5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

老眼斜視

2019-07-11 21:39:39 | 健康

老化する肉体に現れる現象はいろいろあるが、視力が減退しものがみえにくくなるというのもそのひとつだ。もともと強度の近視眼で暮らして来たのだが、ここへきて、遠くにあるものだけでなく、手許や中間距離にあるものまでぼやけでいる。

眼鏡屋で矯正してもらった近視の眼鏡もすぐに見え辛くなった。新聞や本を読むにしろ、タブレットを見るにしろ、裸眼にして顔をすこし活字に近づけないといけない。いちいち眼鏡をはずすのは面倒だが仕様がない。

要するに老眼が出てきたわけだが、乱視もひどくなった気がする。その日の体調によってズレ方が違う。交差点の赤信号が5つに見えたり3つに減ったりするが、これは、自分だけではなく、老眼人にはよくあることらしい。

タブレットは7インチの小型だが情報検索には結構重宝して毎日の外出には不可欠のガジェットになった。ところが、ちょっと気になる新聞記事を見つけた。「スマホで内斜視?本格調査」という今日の中日夕刊である。

スマホやタブレットなどの過剰使用で左右どちらかの瞳の位置が短期間に内側にずれる「急性内斜視」になる子供や若者が増えている可能性ありということで、浜松医大の専門家たちが本格的な調査を行うことになったというのだ。老人はどうなのか。

急性内斜視の原因は明らかではないが、近視やストレスなど要因で稀に起こるとされる、珍しい病だった。ところが、2018年に行った全国の小児眼科医のアンケートで、この一年間に急性内斜視の患者を診察したという回答が4割以上の高率となり、その8割ちかくが、デジタル機器の使用が発症に関係したとみられるケースだった。さらにそのケースの3割が、機器の使用を止めたら症状が改善したと回答している。

我々の眼は近いところを見る時、黒眼が内側によるため、デジタル機器の画面を長時間見続けていると、その状態が固定される可能性がある。人差し指を両眼で見ながらそれを顔に近づけてくると寄り目になるのを「変な顔だ」とゲラゲラ笑い合った子供の遊びを経験しているから、これは良く分かる。寄り目を無理に続けていると頭が痛くなったものだ。

「両目でものを立体的にとらえる脳の機能は5歳頃までに完成するため、それまでに斜視の症状が現れると、片方の目は見るのをやめてしまう。視力が弱くなるほか、立体視ができなくなり、運動能力が阻害される可能性がある」という専門家の意見も納得だ。利き目というか、最近の自分はどうやら右目ばかりで本やタブレットを見つめているようなのだ。左目がさぼって、視力が落ち、パララックスがずれ、ものが立体的にみえずに、身体がおかしな反応をする。ありそうだ。

デジタル機器を使うときは眼を30センチ以上離してみる。30分画面を凝視し続けたら、5分以上は遠くの景色を見て目を休めろというアドバイスなのだが、裸眼で30センチ以上離したら、画面はボケるし、街中を歩き回っているのではビルが邪魔になって遠くの山脈などは見ることもできまい。ということで、老いた両目を酷使しながら今日も新聞を読み、タブレットのタイムラインを追いかけているわけだ。

高齢化とデジタル化が加速化していく世の中、「団塊世代の老眼斜視が増えた」などという医学ニュースがそのうちきっとまた現れてくるのだろう。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