67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

トラディショナルジャズの傑作の一枚

2008-09-18 05:03:30 | jazz & vocal
Coast Concert/Bobby Hackett
(Capitol T692)


 航空機を使ったLPカバーって言うのは、気になるものが多いですよね。ちょっと思いつくだけでも、SASのスタン・ゲッツ、パンナムのデイブ・ブルーベック、チェット・ベイカー、BOACのアストラッド・ジルベルト、そしてTWAの航空機が見えるシナトラや本日アップのボビー・ハケットなどなど。どれも粋なカバーです。ボビー・ハケットは1915年、ロードアイランド州プロビデンス出身のコルネット奏者です。あまり得意なジャンルではないですがトラディショナルジャズではビッグネームだと思います。今日は、ハケットの代表作をアップいたします。

 55年、Hollywood Capitolスタジオでの録音です。メンバーは、Bobby Hackett(cor), Matty Matlock(cl), Jack Teegarden(tb, vo), Abe Lioncoln(tb), Nappy Lamare(g), Don Owens(p), Nick Fatool(ds), Phil Stepahens(b, tuba)のオクテットです。サイドAでは"New Orleans", "That's A Plenty"のの美しいメロディとMatlockのクラリネットがいい味ですね。また、Aラスの"Basin Street Blues"での定番ボーカル、やっぱり味がありますね。この中のボントロもTeegardenかな?サイドBでも"I Guess I'll Have To Change My Plan"の魅惑のメロディにやられます。ハードバップではあまり聴けないですが、このジャンルならではの美しいメロディがありますね。また"Struttin' With Some Berbecue"等に聴けるPhil Stephensのチューバ等はこういったトラディショナルジャズならではですね。

 所有盤はターコイズのキャピトルのモノラルオリジナル盤です。といってもこのジャンルは人気なしですから、リーズナブルな値段でgetできる筈ですよ!

アイビーの申し子、トニパキのデビュー盤

2008-09-17 16:39:59 | jazz & vocal
Tony Perkins
(Epic LN3394)


 アンソニー・パーキンスという名前を聞いてビビッと来る方は、やはりもう40才を大きく回ったメンクラ、ポパイ世代でしょうね。いやもっと前の平凡パンチや御幸族の世代も含まれますよね。この辺りの雑誌で紹介されるアメリカの男優とくれば、やはりトニパキ、ダスティン・ホフマン、ポール・ニューマンあたりでしょうか?。特に大学のフレイバーが香る作品をみると、当時のアイビーリーグの美しいキャンパスや、彼らの粋な着こなしがフラッシュバックしますね。おそらく日本では60年代後半から70年台のおわりに書けてこのムーブメントがありましたね。てなわけで今日はトニパキのデビュー盤、エピックの57年録音をアップします。

 以前に、RCA盤をアップしたときにもさんざん書いたのですが、このエピックのトニパキのスタイルにも憧れますね。まず、この細身です。サックスのBDシャツ、オレンジのクルーネック、ネイビーのコットンパンツ(当然のダブルカフです)、白のスニーカー(みたところジャックパーセル風)の出で立ちでイスの反対向きに座ったこのカバー、しびれますね。

 さて、このトニパキのデビューとなったエピック盤は、彼のチェット・ベイカー風のアンニュイなボーカルがやっぱり聴きものです。チェットは金髪でオールバック風でややヤンキーな印象が漂いますが、トニパキは正統なアイビーって感じです。ボーカルも似てますがチェットよりややハードな感じですかねえ?・・・。バックはMarty Paichのオケで詳細は不明ですが、これがなかなかにジャジーです。サックス、トランペット、ギター、ピアノのソロも多分有名人、ペッパーも吹いてるんじゃ・・・???。演奏曲も、A面の"Just Friends", "How Long Has tHis Been Going On"、”But Beautiful", B面の"Why Shouldn't I", "I Wish I Knew", "Gone With The Wind", "How About You"などの選曲もよく、トニパキのチェット似ボーカルを堪能できますよ。

 所有盤は、黄色ラベルブラックファンのエピックモノラルオリジナル盤です。確かCDでも発売されていると思いますよ!

ローチってやっぱり凄いな!

