ケルベロスの基地

三本脚で立つ~思考の経路

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

BABYMETAL探究(MIKIKOMETAL賛)

2015-08-09 16:10:42 | babymetal
『MdN』の2015年09月号、念のためにネットで予約しておいたうえで、発売日の8月6日には書店に足を運び、手に取って、パラパラ見てみたのだが、それだけで涙ぐみそうになり、困った。
”MIKIKOが考えるポージングの重要性”というページがチラッと目に入っただけで(BABYMETALと直接関係はないのに)なぜかジーンとしてしまい、それをこらえるためにぐっと顔に力を入れて、涙をこぼさないように気をつけながらそのままレジに持って行ったのだった。

何なのだろうか、この感覚は?

『OVERTURE』のMIKIKO(METAL)のインタビューも立ち読みしていて泣きそうになったことは以前にもこのブログで書いたのだが、MIKIKO(METAL)のひと言ひと言ですぐに泣きたくなってしまうような、いわばBABYMETALに関しての感情の飽和状態になっている、ということなのだろうか。
そうかもしれないが、それ以上に、おそらく、MIKIKO(METAL)のインタビューにはBABYMETALの決定的な何か(秘密の核)が色濃く露呈している、のだと思う。

実際、『MdN』の、BABYMETALの振り付けに関する、MIKIKO(METAL)の詳細解説にも、いくつか決定的なコメントがあり、「なるほど、へえ~!」の連発(「メギツネ」の解説など、!!!だ)であった。やっぱりプロフェッショナルの人たちは、僕たち素人が何となく享受するよりもはるかにはるかに深く・広く・強く、楽曲や演奏について考えているのだな、と痛感したのだったが、各楽曲の解説をここに引用するような無粋なことはしない(皆さんお読みになっているとも思うし、まだの方にはぜひ直接お読みいただきたい、とも思うので)。

ただ、どうしてもここに書いておきたいことがある。

それは、今までこのブログでは、「3姫のまっすぐな人柄」として述べてきたことに関しての印象の刷新について、だ。

BABYMETALの「奇跡」の核に、中元すず香、水野由結、菊地最愛、の(あえてMETALNAMEではない呼び方にする)純粋な人柄、気取りの全くない誠心誠意の起居振る舞いがある、ということは疑いもないことなのだが、そこには、MIKIKOMETAL(をはじめとする、BABYMETALに関わる周囲の大人たち)の純粋さ・真剣さ・ストイックさがあるからこそ、そうなったのだ、ということ、これを改めて痛感した、のだ。

『MdN』のインタヴューの最後の方に、こんな言葉がある。

普通のダンサーだったら、一つ一つにそんなに時間をかけないだろうなっていうものを、三ヶ月ひたすら練習してこそ伝わる表現。そういう目に見えない儚いものを見たくて、続けているのかなと思います。振り付けのノウハウや、経験値は上がった分、求められていることはすぐ分かるようにはなってきたと思います。だから上手な振り付けはすぐに作れるかもしれませんが、あえて時間のかかる方法を取って作る。その人と時間を掛けて、何度も練習したり。

この部分は、直接BABYMETALについて語ったものではないが、しかし、これはKOBAMETALにも通じるBABYMETALの姿勢・考え方(あえて「良心」と呼ぼう)の誠実なマニフェストであり、こうした「良心」を持った大人に指導されてきたSU-・YUI・MOAの3姫が、あのように育つのは、至極納得できる話だ、と思わせる発言である。(教わる方も教わる方だし、教える方も教える方だ、とつくづく思う。もちろん、泣けるくらい、幸福な意味で、だ)。

ある意味、こんな発言は、理想論である。
しかし、そうした理想論を現実にするのが、真のプロフェッショナルである、ということも(僕たちおっさんがいろいろなところで経験してきた)また、人の世のリアル、なのだ。
ほんとうに他人を感動させる質の仕事を行うプロフェッショナルは、まさにこれを実現している、のである。

時々BABYMETALと並び称されることもある「アイドルとメタルの融合」を衒ったようにも見える他のユニット。それらとBABYMETALとの違いは、例えば、ここにある。
言ってみれば、わずかな違いなのだ。しかし、そのわずかな「良心」が、決定的な質の差をもたらしている、のだ。

●いい振り付けを踊ることで、人の内面も変わる?
変わりますよ。ステージでの表情もやっぱり変わる。この振り付けを踊れば自分が魅力的に見えていると自信を持って踊ってくれているかによって変わるし、伝わり方も変わる。そう信じられる振り付けがいい振り付けだと思います。私は振り付けを依頼してくれた人が喜んでくれる顔も見たい。いろいろなお仕事をさせてもらっている分、あまり惑わされないように、「振り付け」を神聖なものとしてきちんと向き合いたい。そうじゃないとバチが当たるんじゃないか、という気持ちです


