脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

時間

2013-03-10 05:07:09 | 私の思い 3
宝くじのCMを見た。
「真面目に生きる私に神様どうか当ててください」
少しおかしくて、かなり切なくて、
どっと悲しくなり、モーレツに怒りたくなった。

夫は、ひたすら真面目に生きてきたではないか。
19歳で父親をなくし、
以来、家長として
母と祖母の生活を支え、
弟を気遣い、
田舎の近所付き合いや親戚付き合いもこなし、
愚痴も文句も言わず、
ささやかな市井の生活に喜びを見いだし、
ひたすら真面目に働いて生きてきたではないか。

起きた現実をうらむ気持ちなどない。
起きること、それ自体は
ただの偶然なのだろう。
その事実を、
そのまま受け入れて、受け止めて
いかに生きるかが問われるのだろう、と思う。

でも、
理性ではそう考えていても、
感情は時に反乱をおこす。
と言うより、
感情を無理矢理理屈でねじ伏せているのかもしれない。

それでも、
時間は一方向にしか流れない。

無為に過ごしてはならないのだ、と思う。
夫の思いを受け継いでいかなければ。