5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

いまさら団塊

2007-01-26 10:54:00 | Weblog

雇用対策法の改正について柳沢厚生労働相の記者会見をTVでやっていた。求人の年齢制限の禁止案を修正して盛り込むという。現行の努力義務から禁止にすればフリータや高年齢者の再就職に有利になるということだそうだ。



2007年問題とやらでポスト団塊が言われ、彼らの65歳までの勤務延長や再雇用が企業内でも流行のようになっていることでもあるし、リタイア予備組としてはしめしめこれで延命できると思っている者も多いのだろう。しかし、彼らのリタイアを遅らせるということは現状の労働環境をそのまま先におくるということにはならないか。



過去30年以上企業を支えたというと聞こえはいいが、その長い期間を既得権保持に躍起で、続くべき次世代へのバトンを離さなかった彼らの厚い層がこの先も企業内にあり続ける弊害を考えずに、彼らこそ残すべき技能の正当な伝承者だと脳天気に考えるべきではないのではないか。



さらに問題は、ポスト団塊組、すなわち現在の中間管理職達が団塊先輩から引き継いだ(利己的な)年功序列型遺伝子はすでに彼らの企業活動に影響しスタイル化してしまっていることだ。彼らは65歳定年が当然ということになろうから、団塊以上に企業組織内にはびこってしまうことが懸念される。



フリータの再就職対策で出された雇用対策法なのに、若い働き手の参入枠は相対的に減少し彼らには上昇機会は下手をすると一生やってこないかもしれない。こうして企業内高齢化はどんどん進行しているのだ。



ボーナスが出てスーツを新調し、雀の巣型ヘアスタイルがいつのまにか七三カットになる頃にはすでに、遺伝子が若者の体の中で活動を始める。先輩の仕事法に内心イヤダと反対しながらも同輩後輩のすばやい動きには神経質になっているサラリーマンの自分に気がつかないだけ。年功序列はなくならない。



彼らの頭の上には厚い年齢の壁と時間の壁が立ちはだかっているのだ。定年制などそろそろ全廃してしまった方が働く環境に若さがもどるだろう。フリータもなくなるかも。




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