原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

国会議員という“お仕事”の値打ち

2010年01月25日 | 仕事・就職
 朝日新聞1月23日(土)別刷「be」“between”の今回のテーマは、「『収入』と『やりがい』どっちが大事?」だった。

 その記事のタイトルだけ見て記事を読まないでの私の回答は、「収入」に軍配を挙げたい気がする。 と言うのも、私の半生における職業選択においては「収入」の方に重きを置いてきたように思うからだ。
 「収入」と一言で表現しても、「収入」さえよければ如何なる職種のどのような仕事内容であろうと容認するという訳では決してない。 加えて私の場合は、自分の“生活”がかかっているからある程度の収入がないと生計が成り立たない、というニュアンスとも若干異なる意味合いでの「収入」概念である。
 “コストパフォーマンス”の逆バージョンになるかもしれないが、その仕事へ提供する自己の能力なり働きに見合った評価額以上の収入は手にしなければ納得できないごとくの、一種“駆け引き”とも言える私なりのプライドを伴うバランス感覚を「収入」に反映しつつ、我が職業選択を実現して来ていることを自負する私である。

 本ブログの仕事・就職バックナンバー記事において原左都子の過去の職業遍歴を小出しにしてきているが、その中で「パーコン(パーティコンパニオン)」経験について述べさせていただいている。(バックナンバー「パーコン」及び「丸の内でのお仕事」をご参照下さい。)
 我が30代の再びの学生時代の学業の合間に、バンケット会社よりの派遣としてパーコンとラウンジコンパニオンの“横道”経験があることを上記記事内において暴露している。 それまでの私にとってはまったく“専門外”の職種だったとは言え、“(逆バーション)コストパフォーマンス”志向があったが故に接客業に対する私なりのプロ意識の下で仕事に臨めたからこそ、4年間もの長きに渡って私にとっては専門外の職種で短時間労働にして満足な高収入を得られたものと自負するのだ。

 それは自分の本来の専門職業分野においてもまったく同様であるのはもちろんのことだ。
 ところが、職業選択における“(逆バージョン)コストパフォーマンス”のポリシーを長年貫いてきた私にも、陰りが訪れる時代が到来するのである。
 子どもを出産後、アルバイトの身分ではあるが文科省管轄の某研究所で研究助手を経験したことがある。 時は既にバブル崩壊後の長引く経済不況へ移行していた時代であったのだが、職務内容の専門性が高いにもかかわらず、(あくまでも職業経験において海千山千の私故に感じたことなのかもしれないが)その報酬が信じられない程に低いのである。 たとえアルバイトの身分とは言え、いとも頼りない報酬では「やりがい」さえも打ち消されるということを、高齢にして我が人生において初めて実感させられたのだ。 単なる私の我がままに過ぎなかったのかもしれないが、「収入」に不満を抱えつつの研究助手稼業においては「やりがい」などと言う“崇高な”満足感がまったく得られず、わずか3年で終息に至ることになる…。

 そんなこんなで、私の場合は仕事においては「やりがい」ももちろん重要だが、あくまでも仕事の能力に見合うと自分が判断できる「収入」が伴わない限り、「やりがい」に通じる程の魅力を感じ得ないとのスタンスにあるのだ。


 さて、やっと表題の「国会議員の“お仕事”の値打ち」談議に入ろう。

 先だってより開催されている通常国会をテレビ報道で垣間見ていると、この人達、国会議員という“職種”を選択して何らかの「やりがい」でもあるのかと勘ぐりたくもなるほど低俗かつ覇気が感じられないのだ。
 相変わらず“ヤクザ”じみた下劣な「野次」は飛ばし放題。 それを議長の立場にある者が叱咤もしなければ、牽制しようとするベテラン議員も一人として存在しない。
 しかも野党等よりの長引く代表質問時に放映されている影像を見ると、閣僚でさえ(もう飽きたよな~)と言いたげに浮かぬ顔で自分の省庁に関係のない質問に対しては腕組姿勢で辟易としている様子だ。 一般議員席はもっと悲惨で「もういい加減疲れたよ~、早く終わろうよ~」とのごとく眠気をこらえつつ、口をへの字に曲げて飽き飽きしている様子しか放映されない。

 特に下っ端の国会議員の皆さんに提言したいのだが、極端な話をすれば貴方達の“主たる仕事”とは国会に出席すること“それのみ”ではないのですか?  それ以外の場面であなた方が自分に投票してくれた国民の貴重な一票ために何か役に立っている姿を一切見かけないのですが、そんな事でご自身の国会議員としての自負心がどうやって保てるのですかね?
 国会議員にとっての“戦場”であるはずの国会の場で、下劣な“野次”を飛ばすことが自分の仕事だと思って疑っていないのですか?  国会において論議される内容にまったく興味もなく眠いのを我慢するだけの場でしかないとするならば、そんな貴方達に小さい子ども達が学校の先生の話を聞かないことをどうにかしようごとくの教育法案を国会で通せる資格もないですよねえ…
 

 しかも新政権の主体である民主党内においては、親分の資金疑惑にも沈黙を保って独裁に迎合する有り様…。
 沈黙だけならまだしも、親分に洗脳されている直属グループは積極的に特捜部との戦いを宣言する始末だし… (この親分独裁直下にある民主党内グループはそのような行動によってのみ国会議員という自身の“お仕事”に対して大いに歪んだ「やりがい」を見出しているのかもしれないが…。)

 もうそろそろ少しは目覚めましょうか、民主党議員をはじめとする国会議員の皆さん。
 貴方達のそもそもの目的はやはり国会議員歳費特権という多額の「収入」にあるのでしょうかね??  それに加えて低俗で歪んだ「やりがい」だけに執着しつつ国会議員と言う立場に甘んじていたのでは、国民は政治不信に陥るばかりで政治離れがますます加速しますよ。
 そんなことには元々“我関せず”でどうでもよくて、どうせやっぱりご自身の私利私欲すなわち「収入」のためだけに国会議員に立候補したのでしょうかね~~ 
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