ほめてばっかりの書評。ウンザリしている読者、多いはず。
世に例外あり。斎藤美奈子。自粛中、断捨離に取り掛かり
彼女の「読者は踊る」=2001年、文春文庫=が書棚に遊んで
いるのを発見。250書をユニークな分類にし、斜め目線で
読み、直言しバッタバッタと。書評の域を超越する印象だ。
ただし、なにかの分野で特定のファン・組織に関係して
いる方にはオススメしにくい。なぜか。すべての点、辛口
だから。
かつてバイブルクラスに参加した経験からBibleの項に注目
(本書では、文化遺産のなれのはて、などという章にある。)
聖書訳は従来カトリック(C.)と、プロテスタント(P.)とが
競って!? いたが、日本では20世紀末ようやく新共同訳に落ち
着いた。双方の研究者が共同で訳出したのは、実はフランスが
真っ先だった、とか。
こんな経過、世話になった牧師さん=異邦人=知らんプリ。
所属組織の推奨版をもっぱら金科玉条のごとく~。大手組織が
出版するものとは違い、ユニ-クな個人訳もあるとか=本田
哲郎という大阪・釜ヶ崎で活動する神父もアリ。著書には
「小さくされた人々のための福音」というtitleもあるらしい。
死海文書よりミステリアスの死海文書本、などというtitleの
ように、人によっては、揶揄が多い、と感じる読者も多いで
しょう。他にはもっと激しい表現も。(当オジサンはただの
ヤジ馬なので、オモロければ、すべて良し。)
皆さん、一回騙されてみては、いかが。世の中がヒックリ返る
こと請け合い。