2008-09-16 05:45:00 | jazz & vocal
Drums Unlimited/Max Roach
(Atlantic SD1467)


 モダンジャズドラムの開祖というべきマックス・ローチは40年代のバードやパウエルと行った急速調のアドリブに唯一対応できたドラマーとして知られていますね。個人的には彼に最初にであったのは、サキソフォン・コロッサスの正確無比なシンバルでした。最高のスウィング感で、いっぺんに好きになりました。ゆったりとした曲調での彼のシンバルは鳩のサド・ジョーンズでも楽しめますよね。もちろん、有名なブラウニーとの双頭コンボのアルバムもいいのでしょうが、個人的にはサキコロと鳩が好きですね。

 さて、ドラマーのリーダー盤と言うと、定番のドラムソロ曲って言うのが苦手です。このアルバムも、ドラムソロ曲が3曲も入っていますが、いつも鬼門のドラムソロ曲の退屈さがさほどありません。A-1, -3, B-2の3曲がドラムソロですが、ここでは正確無比なシンバルワークとともに機関銃のような彼のスネアが炸裂します。構成的にこの間に互い違いにコンボ演奏が入っているところも飽きさせない要因となっているともいます。コンボメンバーはFreddie Hubbard(tp), James Spaulding(as), Ronnie Mathews(p), Jymie Merritt(b)で、B-1の"St.Louis Blues"のみにRoland Alexander(ss)が入るコンボです。このアルバムは確かにローチのリーダー盤ですが、当時絶好調のフレディのかくれた名演が聴ける盤だと個人的には思っています。アレキサンダー、スポールディング、マシューズの好演も光りますね。

 所有盤はオレンジ/グリーンの再発輸入盤ですが、スタイラスを交換したばかりだったせいかも知れませんが、フレディの切れのいいソロに唸ってしまいます。

SHURE N44-7

2008-09-15 11:30:26 | jazz & vocal

 レコード針を久々に交換です。といってもステレオ盤用のトーレンスTD320MKⅢの方です。さすがにリフレッシュすると、音がよりクリアになった感じがしますね。これでしばらくは大丈夫です。



 針は定番のSHURE N44-7です。現在モノラル用のプレーヤーになっているDENON DL57もメインで使用していたときにはMCも使っていたのですが、トーレンスにしてからはこれしか使ってないのです・・・。他の選択肢もあるかもしれないですが、まあこれでいいかって感じです。

力強いテナーこそコブの真骨調だ!

2008-09-15 05:57:45 | jazz & vocal
Party Time/Arnett Cobb
(Prestige 7165)


 ライオネル・ハンプトン楽団でイリノイ・ジャケーと人気を二分したテナー奏者にアーネット・コブがいますよね。彼のタフで力強いテナーがこの楽団の魅力であり両者の「フライングホーム」はとても有名ですよね。コブは交通事故で両下肢を骨折するアクシデントに見舞われますが、このあとカムバックを果たしプレステッジに録音を繰り返して行きます。本日は、このフライングホームをコンボで再演したプレステッジ盤をアップいたします。

 メンバーはArnett Cobb(ts), Ray Bryant(p), Wendell Marshall(b), Art Taylor(ds)にRay Barretto(conga)を加えた五重奏団です。A-1の"When My Dream Boat Comes Home"のグルービーな演奏で幕をあけます。コンガの追加で極めてグルーブ感溢れるトラックになっておりコブ、ブライアントの好ソロが聴かれ、アルバム全体の雰囲気を提示する仕上がりです。A-3の"Blues In The Closet"のマーシャル、バレットによるイントロが印象的ですし、A-4のタイトル曲"Party Time"のコブのブローイングには心打たれますね。そして、B-1, 目玉の「フライングホーム」です。このアルバムでのコブのベストと言われるテナープレイが聴かれます。スムースでうねるようなコブのテーマ提示とソロでのメンバーのかけ声も入るブローイングが印象的ですね。「♪アルプス一万尺」の引用も聴かれますね。続く"Slow Poke"のレイのピアノでのイントロ提示もブルージーでいいですね。ブルースフィーリング溢れるコブのプレイは個人的にはこのアルバムの白眉と思います。ラストの"Cocktails For Two"のリラックスしたプレイもいい味です。事故からの復帰を感じさせないコブのテナープレイを堪能できる盤ですね。

 所有盤はプレステッジの黄黒ラベル、Bergenfield NJのモノラル盤です。RVGのバランスのよい録音もすばらしいですね。

いよいよ秋、ワーゲンの季節です!

