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三本脚で立つ~思考の経路

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BABYMETAL探究~<FOX DAYにしてWEMBLEY・LV前日>寸感

2016-04-02 00:06:15 | babymetal
ヘッドフォン、イヤフォン等について「エイジング」という作業・過程があるが、それに倣っていえば、僕の『METAL RESISTANCE』は、ようやくその「エイジング」が進んできて、熟成というにはまだ早いけれど、旨みがどんどん出てきた感じである。

つまり、初めて聴いた時に感じた”抵抗感・違和感”が、何度も繰り返し聴くうちに、だんだんその角がとれてきて、むしろそれが”ふくよかさ・豊かさ”に変わってきた、という印象なのだ。

個人的には、初めのうちは、「GJ!」と「Sis.Anger」とに、「エグみ」を感じてしまっていた
とりわけ「Sis.Anger」は、YUI・MOAの声の無表情さと、歌詞のえげつなさばかりが強く印象に残り、楽曲全体の音像世界を”楽しむ”ところまでは行けなかった。

あと、「シンコペーション」も、「キャッチー」の味が濃すぎる、という感じで、初めから通して聴くと、もちろん楽しみながらも、6~8曲目が終わったあたりで、どこかぐったり疲れてしまう自分がいたのだ。
その後に「NO RAIN,NO RAINBOW」がくるものだから、「ああ、箸休めの曲だ、ほっとするなあ」などと、たいへん不遜な感慨を抱いてしまったりしたのだった。

ほんとうに申し訳ないが、しかし、同じような感じを持たれていた方もいらっしゃるのではないか?

ところが、だ。
冒頭に記したように、「エイジング」が進んだ今では、アルバム全体の起伏を(ようやく)楽しめるようになってきたのだ。

「Sis.Anger」も、ようやく、あのYUI・MOAの声の無表情(ツン)さと、バックのブラスト・ビートの”気品”ある響きとの、「不調和な調和」ともいうべきバランスを楽しむことができるようになってきた。
また、「GJ!」が終わり、「Sis.Anger」のイントロがはじまるとニヤリとしてしまえるようになった。このぶ厚い過剰感は、もはや可笑しい。で、そこにYUI・MOAの声が入ってくる、という。こんなデス・メタルはもちろん世界初である。ははは。やはりBABYMETALは凄い。
と、ようやく僕も、そういう心境になりつつある。

何も、無理に好きになろうとしているのではなく、これが、冒頭に述べた「エイジング」の効果である。
(もちろん、逆に、はじめはいいと思ったけど何回か聴いていたら何か飽きちゃった、ということもありうるのだから、こうした心境の変化とは、BABYMETALの楽曲が・この『METAL RESISTANCE』というアルバムが、いかに大胆にかつ緻密に作られているか、ということの証でもあろう)

「META!メタ太郎」も、数回目までの聴取では、「う~ん。狙いは分かるけど…。…これで終わり?」と、あっさり味に過ぎる、という(「シンコペーション」と真逆の)印象だったのだが、いま、心から「これ、カッコイイ!」と感じるようになってきている
いやホント、これ、いい。
このたっぷりとした大ぶりの勇壮な感じ、これが、ヴァイキング・メタルの味わいなのだろう。
水戸黄門のリズムで、「メ、メタタ、メ、メタタ、メ、メタタ・メタタ・メタタ」と小さな声でつぶやいているのもいい。
もはや、明日のLVで、この「META!メタ太郎」のSU-・YUI・MOAの3人の歌や振り付けを観たら、泣いてしまうんじゃないか、とさえ感じはじめている。

そう、この『METAL RESISTANCE』をライヴでいったいどのように演じるのか?
これは、世界中の誰もまだ観たことがないのだ。それを、明日、この目で見ることができる!
ウェンブリー公演のLV、超超超楽しみだ~!

