5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

文字通りのネット選挙を

2015-04-26 22:46:36 |  経済・政治・国際
統一地方選の後半戦が今日あった。といっても我が町は市長市議ともに改選を済ませているので今回はなにもない。

お仲間MTさんのツイートによると、彼の住む隣町では市議候補が結構いるようで「選挙の決起大会二箇所に行ってきた。そんなに議員になりたいのか。年間1千万円近い報酬が魅力では困る」とある。当選すれば先生と呼ばれてヨイショされ、歳費も結構いただけるとなれば、それを美味そうだと考える候補者もいることだろう。しかし市民の暮らしに一番近いところで政治をする市議だから、そう勝手な振る舞いも出来ないだろうが。

開票は始まったばかりだからよくは判らぬが前半戦の場合と似たり寄ったりで、投票率は低迷することだろう。

MTさんの選挙区のように別の打算で立候補する者が多くても困るが、逆に少なすぎるのも問題だ。今回も前回と同様に議員のなり手が無くて、無投票当選の選挙区がかなりあるようでもある。立候補定員に届かず欠員の生じたところまで出たらしい。どうやら国政・地方を問わず選挙の構造が変容してきているのは確かだ。

昨日の中日夕刊に「ネットなら投票、76%」という記事を見つけた。「若者アンケート、環境整備で投票率改善も」というサブの見出しがあるように、統一地方選に際して若者の投票率向上を目指すNPOが行ったアンケートで浮かび上がった彼らの選挙行動と意識について書かれている。今月初旬、全国の大学生らを対象に1400人に行ったものだ。

「統一地方選挙に関心がある」と答えたのは「どちらかといえば」というやや派も加えると66%になったというから、若者たちも選挙に対する興味はありそうだ。ところが「実際に投票に行く」と答えたのは46%に低減する。

「投票に行かない、迷う」と答えた腰の上がらない理由で多いのが「どの党の議員もよくわからない」、続いて「住民票を移していない」「投票にゆく暇がない」と結構、弁解めいた回答数が多かったようだ。要するにひとつモチベーションが上がらないというわけだ。

「望ましい投票所の設置場所は」という質問に対しては「大学」が最多の57%、次が「コンビニ」の44%と、決められた公設投票所の敷居を高く感じていることがわかる。

「インターネット投票が導入されたら」という質問には、「必ず投票する」「投票する」というポジティブな答えが76%に達したというのもスマホ世代の若者の意識を反映していそうで面白い。

若者対象のアンケートだから突拍子もなく、実際的ではないという意見もありそうだが、「どの党の議員もよくわからない」から投票をしなかったのはジジイの自分も同じだ。

それだけ市民や県民に対する知名度がなさ過ぎるのだ。目だった争点論点も聞けず、ただ「お願いします」の連呼だけで終わる馬鹿馬鹿しさを若者の感覚はよく捉えているといったほうがよかろう。だから選挙よりもデートの方が大事、「投票になど行く暇はない」ということになる。選挙のためにわざわざ「住民票を移す暇」もないのである。

「生活情報収集はスマホで」という若い人たちが絶対多数の現在、選挙権年齢を下げようという政治的な動きと、戦後に決まった選挙制度をそのまま存続させようという力学とは、いったいどこで繋がっていくのだろうか。

憲法改正(正しく変わる保証はない)が安倍首相の意地だというのなら、10代の新投票田にすり寄っていく必要があるはず。「コンビニ投票」や「キャンパス投票」もいいが、やっぱり「インターネット投票」を即座に実現させるべきだろう。

セキュリティ保証や個人認証方法がないと役人たちは反対するだろうが、そんなことはない。金儲けなのだから民間企業の技術とアイディアに頼ればよい。口を出さずに金(税金)を出せというわけだ。

投票の仕方が変われば、選挙戦の姿も大きく変化するだろう。これまで人海戦術できたところを、コンピュータで置き換えるのだから、選挙にかかる費用も大きく軽減できる。

世界に先駆けて日本が考えるIT選挙システム、政治が有権者のコミットで変化してゆく気分も味わってみたいものだ。


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