なんでも興味を持つのはよいが、根気のないのがよくないとは思います。しかし今生にはあれも知りたい、これも知りたいと思わないことは実に勿体ない次第です。本屋の店頭には実に雑多な印刷物が並んでおります。あれあれと思うようなものも臆面無く顔を出しています。
吉崎悟朗先生の「サバからマグロが産まれる！？ 岩波科学ライブラリー」を市図書館から借りしました。以前「漁師になるには ペリカン社」を拝借しました。この本は平成五年ごろ借りたのですが、「魚介藻類の資源は､石油資源のように獲ったらそれでおしまいというのではなく、うまく､資源管理を行っていれば、将来にわたって継続的に漁獲を望める再生産資源である」と主張してました。判ってはいます。しかし美食と飽食が優先しているのは誰の眼にも明らかです。記録では飢饉時浦方での生存率は他とは比較にならないようです。
希望としてサバが産んだマグロが大海原を悠々と泳いでくれること期待し、読み始めました。内容の難しいのは当然でしょうが、後半にある「レッドフイシュレークのベニザケ」に到っては、仮に他の部分は理解不能であってもこの本を読んだことの価値は十分にあると思いました。しかも生殖の図式について
始原生殖細胞ー卵原細胞ー卵母細胞ー卵
始原生殖細胞ー精原細胞ー精母細胞－精子
などの知識を得たことにも満足しています。
考えようによっては、現代はリスクとベネフィトとを両秤に掛けねばならないようですね。