『MdN』のインタビューの最後のところであるが、こうしたMIKIKO(METAL)の考え方は、BABYMETALの振り付けのさまざまな動きの端々に滲み出ている。
僕たちファンをBABYMETALが泣かせる要因(その14)として挙げたが、本当に真摯に魂をこめて「振り付け」をしているのだ。
YUI・MOAも、いわば、MIKIKOMETALの振り付けを具現する、ということの積み重ねで、ワールドツアーを行い、言葉を超え国境を越えた観客の熱狂を体験し、(とりわけ最近のMOAMETALにはその覚醒が目覚ましく感じられるのだが)「この振り付けを踊れば自分が魅力的に見えていると自信を持って」いる、ように見える。

ヘヴィメタルに無縁だったからこそ、とんでもなく新鮮で、しかも、考え方や具体的なスキルは世界レベルの高品質である、とは、
MIKIKOMETAL=BABYMETAL
という等式が成り立つ「奇跡」のひとつだ。
それでいて、”新たな調べ(「ちがう、ちがう」)”の振り付けなど、僕たちファンが見ても、「なんじゃこりゃ!」と衝撃を受けてしまう、冒険というか遊び心に満ちている。決してファンを生ぬるい安心に浸らせない、ラディカルな「煽り」に満ちたMIKIKOMETALの振り付け

絶対的な、信頼

僕(たち)ファンからの、MIKIKOMETALへの心理的態度はそう呼ぶしかないものだろう。だからこそ、僕は、MIKIKO(METAL)のインタビューに触れるたびに、胸が熱くなり涙をこぼしてしまうのではないか。

もうひとつ、『MdN』9月号には、MIKIKO(METAL)ではないが、こんな発言(談:竹中夏海)もあり、BABYMETALの「振り付け」を考える上で、示唆に富んでいる。

コンテンポラリーダンスにおいては、何が主役かというと、もちろん異論もあるかもしれませんが、「振り付けそのものが主役」という側面が大きい。究極的に言えば、ダンサーはその作品を実現するのに必要な要素なのです。
それに比べ、アイドルは技術云々の前に、その子が必要。替えの効かない存在です。それが、私にとって特にアイドルの振り付けが面白くて、やりがいのあるところだったりします。自分の表現したいテーマどうこうというよりも、この子たちをどう魅力的に見せるか、そしてお客さんを置いてけぼりにせず、巻き込んでいけるか、というところが大事


自身も振付師でありつつ、振り付けについて語る活動を行っている氏の発言なので、なるほど、と大いに首肯するのだが、では、BABYMETALの振り付けは上記のどっちか?と言えば、どちらでもない、ということになるだろう。
ヘヴィメタルの「演」奏としての舞踊
それがBABYMETALにおける振り付けだと僕は考えるのだが、それは、「振り付けそのものが主役」でもないし、「この子たちをどう魅力的に見せるか」ということでもない。(もちろん、それらは大きな要素としてあるのだが、絶対的な第一義のもの、というわけではない。)
あえて言えば、最後の「お客さんを置いてけぼりにせず、巻き込んでいけるか」をもっと積極的に増強した「お客さんにヘヴィメタルの興奮・狂乱を体験させる」が、BABYMETALの振り付けなのだ。

MIKIKOではなく(でありながら)、MIKIKOMETALとしてBABYMETALを振り付ける。それは、彼女にとってこれからも挑戦的な仕事であり続けるだろうし、僕たちを「なんじゃ、こりゃ!」と驚かせながら、ライヴでは狂乱の渦に巻き込みつづけるだろう。こんなヘヴィメタルユニットは(今のところ)BABYMETALだけである。
だから(ファンにとっては言うまでもないことだが)、BABYMETALのオンリー・ワンの核は、何をさておいても、MIKIKOMETALの振り付けを蔵している(それを3姫が激しくカワイく実現(「演」奏)している)こと、なのだ。





ジャンル:
ウェブログ
コメント (3)   この記事についてブログを書く
« BABYMETAL探究(「聖性」考3) | トップ | BABYMETAL探究(いざ黒ミサ編... »

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (IGACHAN-METAL)
2015-08-18 00:43:54
初コメントDeath
毎回楽しく読ませてもらってますよ?貴方ほど涙もろくはないですが時折うるっとしてしまうおっさんなんで(笑)
毎回長文で大変でしょうが更新頑張って下さい。楽しみにしてます。
ありがとうございます! (ケルベロスの基地)
2015-08-23 23:09:07
IGACHAN-METALさま、
コメントありがとうございます。
仕事が立て込んでいた時だったので、コメントたいへん元気づけられました。
いよいよ、レディングですね!
号泣する準備はできています。
拙い文章ですが、これからもよろしくお願いします。
全角 (Kami-metal)
2015-10-21 12:18:07
この記事のタイトルだけ全角ですね

コメントを投稿

babymetal」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事