The Original Jazz Performance of ROBERTA)/Morris Nanton
(Warner Bros. W1279)
(Warner Bros. W1279)
その長身と細身の体躯から"Legs"の愛称で親しまれたピアニストがモーリス・ナントンです。prestigeの諸作が良く知られているでしょうか?、いずれもトリオ形式のアルバムで以前まとまって発売された事があったと記憶しています。このときに入手され彼のリラックスしたピアノスタイルを既にご存知の方も多いかも知れませんね。
本日アップのアルバムは、58年の録音でジェローム・カーンのミュージカル"ROBERTA"の曲をジャジーにピアノトリオで演奏したワーナー盤です。ワーナーも渋いレーベルでジャズではマーティ・ペイチやチコ・ハミルトンの盤が知られていますよね。ここではレギュラーベーシストと言うべきNorman Edgeと味のあるドラミングで知られる名手Charlie Persipのトリオによるリラックスした趣味の良いジャズが聴かれます。さてROBERTAというとどんな曲があるか?こんな質問にすらすら答えられるほど知識がないのですが、サイドAでの"Smoke Gets In Your Eyes"や"Let's Begin"、サイドBでのEdgeのソロがfeatureされる"Yesterdays"が有名曲ですね。ナントンのタッチはどうでしょう?ジーン・ハリス的なところもありますが強烈な個性はなく、この辺の曖昧さが持ち味かと思います。ラストの"The Touch Of Your Hand"のパーシップのポリリズミックなドラムも聞き物ですよ。
ワーナーのグレイレーベル、オリジナルモノ盤です。グリーン基調の女性のカバーも秀逸です。以前から欲しかったアルバムで、確か渋谷ジャロでみつけて購入した想い出のアルバムでもあります。こう言うリラックスピアノも疲れなくていいですよね!
これまた渋いですね!確かナントン自分も1枚持ってました。Soul Fingers(Prestige)ファンタジー再発盤だったかで・・“いそしぎ”とか演ってるやつです。ガーランドやご指摘のG・ハリスライクなリラックスしたPで良いですよねー。この手のP・・John WrightとかJohn Young,Richard Wyandsなんか集めだすとほとんど病気でしょうか(笑)
それにしてもこんな地味(失礼!)Pが大手のワーナーから出たというのが不思議なんですが?
Soul Fingersもいいですよね。John Wright, John Young,Richard Wyandsなどこのあたりの渋いピアニストがやはりリラックスできていいですよ。こういう盤を全く受け付けない硬派のジャズファンももちろんいるでしょうが・・・
個人的にはそれほど好きなピアニストではありませんが、聴いているうちに自然と和んで、ノセられてしまいますねぇ。
このアルバムは、ちょっと相性が悪くて、入手して直ぐに手放してしまいました……。
自分の場合、入手して相性が悪いなと思うアルバムってあります。
でも、また時間をおいて聴くと違った印象に聴こえる事は日々経験するところです。
そういった意味で手放す事って、ほとんどないのです。
そんな感じなので、コレクションは自然と膨大になりますよね。
”捨てられない病!”なのですよ(笑)。