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ルードヴィヒ・ルネサンス38 ~2017年1月5日号~

2017-01-05 00:00:00 | 音楽
《成人の日》

 あけましておめでとうございます。

 パリのヴァンドーム広場といえば、世界中の一流宝石店が軒を並べる場所ですが、ピアノの詩人ショパンが最期の日々を過ごした家がありました。「4つのマズルカOp.68」の終曲はそこで書き残された作品です。第一曲目は祖国ポーランドからパリで華やかなサロンに登場した当時を思い起こさせます。走馬灯のように駆け巡る回想の曲のようにも思えます。

 一方、ベートーヴェンは、故郷のボンで二十歳のころ、シラーの「歓喜の歌」に触れました。

Such' ihn über'm Sternenzelt!
Über Sternen muß er wohnen.
星空の上に神を求めよ
星の彼方に必ず神は住みたもう


 22歳で勉強の為にやってきたウィーンでは、たちまち人気者になりピアニストとして活躍しました。ピアノソナタや協奏曲を自作自演しながら研鑽を積み、その技法を駆使して交響曲を9つ遺しました。「第九・喜びの歌」はその集大成です。

 「ベートーヴェンが好きですねぇ」と半ば呆れながら諸井三郎先生がおっしゃったと、父伊藤毅は私によく話してくれました。若い頃の父はどんな暮らしをし、戦争前の渋谷の家はどんな様子であったのだろうと想像します。私が大きくなると、焼失した小品やソナタなど思い出しながら書き上げては見せてくれました。来年、2018年5月3日は父の100回目の誕生日。これらの曲で飾ろうとこれから計画いたします。ご期待ください。

 「新春サロン」は毎年成人の日に行ってきましたが、成人した若い人にエールを送ると同時に、私たち自身の「二十歳」を振り返る機会でもあるのですね。私は桐朋学園大学でクラシック漬けの毎日でしたが、ある日、親戚の山下洋輔がジャズのメッカ新宿ピットインで演奏するので覗きに行った、なつかしい思い出があります。皆様にはどんな「二十歳」の思い出がありますか。
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