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BABYMETAL探究(横アリ2日目参戦記(5)~爆音・体力・余韻~)

2016-02-11 21:43:19 | babymetal
BABYMETALのライヴ の 超絶的な楽しさ
それを構成している要素を、横アリライヴを素材にあらためて分析してみよう、という試みのつづきである。

前2回では、

① ”参加”する、ということ: We are BABYMETAL!の具現化
 →具体的には、ベビメタ黒Tシャツの着用

②”合いの手”の適度な難しさ→観客の「演」奏の主体性

について考えたのだった。
映像作品を家で視聴するのとは隔絶したBABYMETALライヴの楽しさの核心が、この2つである、ということは間違いないだろうが、今回は、それを取り囲み、ライヴの楽しさをぶ厚くしている、いくつかの要素についてさらに考えてみよう。

まず、
③激音・爆音 → ”この世のものならざる”化 について。

「いや、他のメタル・バンドに比べると、BABYMETALのライヴの爆音なんて、たいしたことはないよ」とおっしゃる向きもあるだろう。
確かにそうかもしれない。
しかし、少なくとも、BABYMETALのライヴの、あの”楽しさ”には、あの”不用意に参加すれば難聴になる危機もあるレヴェルの激音・爆音”が寄与している、ということは確かだと思うのだ。

家で、あるいはウォークマン等で、ヘッドフォンやイヤフォンをして、あるいは音量を気にせずともよい再生環境を持っているならば大音量で、BABYMETALの音盤・映像版の(とりわけライヴ音源の)激音・爆音を疑似体験(視聴)することはできる。
しかし、実際にライヴ会場に身を置いての、あの”会場の時空間全体が殴りかかって・突き刺さってくるような体感”は、そうした在宅での視聴では味わうことはできないものだ。

ライヴ会場で僕たちは、気分をとてつもなく高揚させ、場合によっては意識を朦朧とさせながら、
神バンドの超絶的な演奏が奏でる楽器音を、
SU-METALの神々しい歌声によるさわやかバズーカを、
YUIMETAL・MOAMETALの放つ頬を緩めずにはいられないスクリームを、
自らの身体全体で受け止めるのである。

横アリには、耳栓を持って行った。

何の準備もせず臨んだ6月の幕張『巨大天下一メタル武道会』で、(Cブロックの最後方で、3姫の姿もほとんど見えない位置だったにも関わらず)左耳をやられてしまったことから、8月の黒ミサⅡにそなえてライヴ用耳栓なるものを購入したのだったが、会場のSTUDIO COASTに入場して、自分の位置が把握できた途端、「せっかくこんな近くでBABYMETALを観たり聴いたりできるのだから、ナマで体験しないなんてもったいない・・・」と考え直して、結局、耳栓はボディバッグにしまい、開演を待ったのだった。
結果的には、黒ミサⅡでは、耳をやられることはなかった(ライヴ・ハウスだったから?中央に陣取っていたから?)。
たぶん、ちょっとした角度や位置の違いで、音が「殴りかかって・突き刺さってくる」仕方・程度にも、当たり・外れがあるのだろう。

しかし、12月の横アリは、娘連れであった。
もう人生の折り返し点は過ぎてしまったオッサンの僕とは違って、まだまだこれからいくらでも耳を繊細に豊かに使っていかなければならないはずの娘に、6月の僕のような体験をさせるわけにはいかない。
そんな(親としての当然の)思いから、4時に会場に入場してスタンド席に並んで座って、ライヴ前のSEで知っている曲が流れてきたらその曲名を娘に教えたり、これも持参した双眼鏡でステージをのぞき、上手側のギターを見て「今日は、大村神だ!」と興奮したりしながら、ボディ・バッグに入っていた耳栓を、「ほら、これしときや」と手渡したのであった。
特に不審がることも抵抗することもなく「へえ、こんなのあるんだ。」と嵌めた娘だったが、娘に耳栓をさせて自分は生音で、というのもおかしな気がして、「お父さんは、ティッシュ詰めとくわ」と、僕自身はティッシュを耳に詰めたのだった。

当然、生音に比べると、音が弱くなる。SEの聞こえ具合は、モロに迫力が減じて、明らかに物足りなさを感じたのだが、前2回のライヴ参戦で、SEとライヴ本番との音圧の差は体験済みだったので、今回は躊躇も迷いもなく、ティッシュ耳栓のまま開演を待ったのだった。

