<医学が進歩するほどに、死の影におびえる社会>
高度化した今日の西洋医学は、病因分析についてはすばらしい力を持っていますが、治療法は、各部位の狭い範囲に対応した(非綜合的な)手法です。
しかし、私たちの体は、各部位バラバラの対症療法では修復しきれない精妙で、統合的なメカニズムを持っているのです。
科学が進歩し、この先も進歩の実りが社会全体に恩恵を与え続けていくと考えられているのが、現代という時代です。
にもかかわらず、華々しい科学、医療の発展の陰で、がんをはじめとする病気や死ぬことに対し、人々の『おびえ』は、ますます大きくなっているように感じられるのは、どういうわけなのでしょうか?
そういう時代にあっても、病気や死におびえることなく元気に年を重ね、安らかに死を迎えるにはどうしたらいいのでしょうか?
1つの解決策は、「どうなると病気になるのか?」という大きな『流れ』を知っておくことにあると思います。
それと同時に、生命現象を正しく理解すること。
よりよく生きるためには、『生命』の本質を知ることが不可欠なのです。
そして、生命体の営みを理解し、感謝の気持ちが持てるようになれば、ごく自然に死というものを受け入れることができるのだと思います。
「生命体は、自分自身では失敗しない。」、つまり、私たちの体は、根本的により良い方向へと常に動くようにできています。
(自己回復力、生命力、治癒力) がんですら、肉体を滅ぼす生命体の暴走ではなく、生命体が生き延びようとして選択した最終手段なのです。
暴走したように見えるときは、私たちが体に大きな『負担』をかけているために、体の方が必死に抵抗しているのです。
負担を取り除けば、本来の修復機能が働きだして体は自助努力を取り戻します。
そういうことを知っていれば、むやみに死を怖がることもなくなるはずです。 また病の多くは偶発的な災難ではありません。
体の声に耳を傾けてその意味を理解すれば、病気を予防することも可能です。
また、それと同時に、病気になっても自然に治るような地力を持った体に普段からしておくことも大切です。
私たちの体は本来、何か悪いことが起こったらそれを修復するように動いているといいましたが、それは部分部分が互いに連携しながら、非常に相対的に動いているということです。
高度化した今日の西洋医学は、病因の分析にかけては非常に素晴らしい力を持っていますが、病気の治療に関していえば、各部位の狭い範囲でそれぞれの独自の(非綜合的な)アプローチ手法を取っています。
しかし、私たちの体は、ばらばらに行われる対症療法では修復しきれない、精妙で統合的なメカニズムを持っているのです。
そうした体の動きを、自律神経との関係から、『白血球の自律神経支配の法則』で説明することができます。
交感神経と非交感神経という2系統の自律神経は、病気になるときにも体を守るときにも、非常に密接に関連しています。
そのことを理解していれば、さまざまな症状に一喜一憂し、必要以上に症状に振り回されて的外れな対処をしなくてすむのです。
これに加え、『ミトコンドリア』という極めて重要なキーワードにより、病気に至るプロセスと生命の本質をより明快にみていきます。
生命現象の本質をきちんと理解すれば、万一、体の負担とそれに伴って起こる変調が不可逆的になり、いよいよ死が避けられなくなった時も、生命の『成り立ち』の中に位置づけられた死を、自然に受け入れることが可能になると思います。
以上
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