ドライブスルー

あるゴルフの日の朝。



目を覚まし家内を起こさないように身支度をする。
朝食を作ってくれと家内を起こせるはずもなく何も食べずに家を出る

朝食はいつもは途中のコンビニで。
この日は時間に余裕があったのでファーストフードのドライブスルーに寄ることに。



しばらく車を走らせるとファーストフード店の看板が見えてくる。
そして看板を曲がりお店に。
ドライブスルーのオーダースペースに車を停めるとスピーカーから明るい声が。

おはようございます。
ご注文をマイクに向かってどうぞ。

メニューの書かれた看板を見てマイクにモーニングのセットを注文する。

◯◯セットをホットコーヒーで。

するとスピーカーから

ホットコーヒーの◯◯セットですね。
◯◯◯円になります。
ではお車を前に移動して下さい。

指示されるままに店員さんのいる受け渡しのスペースに車を動かす。

受け渡しの窓の中から若いアルバイトの女性が満面の笑顔で迎えてくれる。

商売とはいえ、さすがスマイル0円をうたう大手ファーストフード店。

マスコットのピエロによく教育されているようだ。

お会計は◯◯◯円になります。

満面の笑みを絶やさず話かけてくる。

じゃあ、これでお願いします。
千円札を差しだす。

そんなやり取りを繰り返し一通りの作業を済ませる。
最後に店員さんが差しだしたお釣りを受け取る。

◯◯円のお返しになります。

その時です。事件が起きたのは。

んっ⁉︎

お釣りを渡し終えた瞬間、店員さんは踵を返すように背中を向け何も言わず奥に行ってしまったのです。

おい、おい、おい。
普通ならお客がお釣りを受け取り、車を動かすまで見送るはず。
そして
ありがとうございました。
お気をつけてお帰り下さい。
の一言があっても当然。
スマイル0円はどこいった！

折角、ここまでいい接客だったのに。
少しがっかり。

まぁ、それでも会計は済ませたので腹を立てながらも車を出す。
店員さんの見送りは勿論なし。

当然、車の中では中高年の口癖、
近頃の若者は〜
が爆発です。

そして信号で停まった時、気分転換に、袋からコーヒーをだし飲もうとすると・・・

なっ、ないのです。
注文したセットとコーヒーを入れた袋が

どこを探してもないのです。

そうです。
小生、お会計はしたものの肝心の商品を受け取らず車を発進してしまったのです


お釣りを渡した店員さんは奥に引っ込んだんではなく、奥に商品を取りにいっただけなんです。

店員さんも驚いた事でしょう。
そりゃ、そうですよ。
品物を取ってきたらもう車がないんですから・・。

その後、品物を取りに戻ろうかとも思いましたが、恥ずかしく取りにはいけませんでした。

そんな日のゴルフ。
もちろんいい結果のはずがありません。

50歳になっても
おっちょこちょいな小生です。