ぼちぼちやりま!

悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。
焦らず慌てず、静かに時の来るのを待つ。

北杜夫 「マンボウ最後の大バクチ」

2009-08-24 20:17:36 | 日記
図書館で見つけた久方ぶりのマンボウ、愛も変わらず欝と躁を繰り返されているが、躁状態での株やギャンブルは相当なもの。競馬・競艇、韓国・ウオーカーヒルでの大バクチなど連戦連敗の成績ではあるが、一晩で何十万の損であっても、すべからく、ごくごく自然にふるまわれている。
1927年(昭和2年)生まれの筆者、文字通り「マンボウ最後の大バクチ」になるのか。エッセイ集から、拾い読みした文章のメモ。

   ***

先日天皇賞でサイレンススズカが骨折して安楽死させられた。
娘に「パパもなんとか安楽死させてくれ」と言ったら、「名馬じゃなくて駄馬だからダメ」と言われた。(1999.2.新潮45)
 
ビンスワーガーという学者によれば、躁病は子供にかえることだという。いかなる躁欝病の説の中でも、これがもっとも正しくて美しい。さて、この私も老人となって子供がえりをした。俗に言う子供がえりと、たまたま躁病の気配となって、他人の2倍子供がえりをした。(2000.1.17読売新聞)

娘はたまに我が家にやってきて、長い間の鬱病と腰痛のため長いすに寝そべっている私を見ては、「パパは本当に何もしなくていいわねぇ。こんな暇な人なんて現代人には珍しいよ」と繰り返し言うたびに、私はますます死にそうになっていた。ところがこのごろ戦術を変更し、「パパ、すごく加減が悪そう。顔色も青ざめているから、身体が病に蝕まれているんじゃない?いよいよかも!」といってくれた。そしたらアマノジャクな私はとたんに元気になった。(2000.3 新潮45)

大体、私は万馬券というものをとったことがない。これを取らずして、どうして生きていけるのか、この地球上で呼吸をしている資格はないとまで私は考えるのだ。(2000.7 新潮45)

・・・従ってこのたびの競艇の結果は、支出20万、儲けビール小ビン3本、テレフォンカード2枚ということになる(2000.11新潮45)

最近はまともに本を読まない。執筆もしない。ビデオも見ない。何年も前に年賀状に「今年限りにします。世を捨てた北杜夫」と刷って、遅くても2年ぐらいで死ぬつもりだった。ところが何もしないおかげでストレスがないせいか、なかなか死なない。困っちゃって。(2003.10.17朝日新聞)

・・・私もこれでもう思い残すことはないでしょう。と思っていたら、オバマ大統領の「チェンジ!」が引き金になったのか、突如としてまた躁病になった。気分も楽しく、旧制松本高校の校歌や浪花節まで歌ってしまう。まさか81歳で躁病になるとは思っていなかった。今度こそ、人生最後の躁病か!?どうぞ、皆様ますますお元気で。(2009.3.25)

NHKの世論調査

2009-08-24 07:40:25 | 日記
昨日、NHKの調査員とやらから電話が掛かってきた。
「ナントカ方式により無作為に選ばれたのでアンケートに答えて欲しい、2,3分ですので・・・」とやや聞き取りにくい日本語での電話、こっちは勝手に学生アルバイトと判断。

当方の選挙区内立候補者の知名度を確認することからはじめ、誰に入れるつもりかとか、支持している政党はどこか、今回の選挙も同じ党に入れるのかなど、かなり突っ込んだアンケート内容。思想検閲みたいでちょっとムカッ!

なるほど、こんなに単刀直入なそして二者択一的な聞き方をして,民主党320議席確保とか言ってるのか、国民はそれほど一色に染まってるわけではない、自民、民主どちらにも本当はNO!と思ってるのだけど、とりあえず仕方がないから民主なんて言ってるだけ。その辺のニュアンスがこんな一方的アンケートでにじみ出てくるのだろうかと、その処理の仕方にやや疑問を覚える。

因みに、小生自慢じゃないけど、これまで投票した人物はタイガイ落選している事実をご存知か?と、ちょっと突っ込みを入れたくもなった次第。