泥酔を下戸が担いで終電車
また外れ絡まれているクジ売場
婚活と終活が会うお正月
デパートの包やたらに暮を跳ぶ
再会の友の前では腰も伸び
義理と云う胸のつかえを取ってみる
お歳暮をわが家に送る見栄っ張り
遺言の講座もっともらしく聴き
多産系親子三代ペット談
落ちた犬叩く快感また貰い
老夫婦多産のペット持て余し
抽斗の牢名主振る肥後の守
出る杭を借り糠に刺す釘に替え
二日酔 . . . 本文を読む
大規模修繕工事の際に外しておいた「蝙蝠除け」を再度付け直した。各部屋に付いている換気口をそのままにしておくと、蝙蝠が巣食ってしまう。羽虫を食べてくれるので益鳥? なのだろうが、あの姿恰好が気持ち悪く、敬遠したくなる。で、換気口の周りに充填剤を塗り付けて、10㎝ほどの金網の篩を被せ、取り敢えずの措置をするのである。これでも業者に頼めば1個当たり数千円は取られるから馬鹿にならない。
この応急措置をし . . . 本文を読む
『辞書になった男 ケンボー先生と山田先生』(佐々木健一著・文藝春秋)を読んでいるが、なかなか面白い。昨年4月にNHK-BSプレミアムで特番したものに加筆、文字化した物らしいが、「辞書作り」の裏面にあった二人の学者の凄まじい闘い、〈怨念〉を追って興味が尽きない。
見坊豪紀(ケンボー先生)と山田忠雄(山田先生)は昭和14年3月に東京帝大文学部国文科を卒業した同級生。見坊は恩師だった金田一京助から三省 . . . 本文を読む
約3か月に亘った大規模修繕がようやく終わった。先日、外周の足場が取り払われ、久し振りに居間にも太陽が差し込んだ。この間、ベランダから取り込んでいた植木類は、ひょろ長く枝葉を伸ばし、中には根腐れなのか萎れっぱなしの物もあり、お蔭で? 大分、整理が出来た。連れ合いは「この際、もっとスッキリさせてくれ」などと、無責任なことを云っている。
修繕と云っても主要な工事内容は壁面の塗装で、いわゆる厚塗りで老化 . . . 本文を読む
前回の『傷だらけの人生』で触れた畏兄Tさんは、時計の修理では恐らく日本でも指折りの人だったのではないかと思う。ただ、いわゆる現代の名工や〇〇賞などには縁がないが、その道では多くの人に知られ、また、その技術を慕って若い人らが集まって来ていた。本来なら上の賞などには最も近い人なのだが、残念ながら日本の賞制度は〈公への貢献〉と云う、いかにも官僚が喜ぶような功績がないと、対象にしてくれない。
従って、T . . . 本文を読む