そして、暗転後、会場全体が怒号のような歓声をあげ(ここからの記憶は、すでにずいぶん朧ろげになっているが)、手拍子やBABYMETALコールが続いたあと、”あの”SEが流れ、簡潔な紙芝居があり、ついに「BABYMETAL DEATH」降臨!!
ここ、最高!ですよね。それまでのジリジリと待つ時間が導火線となって、この瞬間、一挙に燃え上がる。ここがすでにBABYMETALのライヴの最大の醍醐味のひとつ、ですね)

ここからの激音・爆音の迫力、身体に響く体感の印象は、耳栓をしていても、これまでの2回のライヴと何ら変わらなかった。

むしろ逆に、耳栓をして臨んだ今回のライヴこそ、SU-METALの歌が今まででいちばん「よく聴こえた」ライヴであった
(前にも書いたが)「悪夢の輪舞曲」と「The One」では、歌声の響きの神々しさに感動して、二度涙を流してしまったのだった。

これは、SU-METALのパフォーマンス自体が「最高」だった、ということもあるのだろうし、横アリだったから、スタンド席だったから、という条件も深く関わっているのだろうが、聴く側の僕が耳栓をしていたことで、きちんと「聴く」ということができた、ということもたいへん大きな要因であった、と思うのだ。

ライヴの途中で、耳栓(ティッシュです)を外してみたのだが、何というか「音圧が強すぎて耳が息することができない」という感じがしたのだった。
あまりに酸素が濃すぎると息ができなくなる、みたいな、そんな音響空間が充満していた、そうした印象を持った。
おそらく、ナマ耳のままであれば、痺れてしまって、そうした感覚をも感じられなかったのでは、と今は思っている。
耳栓によって「音響空間の圧の強烈さ」を減じることで、普通に「聴く」・健康的に「聴く」余地ができた、耳がその繊細な機能を発揮することができた、と、(素人の全くの主観だが)率直にそんな印象を持っている。

これは、娘連れであったがための、思わぬ(喜ぶべき)副産物だった。
「耳栓ナシで”ナマの音を聴く”」ということにこだわる必要はなかったのだ、というのが、横アリへの参戦で確認できたことである。

耳には耳栓をして過度な負担を減らすことで、きちんと「SU-METALの歌を聴き」ながら、身体全体で”ナマの爆音・激音”をぞんぶんに浴び、それに合わせて身体を、そして鋼鉄魂(メタル・ハート)を揺さぶる

これが、ライヴ3回目にしてようやく体得できた、BABYMETALのライヴへの正しい身の処し方、だった。

見出しの文言に戻れば、BABYMETALにおけるライヴの爆音・激音とは、ステージ上を、さらには会場全体を、非日常的な時空間へと劇的に変質させる「装置」でもあるのだ。

④ 体力勝負

②とも大きく重なる要素であるが、BABYMETALのライヴへの参戦は、聴き手である僕たちにとっての体力の消耗戦でもある。
汗を流しながら大声をあげ、身体を動かし続ける1時間30分。
横アリでは、スタンド席だったから、前2回の(とりわけ、あの暑い暑い幕張会場での)ライヴよりはずいぶんと楽をさせてもらったのだが、それでも、ライヴ後はTシャツが、汗ぐっしょり。持参したペット・ボトルの水(500㎖)を1本半飲み干した。

そのことによるカタルシス、もBABYMETALのライヴの楽しさを構成する大きな要素だ。

音楽の楽しさ。演劇の美しさ。さらにはスポーツ(ジムでの運動?)の快感。
それらが渾然一体となり、高次元へと弁証法的発展を遂げた、唯一無二の醍醐味。

タオルは必須アイテムだが、僕は、リストバンドも嵌めている。これ、かなり有用だ。
幕張ライヴに参加する際には(オフィシャルのリストバンドは持っていなかったので)、前日にスポーツショップで、テニス用のリストバンドの赤と黒を買い、右手・左手に嵌めていった。自分なりに工夫したBABYMETAL仕様である。
その後、オフィシャルのリストバンドを運良く買えたので、黒ミサⅡにはそれで(ただし片腕だけだが)臨んだ。
横アリでは、会場で、娘に「ほら」、とロゴ入りのオフィシャル・リストバンドを渡すと「わあ!」と目を輝かせ、すぐに嵌めた。
僕は、赤黒のテニス用リストバンドで臨み、あっという間に、たっぷりという言葉では足りないほど汗だくになっっていったのだった。