あ、「Amore~蒼星」のライヴ演奏を観たら、これは、もう泣きます。これは確定
夜明け前のライヴハウスに響き渡るSU-METALの美しい歌声。それに、BOH神のベース・ソロが入り、ギターの二神のツイン・リードが入り…、冒頭から炸裂し続ける献身的な青山神のツイン・バスって…。感涙必至である。
(こうやって書きながら、想像して、すでに涙ぐんでいます…)
(この曲に否定的な方も、ライヴを観たらさすがに印象は刷新されるのだろう…かな?)。

今回ばかりは、どの会場も、(もちろん、歓声をあげたり、拍手を送ったり、会場全体で「M・E・T・A!」と合いの手を入れたり、と、熱い空気にはなるだろうが)、「固唾を呑んで見守る」ことが基調になるのではないか。
それでいいと思う。僕はそうする。
まあ、いちばんは、翌日の仕事が不安なので、おとなしくしよう、という(それなりに経験を重ねて自分の限界がよくわかっている)おっさん的な判断から、だが。
ライヴではなくLVだから、それは許されるだろう、と自分に言い訳をしながら。

話をアルバムに戻すと、
1st『BABYMETAL』の楽曲群。とりわけ、デビュー以来シングルとしてリリースされてきた数々の楽曲は、1曲1曲の中に「これがBABYMETALなのDEATH!」という刻印が強く刻みこまれている
アルバムなど想定もせずに活動をはじめた彼女たちには、1曲1曲がいわば単体で「勝負」の1曲であり続けたのだ。その積み重ねの延長にアルバム『BABYMETAL』はあった。
したがって、1曲1曲の中に、構造としてあざといほどの「なんじゃこりゃ!」が仕掛けられている。
(そうせざるをえなかった、という言い方もできる。そういうカタチで(のみ)初期のBABYMETALはBABYMETALらしくありえたのだ、と)

これに対し、2nd『METAL RESISTANCE』の楽曲群は、「”あの”BABYMETALの2ndアルバム」として、はじめからアルバムありきで、さあどんなアルバムにしようか、と、考えに考えられた曲たちだ。したがって、収録された1曲1曲も、「BABYMETALの2ndアルバムの中の1曲として」選ばれ・配置され・微調整されたものだ。
その結果、1stにあった1曲1曲の中の構造としての「なんじゃこりゃ感」は、2ndの楽曲の1曲1曲には必然的に、薄い

たいへんわかりやすいのが、1st「おねだり大作戦」「4の歌」と、2nd「GJ!」「Sis.Anger」との比較だ。
後者群は、「1楽曲内の構造」としては”単純”と言ってもよいだろう。「GJ!」はまだしも、前述したように、「Sis.Anger」の楽曲構造やYUI・MOAの歌い方には”無表情”という印象さえ受けてしまう。

「1stよりも曲が単調になった。1stにあったBABYMETALらしさが薄れた」
なんて感想が出てきてもおかしくない。

しかし、アルバムの中の1曲というまた別のレベルの構造としてみれば、その「なんじゃこりゃ感」は明らかに1stをはるかに超えている。
その起伏の大きさに、僕は、初めは”疲れ”を感じたのだろう。

つまり、「ONE FOR ALL,ALL FOR ONE」を、楽曲とアルバム全体との関係におくと、明らかに2nd『METAL RESISTANCE』の方がそうした有機的な関係性のもとに楽曲が機能している。

1st『BABYMETAL』はいわばエースで四番の集まったチーム(まさに、ベストアルバムだ)。
2nd『METAL RESISTANCE』は、個性豊かな職人があつまった最高に強いチーム。

なんてことを今は考えている。

もう少し落ち着いたら、このへん、もっとじっくり「探究」してみたい。
でも、今は、お祭り騒ぎの中でもっともっと揉まれていたい。
いや、ほんと、今のこの喧噪は、一生に一度のことかもしれない!
そんな多幸感の中にいる。

『METAL RESISTANCE』最高!!!
BABYMETAL最高!!!
ありがとうございます。
待っていてよかったです。
予想を遙かに超えた、とんでもないアルバムです!


