ぶぶのいる生活

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『天然コケッコー』 (映画レビュー)

2010年09月10日 10時49分04秒 | レビュー φ(.. )
(*ネタバレ御注意)


【天然コケッコー】

2007年
日本

監督:山下敦弘
原作:くらもちふさこ
出演:夏帆
    岡田将生
    佐藤浩市
    夏川結衣


嬉しいな、
また一つ、愛すべき映画が増えた。
よか作品です。
2回連続で観ちゃったよ。 (^o^)


無医村の小さな小さな学校は、
小中合わせても全生徒たったの7人だけれど、
みんな兄弟のように仲良がいい。
田んぼの上にはトンボがスイスイ飛んでて、綺麗な海があって、
玄関には火鉢とキンチョールが置いてあって、
子供がちゃんと子供で、大人がちゃんと大人で、
じいちゃんがいて、沢山のばあちゃんがいる。

学校最年長のそよチャンは、
失言グセはあるけれど面倒見が良くて、
いつも“お漏らしサッチャン”のパンツを洗っている。(笑)
そうっ、このそよチャン(夏帆)がいい!! 
どことなく裕木奈江を髣髴とさせる容姿だが、
凹凸に乏しい少女の肢体は限りなく健康で眩しく、
ちょっと太目の足に、アザ(虫刺され痕?)があるのも可愛らしい。


事件らしい事件は起こらないから、
合わない人には、ちと、退屈な映画かもしれない。
一つ一つのエピソードがちっとも膨らまないで終わる。(^^;
それでも、
田舎時間で、少しずつ少しずつ状況は変化していくので、
主役のそよチャン・広海の成長を、引いた距離で眺められる。

それも原作がくらもちふさこと聞いて納得した。
なんといっても、
少年少女の心の機微を描くことを得意とする、ベテランマンガ家だ。
彼女のマンガに登場する人物らしく、
この2人もどこか冷めている。
今時の子は、『ファースト・キス』に対する考えもこんな感じなのかねぇ?
キスと引き換えに、コートを手にするそよチャンには
まったく屈託が無い。

キスといえば、
「愛がねぇよ」という広海とのキスと、
9年間を過ごした学び舎に向けた、“愛あるキス”との
対比が面白い。


ひとつ難を言えば、
短い期間に一気に撮ったのか、
冬のシーンがちっとも冬らしくなかったこと。
出演者達は厚着で登場するものの、
バックの木は青々としてるし、息も全然白くならないし、いまいち説得力がない。
田舎の冬はもっと、もっと、寒いと思うよ。
肌に伝わる温度が欲しかった。


(゜Д゜)ハッ
そういえば、
そよ父と、広海母との意味深抱擁は、謎のままで終わったな・・・・。
余談ですが、個人的には、
イケメン広海(岡田将生)より、松田先生の方が好みです。


2010年9月7日
★★★★★

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