3姫の天空をゴンドラ一周で駆ける神々しい姿、
ニューアルバム・リリースと東京ドームでのライヴという、期待を超えた告知。

それらを体験したあと、明転した会場で、「・・・凄かったな」なんて娘と顔を見合わせた後、
「汗ぐしょぐしょだろ?」「うん」
「着替えなきゃなあ」「そうやな」
で、「お父さん、2本目ももうほとんどないわ」とペットボトルを差し上げて見せると、娘がにっこり笑うので、
どれぐらい水飲んだ?」と訊いたところ、
ぜんぜん飲まんかったわ」という娘の返事だったのだ。
「えっ、一滴も水、飲まなかったの?」「うん」
 驚愕!である。言葉が出なかった。
 女子中学生、恐るべし!


⑤余韻

ライヴ後、新幹線で京都に向かうべく、駅に向かったのだが、予約していた列車の発車時間までには少し時間があったので、夕食を済ませようと、駅ビルの地下に降りた。
といっても、それほどゆったり食べる暇はない。
そこで、「すぐ入れますよ!」と声をかけてきた海鮮居酒屋店に入り、カウンターに並んで座ったのだった。

右隣には、僕よりもずっと年上のおじさん(うなぎをつまみに冷酒を飲んでいた)ともう少し若い、会社の上司・部下かな?と思われる2人組

左隣には、20代~30代に見受けられる、女性2人組

そして、僕たち、おっさんと女子中学生の2人組

この3組が並んで食べたり飲んだりしていたのだが、ライヴの感想などを娘と言い合いながら海鮮丼(「これなら、すぐできますよ!」と薦められたので)を食べていると、右隣からは、明らかに「MOAMETAL」という言葉が聞こえてくるのだ。「幕張では・・・」「新曲が・・・」なんて単語もちらほらと

へえ、と思いながら、意識を左側に向けて耳に力を入れて聞いていると、なんと!女性2人組も、「神バンド・・・」「大村さん・・・」「SU-ちゃん・・・」という単語の散りばめられた会話をしているではないか!

娘が、僕をつつくので、「えっ?」と向くと、魚の泳いでいる水槽越しの向こうのカウンターの、さらに奥を顔で示し、「あっちも、BABYMETALや」と嬉しそうに言う。
確かに、よく見てみると、向こうの奥の座敷では、黒Tシャツの集団による打ち上げとおぼしき賑わいが繰り広げられている。

ライヴ会場の近くの、終演後の居酒屋、だから当然といえば当然の光景なのだが、まさに老若男女、多種多様な人たちが、(あのとんでもない)ライヴ後の余韻にひたりながら、幸せそうに歓談してる風景は、桃源郷とはこんな雰囲気か?と思わせるものがあった。

新幹線に乗り込み、娘と、今日のライヴの曲順は?と確認しようと言い合ったのだが、「あれ?」「あれ?」の繰り返しだった。
なんか、違うのだ。

全精神を、全体力を注入して(卓球部で汗を流してきた中3の娘にとっては「余裕」だったようだが)完全燃焼した、ノンストップの1時間30分のライヴの後の余韻。

はっきりと曲順を思い出せない、というのも、その熱狂の残り香のような気がして、これも、なぜか、ふわふわと楽しい気分だったのだった。



・・・突然の、来週ライヴ参戦(?)のチャンス、手に入れた方は、存分に楽しんでください!
僕は、仕事なのでエントリーもしませんでした。
どんなのでしょうね?
いろんなワクワク・ドキドキが、溜まってきました。

そして、気がつけば、新盤降臨まで、あと50日弱!
ずいぶんリアルに”その日”が迫ってきた気がします。
ワクワク・ドキドキが高まってきましたぞ。
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1 コメント

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横アリ1日目娘と参戦 (AYAKATU-METAL)
2016-02-12 15:39:44
いきなりの新曲。壮大なメタルオペラの美しい調べと音圧に身体中が震え、知らぬ間に涙が頬を伝いました。今だにあの時の余韻に包まれます。なお、娘も私も、ライブ用耳栓使用で参戦。私の涙は、スーメタルの力強い上に神々しい歌声で私の汚れた心を浄化した結果なのかも(笑)

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