に上昇し、対円でのドルを下支えした。ドル/円は過去11営業日のうち10営業日で上げた。
アナリストによるとユーロも対ドルでテクニカル的な節目を割り込み、2カ月近く続いた値固め局面が崩れている。
フォレックス・ドット・コムの調査ヘッド、ジェームズ・チェン氏は「米国は12月に利上げするとの観測が強い」と指摘。小売売上高や生産者物価指数、消費者物価指数など今週末に発表される一連の米経済統計が利上げ観測を後押しし、ドルが一段と上昇する可能性があるとみている。
コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ・マーケット・アナリスト、オマール・エジナー氏によると、米大統領選の世論調査で民主党のクリントン候補が共和党のトランプ候補に対するリードを広げたことも、ドルにとってプラスに働いたという。
ポンドは4営業日続落し、アナリストの間から一段の下落を予想する声が出ている。ただBNPパリバのマクロ・クオンタティブ・ストラテジストのマイケル・スナイド氏は、同行の外為モデルに基づくとポンド/ドルは既にハードブレグジットを織り込み済みとの見方を示した。
ドル/円 NY終値 103.50/103.53
始値 103.72
高値 103.88
安値 103.18
ユーロ/ドル NY終値 1.1053/1.1055
始値 1.1080
高値 1.1098
安値 1.1049
以上、ロイター記事
ドルの利上げの動きする度に円安になり、株高になりますから、いいことですね。
イギリスのポンドもEU離脱により下落することによるメリットがあります。観光客が増えるし、輸出が有利になります。