脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

熱気球

2013-01-12 20:26:47 | 日記 3
今日はある団体の招待で熱気球搭乗体験があった。
福祉関係、教育関係を招待して下さったので、
娘と参加させて頂いた。



昼間になると風が出るからと、
朝早くのスタート。
半端なく寒かったが
朝早くから準備して下さったスタッフの方たちは
もっと寒かっただろう。

好天に恵まれ、風もなく、
絶好の「熱気球日和」。

乗る寸前まで
自分に言い聞かせるかのように
「こわくない・・・」と連発していた娘も
ふわりと自然に浮き上がった熱気球は
まったく怖くなかった様子。

この場所は、
16年前、
娘がまだ小学生だった頃、
私が乳癌で入院中に
ヘリコプターの搭乗体験があり、
父親(夫)と共に参加した思い出の場所。
朝から、娘は、
何度も
「ヘリコプター乗った」と繰り返していた。
母親不在の休日の楽しみにと
夫が連れて行ってくれたイベントが
こんなふうに娘の思い出になるなんて
当時は想像すらできなかった。

人は皆、
いつかはいのちのおわりを迎えるのに
そのごとに思いを馳せることなどまったくなかった日々。
癌という病と向き合っていてもなお
それは、癌に罹患した私の問題であって
夫のいのちのおわりのことなど
考えることもなかった日々。
なんと迂闊で傲慢だったのだろう。

そんな思いと共に
しばし、空中散歩してきた。