サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

月と月

2016年09月16日 21時52分30秒 | サキさんとの記憶
昨日は中秋の名月だったようだ。
今朝の新聞に、岐阜城と満月の写真が一面に載っていた。私も今夜、空を見上げると、雲の向こうにまん丸の月の輪郭がくっきりと見える。おぼろ月かな、何となく物悲しくなる。何故だろう。

私は、サキさんは太陽だと思っていた
いつも自分から周りを明るくしてくれる、太陽だと思っていた

そして、私自身は、サキさんの光に照らされて(ぼんやり)光る月だと思っていた。今も私については、その通りだと思っている。自分の力だけでは輝けない。いや輝こうとすらしない。周りの人の力を借りながら、何となくボヤ~っとした光をやっとこさ放つことが出来るだけだ。

家の中でも、サキさんが太陽で、いつも中心にいて、周りを明るく照らしてくれていた。そう思っていた。そう思い込んでいた。

でも最近、ちょっと違ってたかなと思う。

サキさんは太陽じゃない。サキさんも月だったのかな。そう思うのです。

必死に明るく振る舞い、家庭を明るくしてくれていたサキさん、ありがとうね。
でも、少し無理もしていたのかな。
お月さんみたいに、満ち欠けを繰り返していたんだろう。
時折見せる、悲し気な表情も。

月と月

似た者同士の夫婦だったのかな。
でも、姉さん女房のサキさんは、必死で明るく振る舞い、私や子供たちを照らしてくれていたんだろう。

今度は私が明るく照らさなくっちゃね
頑張るでね。