東京都の社会保険労務士のデイリーブログ

東京都港区の社労士ブログ!人事労務から様々、ワンポイントレッスン

「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」について

2017-06-18 15:34:08 | 労働法
こんにちは。東京都の社会保険労務士の頼木優子です。今日は、旬な「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」について、書きたいと思います。

平成29年1月20日において、労働時間の適正な把握のために使用者向けに新たなガイドラインが策定されました。

その趣旨として、使用者は、労働時間を適正に把握するなど労働時間を適切に管理する責務を有していますが、昨今の加重な長時間労働や割増賃金の未払いといった問題も生じています。その為、ガイドラインと通じてその適正化を図ろうというものです。

適用の範囲としては、すべての事業場であること。但し、使用者が把握を行うべき対象労働者は、労基法第41条該当者、及び事業場外労働を行う者(みなし労働時間制がとられている者)を除く、全ての者であること。

労働時間の考え方としては、基本的には使用者の指揮命令下に置かれている時間が労働時間で、問題が生じているのは以下の場合です。
以下に該当するときは、個別具体的な判断の上、労働時間としてカウントする事が必須となる場合があり、注意が必要です。

1.使用者の指示により、業務に必要な準備行為を事業場内で行った時間があるとき

2.使用者の指示があった場合には、即時に業務に従事する必要があり、労働から離れることができない「手待時間」があるとき

3.参加義務のある研修・教育訓練の受講や学習を、使用者の指示により、行っている時間があるとき

これらを踏まえ、使用者が講ずべき措置として、

1)始業・終業時刻の確認及び記録

2)1)の原則的な方法として、使用者自らの現認、タイムカード(他、ICカードやパソコンのログ記録)等の客観的な記録を残すこと

3)労働者の自己申告制により、始業・終業時刻の把握を行い、記録を残すこと。(これらの内容を関係者に十分に説明を尽くすこと。自己申告制により、実態と著しい乖離がある場合、実態調査を実施し、補正を図ること。自己申告に伴い、適正な申告を阻む措置の実施の禁止、さらに36協定の厳守が慣習的に実施されているか再度確認すること)

4)賃金台帳の適正な調整(不徹底の場合、30万円以下の罰金が生じる恐れがある)

5)これらの記録に関する書類の保存(最低3年間)

6)事業場において労務管理を行う部署の責任者は、その問題点の把握及び解消を図る責務があること

7)労働時間等設定改善委員会等の活用、その上で管理上の解消策の検討を行うこと

詳しくは最寄りの労働基準監督署、都道府県労働局へのお問合せが有効です。詳細のパンフレットが厚生労働省のHPから、検索キーワード「労働時間 ガイドライン」でアップされます。是非、ご覧くださいませ。

以上、続きはまた次回。


東京都の社会保険労務士 トラスティ有明社労士事務所
http://trustyofficeconsulting.jimdo.com/
メールのお問合わせはこちら


コメント

労使双方の労働条件の確保・改善のポイント ~解雇・雇止めについて~

2017-06-11 13:32:12 | 労働法
こんにちは。東京都の社会保険労務士の頼木優子です。今日は、「労使双方の労働条件の確保・改善のポイント~解雇・雇止めについて~」書きたいと思います。

その前に。空手参加してきました。ちょうど更なる新たな人間関係を構築し始めたいと思っていたし、思いっきり足を上げたり、蹴りを入れたり、掛け声を出すという空手ならではの体験は、最高でした。

物事が予定通りに運ばなく、いらいら感が募るこんな時にも、スポーツは気分を爽快にしてくれます。正に、スポーツは神がくれ賜うたギフトのような気がしてなりません。

さて、本題。ポイントは2点。①解雇・雇止めを行う場合は、予告等の手続を取りましょう。②解雇について労働契約法の規定を守りましょう。

①について、やむを得ず労働者の解雇を行う場合には、少なくとも30日前までの予告が必要です。予告を行わない場合には、解雇までの日数に応じた解雇予告手当を支払う必要があります。

