棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

重い空気

2009-02-20 16:28:28 | 山郷の暮し
昨夜の「龍王丸下駄投げ天気予報」はピンポンでした。
15センチほどの水っぽい雪積でした。朝からの霧雨に、枝についた雪がボトッ・ボトッと落ちる。
ただ今11時。気温は5-6度でサブーーイというほどではないのですが、鉛色の光に気分的には盛り上がってこない。まさに、この重い空気に押しつぶされそうだ。

06-07年の日記を見ると、今年の暖冬とよくにており、やはり18日前後から寒波がやってきていた。そして雪降り。
地球温暖化には違いないが、記憶など当てにならないもので、特に気候などちょっとした変化を、異常などと思ってしまうこともある。
3年前の同日には、やっぱり冴えない気分に、一日本を読んでいたようだ。
まったく今日の有様とおんなじなんです。


14―絵師良秀-首をくくった

2009-02-20 08:50:51 | 大人の童話
14-良秀
忌まわしき事件があった数ヵ月後「地獄変図」の大屏風が完成し、大殿に届けられたのでございます。 
 弟子どもが首をくくった良秀を発見したのはそれから間もないことでした。
そのときの状況を弟子の一人が語ってくれたのは、しわくちゃだった肌はつややかに輝き、着替えなどしなかった衣類は悪臭どころか、高貴な香りがしたといいます。なによりも、醜くゆがんだ良秀の顔は、観音菩薩像のごとく至福に満ち、思わず師の尊顔に手をあわせたと申しました。
 そして、師がつねづね申していた「醜いものや、奇態なものに美の極致を観いだせ」
の教えが会得できたと、感涙にむせびながら話してくれました。

大寒なみの冷気

2009-02-19 20:14:11 | 山郷の暮し
作深夜に雪がフワフワ。とっても寒くそれを楽しむどころではなかった。
今朝はうっすらと白化粧でしたが、朝日とともにたちまち消えてしまいました。風は冷たく大寒並み。
午後の3時ごろから、空が鉛色に変わり、重い冬空。
ただ今8時過ぎで、この時間にPS とニラメッコするのは久しぶりですが、私の健康ドリンクがおわってしまったので・・・。
外に出ますと、静かなんです。天地が静かなんです。(チョット大きく出ました)
こんな空は雪が降る気がします。天気予報は知りませんがそんな気配がある。あたらないほうがいいのですが・・。

13―良秀

2009-02-19 08:35:12 | 大人の童話
良秀-13
 神仏の加護があってこそ名画ができる、などと申す者たちをせせら笑ってきた良秀でしたが、「地獄変図」の製作の日々は、それまでと違っておりました。
 未だ明けやらぬうちから、瀧に打たれ、神仏に憑かれたごとく祈っていたと申します。
娘の菩提を弔い、阿弥陀如来像をいただき描いていたと申します。
 お経とも狂人の戯言とも・・・。なんとも意味不明なことをつぶやきながらの製作は、さすがの弟子たちも、あまりにもの異様さに画室にちかづかなかったと聞きました。
 心配の余り、弟子たちがおそるおそる画室をのぞくと、阿修羅か明王のごとく観え、不思議な光を放っていたと申しました。

感という漢字

2009-02-18 17:50:51 | 山郷の暮し
午後3時頃までは真っ青なそらでしたが、西から鉛色の雲が湧き、アルプス連山をたちまち包み込む急激な変化は、冬型のスタイル。そのうちに雪がとばされてくるかも・・・。
同じ激変でも、東からの変化は暖かく、いわゆる上雪。まだこれからふるかもしれません。大学入試試験に雪降りのこともありました。

ある本をよんでいましたら「感じる」とはどおいうことか、の考察のなかにという漢字には、訓よみがない。しいて訓をつければ、「こころうごく」とでもいうよりほかにつけようがないだろう。と、いうのです。
そのあと感の字を使った熟語がいろいろ並ぶのですが、「感じます」など安直に使ってしまう私としては「思います」程度の意味で書いてしまう。
まーーあまり難しく考えなくてもイーージャンと、投げやりですが、あらためて訓読み、音読みを考えると、言葉と漢字の関係にとまどってしまいますが、おもろいなーと感じましたので・・・・。

12―絵師良秀―芥川龍之介・地獄変より

2009-02-18 09:09:59 | 大人の童話
良秀-12
世情では、大殿がなされたことは良秀のおごりを戒めた当然の成りゆきだ、と称する者や、あれは、良秀の娘が思うようにならなかった腹いせだなどと、下卑たものいいを密かに語っておりました。
 あの時以来でしょうか・・・、豪放快楽な大殿がお体が健やかでない日々を、お過ごされるようになってしまいました.

中川さん辞任・しかたがないでしょう

2009-02-17 18:08:33 | 山郷の暮し
昨夜のニース映像、とろりとした顔の中川さん。
酒の飲みすぎとは思いませんが、たぶん風邪薬あたりではないかと。
というのは、私と友とで中国の二人旅をしたおり、友が風邪をこじらせ、地元の強力な風邪薬を飲んだ。友はボーーとしながらも食事し、かみ合わないが話もするしトイレもいける。丸一日そんな状態がづいた。友はその一日のことをまったくおぼえていなかった。
中川さんの空虚な目をみてそのことを思い出した。
とはいっても、立場上辞任はやむえまい。それにしても、麻生内閣はドーーにもなりません。こまったものです。

11―絵師良秀-恍惚の奥は

2009-02-17 08:38:06 | 大人の童話
良秀-11
大殿は固く唇をかんでおりましたが、時々気味悪くお笑いになって、燃え盛る車と、良秀を見ていたのでございます。
大殿の端麗なお顔が鬼・夜叉のごとく見えたのは、きっと燃え盛る炎のせいだったのでしょう。
 自分が望んだ常軌を逸した光景だとはいへ、良秀の醜い顔は一層、ひずみ・ゆがみ地獄の悪鬼そのものでした。
しかし、車が最後の大火を上げるころは、最前なの苦しみは嘘のようになり、カッ!と観さだめた良秀の顔は、恍惚とした喜びに満ち、輝きすら発してきたのでございます。

駆け足で春がやってきた

2009-02-16 14:51:59 | 山郷の暮し
松本平には、アルプスの雪解け水を集め、上高地・大正池から流れ来る梓川があります。犀川となって、安曇野そして日本海へと続きます。
その川に白鳥が飛来し、観光バスが川辺に並ぶほどですが、今年は例年の半数600羽くらい。なおかつ北帰行も早々に始まっているようです。と言っても私は観ていませんが、観察をしている友がメルマガで報告しています。
私の「ようです」ではなく、ぜひ、マジメな報告を読んでください。例年よりもかなり早い春の訪れに、様々な影響があるものですね。
http://uncletell.cool.ne.jp/http://uncletell.cool.ne.jp/
写真はいつもより少し距離を延ばしたコースに群生する福寿草。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本