2008-09-15 03:46:40 | Volkswagen

 随分涼しくなってきましたね。あの暑かった夏の空気はどこに行ったのでしょう。今日は久しぶりに、国道197号線を愛媛の方に走ってみました。先日、キャンプの帰りにポイントギャップが小さくなって不動を繰り返したキャンパーの試運転です。フラットパワーさんの調整でいい調子です。



 愛媛に入って、鬼北町の”日吉夢産地”で休憩し、松野町の「おさかな館」まで足を伸ばしました。”日吉夢産地”の駐車場で佇むキャンパー。やっぱり大好きです。トップ画像は夢産地で売られていた秋の味覚「栗」です。いい感じでしょ!



 さて、「おさかな館」は四万十川に棲息する淡水魚を展示しています。皆様、アカメという魚をご存知ですか?主な生息地として有名なのは宮崎県と高知県です。特に四万十川の汽水域も有名です。矢口高雄さんの「釣りキチ三平」で有名になったこともあり、四万十では幻の魚とも言われてますね。眼が特徴的で写真のように暗い場所で光を反射すると角度によっては赤く光り、「赤目」の和名もここから来ています。

  

 おさかな館の前の広見川では釣り道具レンタルで川釣りが楽しめます。長男のTは6匹、次男のKも最後に1匹つり上げてご満悦です。帰りは国道381号線で旧西土佐村江川崎に抜け、四万十川をさかのぼる格好で窪川まで走り、国道56号を通って帰宅しました。キャンパーはまた調子を取り戻してくれました。これで、家族の秋の行楽は「まかしといて!」って感じです。

77late busとの遭遇

2008-09-14 02:38:15 | Volkswagen

 今日は、夕方から仕事関係の研究会があり、高知市へ行ってきました。ついでにホーンがならなくなっていたデイリードライバーの66bugを土佐市のフラットパワーさんで修理してきました。よくわかりませんが、アースが問題だったようです。大体は簡単になおるのですが、接触不良などこういった電気系のトラブルは古いVWには全く標準装備ですね。

 そして高知での会合を終えて、帰りにコンビ二に立ち寄ると、珍しい"late bus"が停まっていました。写真を撮っていたら運良くオーナー氏が現れ、少し話をさせていただきました。例によって「年式」についての挨拶をかわしましたが、77年式とのことでした。素晴らしいコンディションでしたねぇ。レイトバスもいいですね。やはりVW、たたずまいが違いますね!

このメンバーでのビッグバンドサウンドは見逃せないぞ!

2008-09-12 00:07:23 | jazz & vocal
Drums Around The World/Philly Joe Jones
(Jazzland 92)


 ピアノトリオのバックに回ったときにはそのダイナミックさ故、『うるさい』などと酷評される傾向すらあるのがフィリー・ジョーですよね。ホーンが入れば怖いものなし!ましてやビッグバンドなら、全然問題なしというところで今日はフィリー・ジョーのビッグバンドサウンドです。

 まずはメンバーから。Lee Morgan, Blue Mitchell(tp), Curtis Fuller(tb), Herbie Mann(fl, piccolo), Cannoball Adderley(as), Benny Golson(ts), Sahib Shihab(bs), Wynton Kelly(p), Sam Jones or Jimmy Garrison(b), Philly Joe Jones(ds), このメンバー見れば内容がどうであれ、ハードバップファンの琴線を刺激しまくりのことと思います。ドラムリーダー故、スルーされてる方も多いのでは・・・???A-1は得意のAfro-Cubanリズムのジョーンズのオリジナルです。ホーン陣の先頭を切るモーガン、相変わらず元気です。キャノンボール、フラーのソロもいいですね。続く4バース、ジョーンズのソロとも冒頭を飾るにふさわしい出来ですね。次の「Stablemates」。ご存知ゴルソンの魅惑のメロディですね。ここでソロをとるミッチェルはモーガンに比べれば端正ですよね。ケリーのこの時期の好調さは言うことなしですね。お約束のドラムソロ曲があったりするのですが無視しましょう!そしてB面冒頭の"Cherokee"ではマンのピッコロが活躍します。各人のソロも充分に楽しめるし、分厚いアンサンブルとジョーンズの対比も楽しめると思います。

 所有盤はバーガンディラベルのオルフェウム盤のモノラル録音です。フィリー・ジョーよりサイドメンで楽しむ一枚ですね。

ライムライトのOPなら、やっぱりこれだ!