以前のブログに私も約15年前に解雇にあって、この通り30日前に予告された実体験を伴います。

多くの方が感じる解雇とは、労働者の心をえぐり傷を深め、顔に泥を塗られたような羞恥心を伴わされる行為だと私は心底感じました。


しかし、その会社に何か不具合を見つけ出して仕返し若しくは知らしめてやろうとは、私はしませんでした。なぜか。なぜでしょう。当時有効求人倍率が0.51倍という低い水準で長期間に渡って、雇用環境は厳しいままです。しかしひたすら仕事を探し続け、職業訓練や公的機関主催のパソコンスクールを梯子し、心の傷を時がひたすら癒してくれるのを待ちました。

そうしたところ、その苦しみを覆す程の人生を変えたとっても大きな幸運に出会ったこと、そしてそこから13年後には社労士資格というおまけまでついてきました。

もちろん、インスタントラーメンができるような速さで、物事は癒えません。ただ、時は確実に癒してくれます。

②について、期間の定めのない労働契約の場合、労働契約法の規定により、権利の濫用に当たる解雇は無効となります。
また、期間の定めのある労働契約(有期労働契約)の場合は、

やむを得ない事由がある場合でなければ、契約期間中に解雇することはできません。期間の定めのない労働契約の場合よりも、解雇の有効性は厳しく判断されます。

以上、続きはまた次回。


東京都の社会保険労務士 トラスティ有明社労士事務所
http://trustyofficeconsulting.jimdo.com/
メールのお問合わせはこちら




コメント

労使双方の労働条件の確保・改善のポイント ~年次有給休暇について~

2017-06-02 17:58:15 | 労働法
こんにちは。東京都の社会保険労務士の頼木優子です。今日は、「労使双方の労働条件の確保・改善のポイント~年次有給休暇について~」書きたいと思います。

その前に、最近の私のニュース。いつかは始めようと思っていた空手のお稽古。子供と一緒の親子空手教室です。実は4年前に子供と私の母が始めていたのですが、ぼちぼち私も始めようかなと思います。

柔軟性が欠けつつあるので、始めはおっ恥ずかしい感じでしょうが、これで多少のことには動じずにできるようになるかなと。なんせ小学校の4年間と、シンクロを止めた後高校2年の半年間剣道部に在籍(その後留学)していたので、武道の気構えだけはあるつもりなんで。

さて年次有給休暇ですが、ポイントは2つ。①非正規労働者にも年次有給休暇を付与しましょう。②年次有給休暇の取得を抑制する不利益取扱いはしないようにしましょう。

①について、使用者は雇入れの日から6か月間継続勤務して全労働日の8割以上出勤した労働者に対しては、10労働日の有給休暇を与えなければなりません。その後1年経過ごとにある日数の付与が必要です。

10労働日とは、勤務年数0.5年経過すると、一年間で計10日給料を貰いつつ自由に使えるお休みを権利として、頂戴できるというものです。

私の以前勤めた会社に、確かこういう規定があった記憶があります。

それは、斉一的取扱い(とか、前貸し)として年次有給休暇を付与するけれども、要件の6か月を待たずに会社を辞めたら、休んだ日は年次有給休暇とはせず、欠勤扱いにするというものです。

▲いわゆる恩知らずの者には、有給扱いにしませんよ、ということだと思うのです。


斉一的(せいいつてき)取扱いとは、年次有給休暇について法律通り付与すると様々な社員の年次有給休暇の取得日が複数となる等から、その斉一的取扱い(原則として労働者全員につき一律の基準日を定めて、前倒しで一斉に年次有給休暇を取らせる取扱いをいいます)やその分割付与などがあります。

当時のその会社の取扱い規定について、最近になって労働局にお尋ねしたところ、もちろん論外の規定であるということ、そして恐らく労働者保護という労働基準法の成り立ちやその趣旨から、そういうことはあってはならないということなのでしょう。双方の立ち位置、解かる気が致します。

②について、例えば、賞与の額の算定に際して、年次有給休暇を取得した日を欠勤として取り扱うことは、不利益取扱いとして禁止されるということです。

以上、続きはまた次回。


東京都の社会保険労務士 トラスティ有明社労士事務所
http://trustyofficeconsulting.jimdo.com/
メールのお問合わせはこちら


コメント