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街角の映像制作下請け零細業者のブログ





これ、来ました。いつかは実現するだろうことは分かっていたのだが、こんなに早く実現するとは。このカメラは映像業界の革命だ。いままで培ってきた多くの技術が必要なくなる。VFXがとてつもなく簡略化される。クロマキー撮影が必要なくなるので、無限の可能性が広がる。その「無限の可能性」の部分をどうするか、今後はその部分で創造力と技術を培わなければならなくなる。どうなる?映像業界?

 

僕が何を言っているかはこれを見れば一目瞭然。

 

Lytro Cinemaのサイトはこちら

 

空間把握できるので、カメラからの距離(Z深度)を利用して、例えば「カメラから1mにあるもの以外を全部消す」とかが楽勝できるようになる。従来は2Dだった撮影素材が3Dになるので3DCGソフトとシームレスにつなぐことができる。

もちろんフォーカスも自由に後から変えられる。3DCGにZ深度マップを当ててボカすのと全く同じ。

まさに夢のカメラだ。怪物カメラ。

 


驚異のスペック

Lytroによると 

  • 40K解像度 755 RAW megapixels 
  • 300 FPS
  • 16ストップのダイナミックレンジ
  • 1秒あたり400GB
  • 3D空間把握
  • お値段12万5千ドルから(110円換算で1400万円ほど)

 

とのこと。カメラというよりシステムなので、さくっと買ってさくっと使うようなものではなく、保守やオペレーションを含めソリューションとして導入ということになるようだ。

もちろん最初はハリウッド映画で実験的に使うところから始まるのだろう。

 


Lytro より

 

※追記

どうも、クラウドベースでデータを保管し、「現像」していくという方向性がメインになるらしい。ハリウッドのスタジオと話をしたときに「ライトフィールド生データ」の膨大なデータ量に難色を示したらしく、それでは、とクラウド処理するソリューションを作ったのだそうだ。

作業者の手元には貧弱なラップトップしかなくても、クラウド上の強力なGPUやCPUを使って簡単に作業できる、、、ということらしい。

また「ライトフィールド生データ」を処理するソフトウェアは現状、The FoundryのNukeらしい。

4月19日にNABで、このライトフィールド技術を使った世界初のショートフィルム「Life」が上映!!見たい!楽しみ。

Lytro Cinema’s Camera May Change the Way Movies Are Made

 


コンシューマー市場からの撤退

最近Lytroはコンシューマーからの撤退を発表したばかり。Lytroといえば「後からフォーカス」のコンシューマー向けスチールカメラを製造していた会社。物好きなら買うけど、、、、というカメラだった。

Lytro Exits Consumer Market After CEO Admits Competing Against Industry Leaders Wasn't The Best Idea
「Lytroはコンシューマー市場からの撤退を表明。カメラ業界で競うのは困難だったとCEOが認める」

 

このニュースに接して僕は、

 

 

こんなクソツイートを。。。僕がのんびりこんなバカツイートしている間に、まさにこのことが発表されていたという。。。orz すみません。。。

 


さあいったいどうなるのか?

2年前にこんなエントリーを書いたことがある。これも空間把握の技術だった。この時もすごいなあと思ったんだが、この技術から考えると隔世の感があるね。。

映像を立体的に把握しフォーカスを合わせるShow-Focus

 

あと、同じ2年前にはこんなのもありました。当然こんな技術は無効化されてしまう。

今年もゲームチェンジャー?モーションキャプチャーフォローフォーカス「Andra」

 

さて、このLytro Cinema。昔、スティーブ・ジョブズがLytroの技術をiPhoneのカメラに取り入れたいと興味を示した、っていうニュースをみたことがある。

Steve Jobs looked to reinvent Apple’s iPhone photography with instant capture system, advanced light-field sensors (via 9to5mac)

 

あと5年もしたらこのライトフィールドビデオカメラ技術もスマホに搭載されるのだろうか。で、無料アプリのワンクリックでマスク抜きと合成ができてしまうのだろう。

いやはや、まさかの発表でした。映像業界どこへいく!NAB2016、楽しみ!


※追記(2016.4.20)

Lytro Cinema でかっ!!

