5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

6ペンス銀貨

2018-12-15 21:03:19 |  文化・芸術

寒さもどうやら本格的。首のマフラーを二重巻きにしなおしてから電車を降りた。北風が冷たい。

家についてラジオを捻るとNHK土曜の「ちきゅうラジオ」という番組をやっている。今や地球上のどこにでもいる日本人同胞たちからの電話や手紙で彼らの暮らす国の生活環境や特有の文化について知れるからおもしろい。今日はイギリスのクリスマスがテーマらしい。

英国在の女性が「クリスマスプディングには、6ペンスコインを入れて焼き上げるのが約束で、食卓で取り分けてもらったカットにそれが入っていたら〈幸運〉がくると云われている。銀貨の価値も高いがらこれが当たると嬉しい」と説明している。

「6ペンスという半端な額がコインになっているのは、英国では千年の長きにわたって十二進法の通貨制度だったからだが、やっと1971年に十進法に制度が変わってからは、額の近い5ペンスコインが代りに使われている」という補足の説明もあった。

昔の主婦はこのフォーチュンプディングを焼くために、クリスマスまでの一年間を6ペンスコイン集めに頑張ったのだそうだ。

今は「師走」で先生は忙しいのだろうが、十二進法について「ことばの歳時記」で金田一春彦先生も触れている。一年は12ケ月なのだから、これも十二進法である。

英国の通貨制度が50年ほど前までは十二進法だったから計算がややこしかったというのは既に触れたが、欧州言語の数詞にもこの名残があるようで、たとえば英語では、13からは末尾に teen をつけるが、12までは特別な読み方をする。

フランス語はまた独特の数え方だ。70を60と10、80を20が4つと唱えるのだ。大学時代に学んだフランス語で、この数詞の数え方には驚いたものだ。フランス語がものにならなかったのはこの数詞のせいかもしれない。

さらに、インド語(ヒンズー語だろうか)は欧州語の上を行って、1から100まで全部が違った数詞を使い、101になってはじめて既知の数詞の組み合わせになるのだというから、気が遠くなると金田一先生は書いている。

さすが数学頭のインド人たち、100進法?を毎日使っているのなら、認知症予防にはもってこいだ。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