心理カウンセラーの眼!

孤立無援の・・君よ、眼をこらして見よ!

個の成熟なき日本が病的な自滅に向かっている

2015-12-30 15:00:00 | 現代日本および世界

こんにちは、のほせんです。

またまたごぶさたするうちにすっかりおしつまりましたが、

みなさんはこの一年をいかがお過ごしだったでしょうか?

日本の社会が個の尊厳を蔑(ないがし)ろにする、

人でなし連中の横暴がますます目に余る時代になっています。

わたしたちは「個」の意味をはぎとられ、孤立させられ、

よって精神も限界に達し、より困難な日々を背負わされ

生き難く、胸のうちは途方に暮れて 涙さえ涸れてひさしい。・・・


-- さて先日、
学生時代からの旧友T の喪のしらせがとどきました。

かれは永らく、詩人永瀬清子主宰亡き後、詩誌「黄薔薇」の発行にたずさわっていましたが、

近年の不調からついに帰らぬ人となりました。

遠くさかのぼれば、学生闘争のあとに、わたしは一遍の詩を記したきり、

筆をとることなく生きてきました。

かれはそんなわたしに何も言わずに、毎号の「黄薔薇」と

精魂こめた詩集本を贈りつづけてくれました。

やさしい詩の言葉の背後には
書ききれない哀しみや、絶望や、自責の思いが、しずかに抑制されていました。

もっともわたしは、だれよりもTの詩にきびしかったことを今も後悔していません。

時代の中に孤立し、なおも救い難い者であればこそ

切り拓かれよう普遍性をかれに求めつづけたことを。・・・

当時のわたしたちの学生闘争は、日本社会のすべての既成概念を打破するたたかいであり、

「自らに由って、命革(いのちあらた)むる」精神性をひたすらめざしたものでもあった。

1968年 底冷えのする冬の校舎で、

ノンセクトゆえに炊き出しの握り飯にもありつけぬ夜のバリケードのコンクリート床に、

一枚のダンボールに寝転んで 毛布代わりの新聞紙を大事にかぶり

既成秩序の補完党派たることを自覚しない黄ヘル軍の襲撃に

身を固くしていた二十歳のT とわたし。

しかしノンセクト(無党派)ゆえに、
自らの精神はだれよりもかぎりなく自由にのびやかで、その熱情に屈託はなかった。

徹夜で階段を割って投石を用意している白ヘル諸君の党派の優等生的な生真面目さとは無縁の

「あてにならない」連中として、自在にたたかっていた。

T もわたしも、あらゆる権力に向かって「ノン!」を、あらゆる管理規制に「ノン!」を、

既成秩序社会への「ノン!」を唯一の、旗印にしてたたかっていった。

国家権力(保身利権政党)やそのお先棒を担ぐ黄ヘル党派、さらには共闘する白、赤ヘル党派も

苦しくなれば、組織防衛のために自らの党派性が最優先されることは

世界史にみられる通り、党派という組織が「信」ならざるものであることは自明なことだった。

その内向する自己矛盾にいっきに行き着き、

そのことをだれもが自覚させられたはずの悲劇的出来事として連合赤軍総括事件がある。・・

わたしたちは「個」人こそが、すべてに優先されると提起しつづけた。(たとえ裏切りがあろうとも!)

だがしかし、現実のリアルなたたかいのなかで敗北していった。

わたしたちには、あらゆる党派組織をも個の次元にまで融解させうるだけの言葉をもちえなかったのだ。

すべての人たちに、ほんとうの自由への手がかりを、

その伝えるべき言葉を、ついにもちあわせなかった。

党派的教条主義でも、欧米プラグマティズムでも、機能主義でもない言葉を。・・・ 

T の詩への執着もここに、そのあらたな出発の起源をみてとれる。

そしてわたしの、詩の失語もここにある。 無念なことに

いまだわたしは、伝えるべき言葉を見出せないでいる。

またわたしの知るかぎり、他のだれも いまだに その言葉を 提示できないままだが。・・・

時がうつっても、人をあざむくプロパガンダの言葉に終始する政治家を名乗る連中などは、

イカレたペテン師か、無能な偽善者面をさらして見苦しいかぎり、小悪党ばかり。

この連中にヨイショしつづけるマスメディアは自らを賤しめ、すでに破綻している。

こんな者らをいまだに跋扈させている日本の国はすでに正気を逸してきているのかもしれない。

この国の人びとも、「個」の思想の成熟(マチュア)とは遠く乖離したまま 
さ迷いつづけている。・・・

 
権力をもてあそび、傍若無人にして日本を自滅に誘う者らを
無念にも ただ凝視するばかり。

それにしても T君、

あれ以来一度も会えずじまい、否 会わずじまいだったことが、

今となっては 心残りです。

ただ生涯、たとえ小さな権力とも無縁でありつづけたTに 

いま 万感のおもいで 別れを 告げん! 
........................................

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2 コメント

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琉球はどこへ (土南)
2017-04-27 12:23:03
おっしゃるように、個を顧みない人で無しのやり放題の世の中になってしまっています。
例えば、いまさら米軍基地をあちらからこちらと替えることになんの意味もない。
せいぜい土建屋の儲けになるだけのこと。
時代をさかのぼれば、本島北部の人たちを騙して、世界の果てに移民させたのも、
軍事基地をもくろんだ米国のご意向に沿った事だ
った。
生き難いウチナンチュウの個はどうする?
返信する
詩歌は死んだか? (歌詠み)
2018-10-14 11:10:06
懐かしい黄薔薇誌は
未だ書き継がれているのやら?
返信する

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