表題の本が図書館の美術書の棚にありました。大道あや聞き書き一代記と脇に添えてありました。実は大道あやさんについて全く知りませんでした。それもよしで読み始めました。あやさんの生まれ故郷は現在広島市安佐北区割安佐町飯室です（油木）。家の前は太田川、もとは上り下りする船頭が泊まりの宿に使っていたそうです。雑駁な表現をしてありますが、相応の旧家であったようです。二階の部屋にある長持ちの中には、刀が沢山あっことなど控えめながら書かれているなどからです。
太田川はダムが出来ない前は、川幅は六・七メートルほどはあったようです。川を遡って鯨売りの行商などもやってきていたようです。学校の行事について、駆けっこが速かったあやさんは運動会の出店の特にニッキの香り（肉桂）などで既に失われた雰囲気を伝えています。
むかしの事でしょうが、村ぎりと言う事があって飢饉どきには村内の食糧を他所に出さないという不文律があったような事実も述べられています。あやさんの長兄丸木画伯のことはあまり詳細に及んでいない（まだ読み終えていませんが）ようです。