原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

サプリや美容商品って、ほんとに効くの??

2012年08月02日 | 時事論評
 元医学関係者である原左都子が、若き頃より現在に至るまでまったく興味がなく一切使用しようと思わないのが、「サプリメント(栄養補助食品)」であり「美容器具・美容液等の商品」の類だ。

 現在壮絶とも言える程に上記商品の販売競争が市場で展開している。
 新聞やネットを開くと、鬱陶しい程必ずや目に入ってくるのがこれら商品のPR画面である。

 私が現在利用しているCOOP(生協)宅配のパンフレットにさえ、「サプリ」及び「美容商品」の販売ページが常設されている有様だ。
 現在手元にあるCOOPのパンフレットより、それら販売コーナーに書かれている商品コピーの一例を挙げよう。
 「アントシアニンを多く含むベリー種を使用した“ブルーベリー&ルテイン”¥6,080-」
 「元気な青汁 有機ケール ¥2,200-」 
 「元気な歩みをサポート ヒアルロン酸&グルコサミン ¥5,980-」 
 「キレイと元気をサポート まいにちプラスビタミンC&ビタミンE ¥1,380-」 
 「女王蜂の恵みでパワフルな毎日を! ロイヤルゼリー+コエンザイムQ10 ¥3,700-」 
   …………


 これら商品に共通しているのは、まず“高価”設定であることだ。
 原左都子の私論だが、企業側の論理として高価額に設定しない事にはこんな“まがいもの”が売れる訳がないためと判断する。 この種の商品の購買ターゲットとはある程度“小金持ち”かつ“単細胞”人種と分析する。 その種のターゲット人種の心理が重々読める私だが、おそらく「安物は効かない」との発想がその根底にあるのだろう。

 企業側のもう一つの販売戦略として、あえて“専門用語”を持ち出しているところにある。
 専門用語と言ったところで高々しれているレベルであるものの、これらに飛びつく一般人にとってはこの専門的表現こそに“効きそうな”感覚を吹っかけられてしまうのであろう。

 “ちょっと自粛しろよ!”と原左都子が警告を鳴らしたいのは、上記“まがいもの”販売市場合戦に、今や製薬、食品、化粧品等々国内一部上場大手老舗企業が大手(おおで)を振って進出している現実に対してである。
 それだけ、これら商品の販売実績が絶大であることを実感させられると言うものだが、(私に言わせてもらうと)今や“インチキ商法”により暴利をむさぼるのは中小の企業に委ねるべきではないのか? 
 大手老舗有名企業たるもの、その名声と有限無限の資本力・資産力及び現在抱えている人的活力等々を最大限に活用しつつ、本業を正当に全うする事により企業生命を繋ぐべきだ。 
 少なくとも大手企業が担っている社会的責任上、その効果が科学的に立証されているとは言えない“まがいもの”分野の商品の販売促進行為は自粛するべきではないのか!?


 今回原左都子がこの記事を綴ろうと考えたきっかけとは、昨日私が通っている美容室(頭髪・ウィッグ分野国内ナンバー1の位置付けの大手企業が経営する個室美容室)に於いて、美容器具のセールスに遭ったことによる。

 元々、原左都子とは巷において“キャッチセールス”に遭い易いタイプの人間であることは自覚している。  現在に至っては、キャッチセールスは道路交通法等法的取締り等によりさほど見かけなくなったが。
 ところがひと昔前は、これが大手を振って横行していた。
 なんせ、ミーハー気質の派手な外見の私だ。 キャッチセールスの対象としては恰好の獲物だったことだろう。 ところが、実は硬派の私。  ビシバシとセールス相手を対峙するのが当時快感だった。
 例えば美容商品を売りに出るキャッチセールスの場合、若気の至りで「その医学的根拠を述べよ!」などと相手に迫ったりもした。 相手もセールス用語は一応わきまえていて一通りの商品説明をするのだが、その弱点をさらに突き倒したものだ。 ただし、これをやり過ぎると危ない目に会う事も経験済みだ。 セールス男に「とにかく裏に来い」ナンタラと言われ力づくに連れ去られようとした時には、それを振り切って一目散に逃げるしかなかった……

 昨日の場合は大手企業が経営する個室美容室内でのセールスであり、既にこの美容室に十何年来通っている私は過去においても各種セールスを経験済みである。
 前回より私の担当となった美容師氏はベテランの部類であるが、ヘアカット中に早速私に美容機器のセールスに入る。 簡単な商品説明をした後、私の反応を伺っている美容師氏だ。 
 そこで私が尋ねて曰く、「この商品を実際に購入した方はいらっしゃいますか? その年齢層は?」
 応えて美容師氏曰く、「はい、今までに3名の方が購入して下さいました。70代の方が中心です」
 さらに私が反応して、「そうですよね! 今の年配の方々とは実に積極的に生きていらっしゃいますよね。 私もその年代になったら購入を検討したいと思います。」
 美容師氏曰く、「○さん(私の事)の年代こそに購入をお勧めしたいのですが、○さんには購入意欲がないことは理解しました。…」
 応えて私曰く、「まだまだ子育て中である現在の私には、その美容機器を使って日々頭皮を始め全身エステに励む時間がまず取れません。 これを購入するためには、その時間が取れるということが前提でしょうね…」 
 

 ほんとにそう思うよねえ??
 
 サプリにしろ、美容商品にしろ、その前提とは毎日(あるいは定期的に)欠かさずそれを飲んだり自己エステを続行することを前提にした商品と私は心得る。
 相当の強い意思と暇でもなければそれを続行できないのが一般市民の“性(さが)”というものではなかろうか?
 いえいえサプリに関しては、それを日々飲み続けることによる弊害こそを私は懸念する。 ただし「サプリ」とは恐らく医薬品とは異なり一般食品範囲内の食材を使用して製造されている商品であろうと推測するため、長期間飲用してもさほどの害はないものと考察するが…。(原左都子に言わせてもらうと、害がなけりゃ利もないのが実情だろうとも思うし…??) 
 少なくとも食品アレルギーのある方にとっては「サプリ」に含まれている添加物による被害の問題もあるため、是非共それには個々人で留意願いたいものだ。


 このエッセイの最後に原左都子の方こそが質問したいのだが、この種の「サプリ」や「美容商品」を多用している方々がこの世に存在するのならば、その効用こそをお伝え願いたいものだ。
 それによっては、私も少しは今後の生き様を変えることがあるかもしれないし、ないかもしれない… (たぶんないと思うけど…