これは運ぶのも大変!いっかいスタジオに入れたら置きっぱなしだわな。実機の大きさはこちらのリンク先をご覧ください。

NAB: New Lytro Light-Field Camera That Could Bring Big Changes to Visual Effects Work Is Unveiled

 

だけど、これを思い出した。

【必見】世界を変えたカメラ~手持ち動画カメラの発明

絶対小さくなるのは時間の問題。



コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (田中)
2016-04-12 06:50:23
すごいですねぇこれ。僕は合成ものほとんどないので縁がない気がしますが。普及のポイントは性能は当然ですが、カメラの形が特殊すぎないか=シネ系TVスタジオ系の補器類をすぐ流用できるのか、とか空間把握をしない普通の4kカメラ?としてもふだん使い出来るのか?、みたいな所かもしれません。1400万だと放送局用機ぐらいの数売れないと大変な気がするし。
 
 
 
合成 (ふじのん)
2016-04-12 07:50:42
チャレンジャーはいますねぇ。
問題は合成時のエッジですね。
解像度が高いからシャープなエッジのものなら問題ないでしょうがブラーがあったり半透明、ふわふわヘアーなどで撮影時の背景色を打ち消すのはクロマキーより難しいでしょう。
ま、逆に言えば合成される背景に近い色のバックで撮影するというのが正解なのかもしれませんが。

こういうの、見るのは面白いですがなかなかわれわれレベルの実用製品として落ちてきませんね^_^;
 
 
 
どれくらい売れるんですかね (3RD EYE(管理人))
2016-04-12 10:50:08
田中さん

12万5千ドルからって書いてあったんで、最低システムがそれくらいってことで、実用レベルはもっと高いのかと思います。ストレージがめちゃくちゃ必要で、相当速いSSDのRAIDでないとこの分量は記録できないでしょうし、後処理も膨大な時間がかかるでしょうから、そうなると現実問題普及までにはまだまだかかるのかなあ。。

ただやっぱりこのカメラでないとできないことって誰かが考えるでしょうからそうなってくると面白い。

はやくコンシューマーまで降りてこないかなあ。。。NABでプレゼンするでしょうから、楽しみです!
 
 
 
確かに切れ味はどうなんですかね? (3RD EYE(管理人))
2016-04-12 10:56:38
ふじのんさん

どもです!

僕が瞬間的に思ったのは、「こんな解像度いるのか?」ということでした。4K、6Kくらいで十分じゃないの?と。

ただおっしゃる通り空間把握の精密さのためにこれくらいは必要なのかも。デモ映像では髪の毛もきれいに抜けてますし、実用上問題なさそうですが、それはこれくらいの解像度だから可能なのかもしれません。

モーションブラーは後付けしているっぽいので、もしかしたらその部分は後処理を前提にしているのかもしれませんね。


あとはロケに持ち出せるのか、という問題があります。カメラだけじゃなくてストレージに空間把握用のマシーンも必要でしょうから、中継車みたいなトラックで現場行くって感じですかね。


でも、技術的に可能だとわかれば、一瞬で小型化して精度も高くなる気がします。いやほんとスマホにつくのも時間の問題。。。。
 
 
 
まさに時間の問題... (momonga)
2016-04-12 12:07:18
写真だけなら携帯電話でも出来る機種は売られてるし、パナのデジカメでも出来ちゃうしで、動画も720pくらいなら数年以内には降りてきちゃいそうに思えます。もっともライセンスだの何だのあるのかも知れませんが...
ウェラブルあたりには欲しい技術です。
 
 
 
ライトフィールド技術 (3RD EYE(管理人))
2016-04-12 12:51:30
momongaさん

どもです!

まさに特許ってどうなってるんだろう?と思っていろいろ見てたら

http://lightfield-forum.com/en/

こんなサイトに行きつきました。アップル含めすさまじい勢いで特許出願されているっぽい。


空間把握がリアルタイムでできると、後から手ぶれ補正、後からライティング、GPSを利用したカメラ位置把握に後からモーションコントロール、、とかいろんなことが可能になりそう。スマホでできるようになったら、一体どうなることやら。。

NAB19日のプレミア上映楽しみです!!!
 
 
 
Unknown (仁太郎)
2016-04-13 21:26:01
実写素材にZバッファが付いてるって、VFXの人は狂喜乱舞だろうな。
ま、お値段とアホほど生成されるデータが、普通のプロジェクトで使えるようになるのにはまだかかりそうだけど。
 
 
 
いろんなことができると思うんですよね。 (3RD EYE(管理人))
2016-04-13 21:31:22
仁太郎さん

単純にクロマキーの置き換えだったらつまんないですが、このシステムでないとできないことってあると思うんですよ。僕の脳ではパッとは思いつきませんが、クロマキーで2.5D合成ではできない何かがVFXの天才たちが編み出してくれるはず。そうなったときにきっと「やっぱあれがないと!!」と普及すると思うんです。


それも含めて19日のプレミアが楽しみです!
 
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