サラリーマン、単身赴任で寺社めぐり。

単身赴任に彩りを。。
寺社に行き尽くして素敵な仏像たちと出会いつつ、食・酒を堪能する旅に出てみました。

【春】 奈良・佐保路 「光明皇后とともに」⑤

2017年04月10日 | 
法華寺を訪れたならば、必ず「セット」で行くべき寺がある。
真言律宗・海龍王寺(かいりゅうおうじ)だ。
法華寺の北東、歩いて五分ほどのところに所在する。
もとは、飛鳥の頃より、この地に毘沙門天を祀る寺が所在していたとされるが、天平三年(七三一)、光明皇后の発願によって、堂宇が整えられ、新たな寺、すなわち、海龍王寺としての歩みを始めた。ちなみに、寺号は、光明皇后の夫、聖武天皇によって名付けられたものだ。

交通量も多い公道に面して、小さな佇まいの山門(表門)があった。うっかりしていると、通り過ぎてしまいかねない。
門を潜ると静寂な参道、草木が鬱蒼と茂る砂利道だ。また、その両脇には「築地塀」と言われる、泥土を固めた土壁が走る。この塀、室町時代のものらしいが、あまり手直しもしていない無造作感は、たまらなく鄙びた空気を醸し出し、これが、
(いかにも奈良の寺…)
なのである。


<山門>


<築地塀>


ほどなく、中門にたどり着く。思いっきり咲き誇る雪柳が、まさに真っ白な彩りを添えている。

<中門と雪柳>


境内へと足を踏み入れると、ここにも生い茂る草木が…。



ちなみに、これらは、
「動植物に対し、無用の殺生を行わない」
仏教思想に基づき、行われているものと拝察される。単に、手入れを怠っている意で書き立てているわけではないので、誤解のなきよう…。

【春】 奈良・佐保路 「光明皇后とともに」⑥ へ続く








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