と、そこへ、EU盤が到着。

「ミックスも変わっている楽曲もある」というKOBAMETALの発言を目にしていたので、7曲目からではなく、最初からじっくり聴く。
(現段階では、ミックスの違いはよくわかりません)
で、1曲目からやはり感動しながら聴き進め、6曲目「メタ太郎」が終わる。
頭では、エッジの効いたリフではじまるあの「シンコペーション」を待ち受けているのだが、始まるのが静謐なアンビエントな雰囲気を湛えた「From Dusk Till Dawn」だ。
視聴する身体が前のめりになりながら、透き通る。
いやあ、これもいい
今までのBABYMETALには全くない曲調。ほとんどインストに近い、神秘さを(あるいはある種の「官能」さえも)感じさせる、それでいて、”最新のヘヴィ”を具現した、実にカッコよい楽曲だ。
とりわけ、SU-METALファンならば(ということはBABYMETALファンならばということになるが、いわゆる”SU-信者”ならば)、絶対聴くべき楽曲だ。(僕がここでこんなことを書くまでもなく購入されていると思うが、念のため記しておく。SU-ファン必聴DEATH!)
こんなSU-METALの(中元すず香の)歌い方を、声を、僕たちは今まで聴いたことはなかった。「天才」とは彼女へのいわば枕詞になっているが、18歳を過ぎたその彼女の天才ぶりの「今」の片鱗を鮮やかに感じさせる一曲である。

で、なぜか僕は「となりのトトロ」を想ってしまった。(主題歌ではなく、映画全体の、田舎の森の夜、といった雰囲気)

で、この1曲が、というだけではなく、この静謐で神秘的でモダン・ヘヴィネスを湛えた楽曲が「META!メタ太郎」と「GJ!」の間に入ると、「META!メタ太郎」「シンコーペーション」「GJ!」という順で構成された日本盤とは、アルバム全体の雰囲気が大きく異なってくるのだ。

個人的には、現段階では、EU盤の方が好みである。
落ち着いた勇壮な「META!メタ太郎」の後に、静謐で神秘的な「From Dusk Till Dawn」が続くことで、次の「GJ!」「Sis.Anger」の激しさ・躍動感をより堪能することができ、「NO RAIN,NO RAINBOW」以降の3曲の、分厚い起伏の大団円がより迫力を増す、そんなふうに感じるのだ。
洋楽からBABYMETALに入った方は、おそらく僕と同じように感じる方は多いのではないだろうか。

あ、明日は「THE ONE」盤も届くようで、「8. GJ!- ご褒美編 -」もニヤニヤだけれど、「12. THE ONE - Unfinished ver. -」って、このアルバムの流れでどうなるのか?(まさか、ここで葉加瀬太郎降臨とか?)もう楽しみが多すぎて頭をかかえてしまう。

そうそう、この大騒ぎにかすれてしまっている感もあるけれど、『別冊カドカワDirect』特集BABYMETAL号、何とも力が入っていて、たいへんたいへん読み応えがあった。
各メンバー同士でそれぞれを語るなど、斬新な内容を含むインタビューをはじめ、見開きでレディングフェスの大観衆を前にした写真も含めて2012年から2015年のステージの写真が23ページもあって、「BABYMETAL?何それ?」という方(僕の知人もまだほとんどがそういう方ばかりだ)に「これがBABYMETALです。一度聴いてみます?」なんて紹介するには最適だと思う(今度、やってみます)。
で、3人の識者による「BABYMETAL私論」というのも(3人とも僕は存じ上げない方だったが)なかなか興味深い内容だった。
とりわけ、脳科学者(ごめんなさい、個人的には、この肩書きはどうしても胡散臭く感じてしまいますが)の中野信子氏のこんな発言に瞠目させられた。

西洋のキリスト教文化圏に、突如舞い降りた謎の巫女たち。その異質性が魅力だと思います。だから、ジャパニーズホラーと隣接の魅力というのが彼女たちにはありますよね。(略)自分たちの理論や世界を統べる理屈と合わないものに対する恐怖感を刺激するものとしてのBABYMETALというイメージはあると思います。
(ーつまり、BABYMETALの国内での見方と、海外での見え方では違うということですね。)
違うと思います。日本では恐怖心を抱いている人なんていないでしょう。でも海外だと、もうちょっとシリアスな感覚があると思います。


「ほう」という感じ。たいへんたいへん刺激的である。
(またこのことから敷衍して考えついたことをここで書くかもしれない。)
ニューアルバム降臨のタイミングのせいで、あまり話題になっていないけれど、(これで1000円って)素晴らしいムックだと思います。

さあ、明日!
皆さん、精一杯楽しみながら、BABYMETALの「歴史的快挙」(って、いくつ目?)を目撃しつつ、声援で後押ししましょう!
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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-04-02 02:19:42
泣いてばっかりじゃないですか^o^、

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