脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

すべては・・・

2013-10-13 05:06:00 | 私の思い 3
すべては
しかたないのだ、と思う。
どんなに健康に気を付けていても
病気になる時はなるし、
事故や災害にあうときはあう。
夫婦でも親子でも
いつかは別れなければならない。
すべては
しかたないことなのだ。

そう思って
自分の思いをねじ伏せてきたけれど
それでも

闘病中の
夫の暗い目、
失語の進んだ頃の不安げなまなざし、
それらを思い出すと
とてもとても
つらくなる。
どんなに不安だったことか、
どんなに苦しかったことか、
それなのに
私には
何もできなかった

予後を伝えることができず
いつも
「大丈夫だよ」としか言えなかった。
でも、
どんどん悪化していく病状から
夫は自分のいのちのおわりを
感じとっていただろう
その頃にはもう自分の思いを
ことばにすることは
できなくなっていたから
どんなに苦しかったことだろうと思う。


あのころの
夫の不安や苦しみに比べれば
今の私の不安やさみしさなど
とるにたらないものだ



哀しみが消えることは
決してない。
涙がかれることもない。
時間が解決してくれる、なんてこともない。
大切な人を喪ったおもいは
私が生きているかぎり、続く。

でも、
こんな思いをするのが
夫ではなく
私でよかったのだ。
夫にはこんな思いは
決してさせたくはない。





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