5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

何をいまさら!

2008-05-22 22:09:41 | 行政
初夏の萌黄色をした国家的話題の封筒が自分にも届いた。

社保庁のねんきん特別便だが、今は年齢順に送られてくるものらしく、受給経験のすくないこちらは後回しで届いたというわけだ。

宙に浮いた記録に結びつく可能性のある人々には3月までにブルーの封筒が届いているのだというから、どうやら確認のハン取り義務だけを舛添大臣から要望されていることになるのだろう。

さらに、6月からは700万人以上という現役加入者にも配って駄目押し確認をしてもらうのだという。300万以上の年金受給者とあわせれば1000万件になる。郵送料一つとっても膨大なコストになるわけだ。

ところが、新聞によると、今までの状況からして郵送による持ち主特定が行き詰まっているのだという。ブルー封筒組が戻した「訂正なし回答」約100万のうち、30万近いものが「宙に浮いた記録推定対象者」ということらしく、社保庁はこれのフォローに躍起になっているらしい。

この期に及んでも政府は「本人申告」をタテマエにしていて、特別便には詳細データを開示していないわけで、これがさらなる時間と手間とコストアップを引き起こし、最終的にも、処理不能の「宙に浮いた記録」がたくさんのこる可能性が読めるというのだから、舛添大臣も頭のイタイことだろう。

特別便の感想を書いたブログを読んでみると、舛添大臣のサインだけが目立ってイヤミだというのが結構多い。たしかに大きな署名である。こちらも開封して最初に同じように感じたから注目されることは間違いなかろう。

社保庁へ「よく解らないから」と電話すると、「チョットだけよ」とばかり、声を落として個人の過去データを聞かせながら、社保庁の考える方向へ誘導するスタイルだ、「そこまで判っているなら、最初から云ってくれ」というコメントも見つかる。その通りだ。

「アメリカの社会保険の場合は、毎年、その一年間の積立保険料合計とあとどれだけ積立てれば、リタイア後にはいくらいくらの年金が戻るといった具体的な連絡をくれていたので、しっかり保険料を払おうと思った」という個人ブログのコメントには、戦後60年以上も「閉じたシステム」のままで来た結果の機能不全に慌てる日本の社会保障制度が最初に真似るべき方策だろうと思った。

「聞けば教える」のではなく「聞かなくても教える」くらいのフェイルセイフの感覚が政府側になければ、社会保障や老人医療の問題解決は出来ないだろう。

なにせ、こちらがサラリーマンだった450ヶ月のあいだ、積立残高の連絡をもらったことは一度もなかったし、あと何ヶ月を頑張れば、将来これだけの年金額になるぞと教えてもらったこともなかったのだ。








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