僕は西伊豆の町で産まれた。その町には鉄道が存在しなかった。町の中心部にはバス会社の営業所を兼ねた大きなバスターミナルがあった。僕らは駅で列車を待つように、そこでバスを待った。ターミナルの中には大判焼きやソフトクリームを食べる店などもあり、学生の喫茶店替わりのような面もあった。今ではそのターミナルは小さくて小ぎれいな待合所に変わってしまった。この大きさで良かったんだと思う反面、あの無駄に大きなターミナルが懐かしい。
さて、今回の写真は岩手県大迫町の岩手県交通のバスターミナル。盛岡にあるバスセンターは惜しまれつつ解体されたが、大迫のターミナルは現役である。この日は町民文化祭が開催されていたせいか、ターミナルには人の姿はなかった。少し薄暗いターミナルの中では静かな時間が流れていた。いつかこの場所からバスに乗り、遠野方面にでも行ってみたい。
LEICA M MOMNOCHROME (CCD) / SUMMICRON M35mm ASPH
バスターミナルには喫茶店やラーメン店、大判焼(我が地ではそう呼びます)などがありました。
今は、学習塾のなど複合ビルになっています。
「利用客数からすると、この規模が適正です」そう言われると何も言えませんが・・・。
追伸:ラーメン屋は羨ましいです。
ベンチの感じが秀逸です。
こういう次元になると、「或る種の゛文化財″」とでも言う存在感を放ちますね!!
理由は分かりませんが、すごく落ち着く感じです。
建物だけでなく、ここで繰り広げられてきた営みそのものに価値があるのだと思います。
右側の丸椅子は、蕎麦とかうどんが食べれるコーナーです。営業しているかは分かりませんでした。