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BABYMETAL探究(舞踊考8~空間造形)

2015-04-22 00:25:26 | babymetal
カラオケのLIVE DAM で、BABYMETALの「赤い夜」から「BABYMETAL DEATH」と「イジメ、ダメ、ゼッタイ」が、「黒い夜」から「メギツネ」と「ヘドバン・ギャー!!」が、「まま音」で配信されていて、映像(演奏もSU-METALの歌もついているから、厳密にはカラオケではない)に合わせて唄うのが最近のささやかな楽しみのひとつなのだが、先日、たまたま、ピンク・レディーの振り付けマスター(本人たちが振りを踊る映像)数曲と交互に観る機会があり、あらためて、BABYMETALの舞踊の特質について、を考えたのであった。

ピンクレディーの振りをまともに視聴するのは、小中学生の時にリアルタイムで観て以来、30年以上ぶりだったが、改めて衝撃をうけた。当時以上に、「なんじゃこりゃ!」を感じた。「カメレオン・アーミー」の、「そろそろ来る、カメレオン」のところなど、本当にカメレオンに見える!
日本中を巻き込むムーブメントを持つだけの”濃さ・深さ”を蔵していることを改めて確認した。もしも、2015年の今、彼女たちが現われたとしても、大きな話題になるだろう、訴求力を持っている。

そのうえで、痛感したのが、両者の振りの質が、まるで異なる、ということだ。

その大きな要因は、2つ(あくまでも主観的印象だが)ある。

1つは、BABYMETALの舞踊の精密な工芸品を思わせる緻密さ、精度だ。
これはYUI・MOAというちびっこたち(敬意をこめてこう呼ぼう)がちょこまか動き回ることからきているものかもしれないし、ピンクレディーが歌いながらの振りという制限があるのに対し、YUI・MOAは舞踊に特化している、ということからも来ているのだろう(以前にも触れた、MIKIKOMETALの振付哲学によるものでも、もちろんあるだろう)。

そしてもう1つが、BABYMETALの舞踊の、空間造形の豊かさだ。
ピンクレディーの振りが(BABYMETALと比べると)”その場で突っ立って踊る”と印象されるほど、BABYMETALの舞踊は、空間的なダイナミックな造形となっている。もちろんピンクレディーも右に左に動いているのだが、YUI・MOAの空間を刻む速さ・鋭さ・動線の多彩さとは比較にならない。(もちろん、上に書いたような前提条件の違いがあるのだから、ここでは優劣を述べているのではない)。

単に、ビジュアルの魅力も加わっている、というだけではなく、この、空間造形というのが、BABYMETALがヘヴィ・メタルに持ち込んだ、革命的な「演」奏の新機軸なのではないか。

ヘヴィ・メタルとは、もちろんまず何よりも、音楽であり、音楽とは、本来、典型的な時間芸術であるはずだ。
しかし、例えば、ヘヴィなリフや、ダウンチューニング、デス・ヴォイスというのは、曲の時間的な流れ、というよりも、一瞬一瞬のいわば”時間の切口”におけるヘヴィネスの発現なのではないか。
そして、”時間の切口”とはすなわち空間性ということではないのか。
つまり、ヘヴィ・メタルとは、本来、どこかで、音による空間造形の激しさ・過激さを表現しようとするものではなかっただろうか。

「音像」と言えば、実感しやすいだろうか。
曲の流れとは別に、一瞬一瞬の「音像」をヘヴィにメタリックに表現しようというヘヴィ・メタルの志向は、ある種の空間造形的な志向だと言えるのではないのか。

BABYMETALの舞踊という「演」奏は、単なる「音像」だけではなく(神バンドの演奏とSU-METALの唄声という唯一無二の「音像」の説得力に加えて)、「演像」とでも呼ぶべきさらに立体的な・奥行きのある・動きのある空間造形としてヘヴィ・メタルを体現したものなのではないか。
それがKAWAIIであることのヘヴィ・メタルとしての意味を、次回、考察したい。)

ピンクレディの振りが衝撃的なのは、端的にいえば、「なまなましい」からだ。あえて、「ダサい」と言ってもよい。
そこには、例えばE-girlsの洗練されたダンスにはない、肉体の動きとして、迫ってくるものがある。それが(ダンスではない)「振り」の力であり、BABYMETALの舞踊にもそうした「なまなましさ」「ダサさ」は残っている(典型的には、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」の例えばカニダンスや駄々っ子ヘドバンであり、多くの曲での、地べたにへたりこんだり寝転んだりすることや、「ヘドバン・ギャー!!」でのYUI・MOAのジャンプだ)。

こう書きながらも、まだ正体は明らかにできてはいないのだが、「音像」「演像」という概念で、BABYMETALのヘヴィ・メタルとしての「演」奏の革新性の、ある部分を、語ることはできるような気がする。

ということを、カラオケのピンクレディーの映像を観ながら感じたのであった。


以下、戯言である。

レディング・フェスのメイン・ステージで「演」奏する、女子高生3人、と考えるだけで、泣けてくる。

夢でもマンガでもなく、彼女たちが、実力で勝ち取ったステージだ。

ファンになったみんなが感じていることだろうが、
リアルタイムでBABYMETALという、こんな空前絶後のヘヴィ・メタルを
体験できる幸せ、奇跡を、感じる毎日である。
三姫をはじめ、神バンド、スタッフの皆さんに、本当に日々元気をもらっている。

よくぞ、ヘヴィ・メタルに降臨してくれた、と、

感謝しかない。

間もなく黒ミサ・赤ミサ、
そしていよいよワールド・ツアーである。
レディング・リーズ・フェスの前に、まず、メキシコがどうなのか、心配なのだが、
何があろうと、彼女たちは全身全霊で闘うのだ、その姿を
(こちらがその姿に励まされながら)見守りたい。

あきらめていた、幕張のチケットが取れた。
あと、たったの2か月!
ライヴ・イン・ロンドンのリリースもあとひと月後、だ。

熱い夏がもうすぐそこに来ている。




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