サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

3つの約束-3 私より長く生きて

2015年09月01日 21時23分35秒 | サキさんとの記憶
結婚するとき、サキさんに言われた。
「お願いだから名前を変えて。そのままだと50才まで生きられないから!」
衝撃的だった。「長生きできないよ」とか「長く生きられないかもしれないよ」ではなく、はっきりと「50才まで」と限定された。自分の名前は別に嫌いでもなかったし、なにより親からもらった名前である。そんなに簡単には変えられない。「私たちの間だけでの呼び名を変えるだけでもいいから」ということで、戸籍上の名前はそのままで、俗称、通称を変えることにした。
 以前のブログで、サキさんの名前について書いたが、このように私にも2つの名前がある。それだけ姓名判断に固執するには、それなりの訳があるのだが・・・。それは、まだ言えない。サキさんの許可が必要だ。認知症のかなり重度のサキさんだが、説明と同意なしに、この内容は書けない。サキさん、まだ話さんとくでね。

 改名の効果か、どうにか50才までは生き延びることができた。この先は、サキさんとの約束のように、「サキさんより1日でも長く」生きなければならない。「サキさんを悲しませるなよ」と、死んだおじいさんにも言われている。ましてや、今のサキさんを置いて先に逝くわけにはいかない。そして、サキさんと共に生きてきた記憶を整理して残さなければ。
 サキさんは、もちろん私の妻です。そして、恋人であり、先生(師匠)であり、お姉さんであり、恩人であり、何物にも代えがたい私の生きている証でもあります

 サキさん。今は何の楽しみもないかもしれないけど、何とか笑わせるから。笑顔を思い出させるから。もう少し頑張ろうか孫の顔も見たいしね。(いつのことやらわからんけど)




飛梅の会(代表:越智須美子さん)
障害厚生年金の受給資格改正の署名
3.pdf」をダウンロード
目標10万人