2008-09-11 05:27:33 | jazz & vocal
Canadian Suite/The Oscar Peterson Trio
(Limelight LS86010)


 多作のOPには本当にいろんなスタイルの企画ものが存在しますね。メインはノーグラン、クレフ、ヴァーヴの諸作が何と言っても有名だろう。このレーベルだけでも、アイデアマンのグランツの好企画が目白押しですよね。晩年は、このレーベルを追従したと考えられるパブロから膨大な録音が出ています。確かに、素晴らしい録音で聴かせるこのレーベルは魅力ですが、総じてB&Wの老人ジャズメンをカバーに大きくあしらったジャケットデザインは興ざめとしか言いようがないと考えているのは自分だけでしょうか?このverve時代とパブロ時代の間できらりと光る存在感を示しているのがライムライトの諸作だと思います。本日はこのライムライトの中でも名盤の誉れ高い"Canadian Suiteをアップいたします。

 以前にも述べたかも知れませんが、~組曲(suite)と名打たれたアルバムにはあまり面白いものがないのが通説と感じていますが、トロントの自宅で完成に一年を要したという当アルバムは、カナダの大西洋岸から太平洋岸に至る光景をピアノトリオであらわした企画で出来もすばらしいと思います。メンバーはレイとシグペンのレギュラートリオです。A面には"Ballad to the East"から大都市トロントを表現したという"Hogtown Blues"の4曲、B面では広大なプレーリーから風光明媚なカナディアンロッキー等が題材としてとりあげられ、B-1の"Blues Of The Prairies"やB-2の"Wheatland"等の名演が聴かれます。いずれもOP本来のブルースフィーリングが根底に流れ、"Wheatland"のように限りなく美しいスローナンバーも同時に楽しめますね。ライムライトの中でも異色のアルバムですが完成度の高さではナンバーワンだろうと思います。

 所有盤は個人的には大好きな"We Get Request"の次に購入したものです。30年前に石丸電気のワゴンセールで1000円前後だったと思います。新品でこの値段はやはり再発かな?分厚い盤のステレオ録音で、レイのベース、シグペンのシンバルもタイトに録られていていいですね。やはり名盤にふさわしい仕上がりです。

パリ帰りが唄う繊細なスタンダード集

2008-09-10 18:19:52 | jazz & vocal
The American Girl From Paris/Jane Morgan
(Kapp KL-1023)


 アメリカ生まれですが、外来語で唄うシンガーはまた違った個性を出してくれますね。ボストン生まれのジェーン・モーガンもアメリカで人気のある歌手ですが、彼女の唄うフランス語の歌唱がまたいいですね。彼女はNYCのナイトクラブで唄って生計をたてていたときにフランス、パリで唄う機会を得、パリにわたりそこで名声を得たと言います。彼女のアルバムはKAPP, RCA, COLPIX, EPIC等にありますがベストセラーのFascinationもそうですがやはりKAPP時代が最も粋で繊細な歌唱を聴かせてくれます。本日はまさに『パリ帰り』をタイトルにした初期のKAPP盤、"The American Girl From Paris"をアップいたします。

 バッキングはErnest BraggのピアノにMartin Gold指揮のストリングスを加えておりお世辞にもジャズ的とは言い難いですが、フランス語を交えてスタンダードを情感溢れるセンシティブなアプローチで唄って行くスタイルが実に好ましいですね。A面での"It Might As Well Be Spring", "I'll be Seeing You", "It's Easy To Remember", "Thanks For The Memory"の繊細な表現が素晴らしいです。B面ではバースから唄われるB-2"When The World Was Young"が白眉の出来ですね。もちろん、Fastinationが有名でしょうが、KAPP初期のこのアルバムも捨てがたい味がありますね。

 所有盤は、KAPPのバーガンディ/シルバーラベルのオリジナルモノラル盤です。こういったポップボーカルもたまにはいいものですね。