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街角の映像制作下請け零細業者のブログ




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5D mk IIをはじめ、ニコンのD300、7Dなど、さまざまなハイビジョン一眼動画カメラが出ているが、カメラとレンズだけではどうもうまく動画が撮れない。というわけで色んなガジェットが出ているのだが、なぜか日本のメーカーからは一切出ておらず、もちろん純正は全くなく、全部アメリカ製(もしくはカナダ製)、というのがなんだか国民性を表していて面白い。アメリカ人は「ないなら自分で作って売っちゃえ!ついでに会社も起こしちゃえ!」くらいな勢いでどんどん機材が出てくる。

そんなに高くなくてフリーランスでも手を出しやすい有名どころでは、DOFマシンでも紹介したことがあるRedrock Micro、カナダのCavision、米Zacuto社がある。

どれか1社にそろえる必要はないけど、そのほうが便利だろう。僕は、Magic Bullet LooksのTutorialでお世話になり、DOFマシーン時代から作例を参考にしていたPhilip BloomがZacutoのルーペをめちゃお勧めしてたのでZacutoでそろえました。タイミングのいい超円高で、安く済んじゃったよ。ちなみにZacutoのおネエちゃんたち(Zacuto Girls)は怪しいのでホント何とかして欲しい。これ見て「バッタもんじゃねえの?」と思う人、多いと思うんだけど。。僕も最初「ハア?ナニコレ?アヤシイ」と思って躊躇してしまった。

1)まず必要なのはルーペ
初めてMK IIを使ったロケで、撮影監督の木村氏に教えてもらったのだがルーペがないと本当に撮影しづらい。

液晶モニタのライヴビューだけではフォーカスを合わせるのは至難の業だ。わざわざ動画撮影のしにくい1眼レフカメラを使って動画を撮る理由は「被写界深度の浅さ」と「明るさ」なわけで、それ以外に理由はない。そうでなければビデオカメラを使ったほうが百億倍便利だ。なので、絞りを開放にして撮る事がほとんどだろう。となるとフォーカスがめちゃめちゃシビアである。もちろんオートで撮るなんてことはありえない。というわけで、液晶モニタを遮光/拡大表示させるルーペが必需品だ。

もっとも安価で使い勝手も悪くないのが、ユーエヌのモニタリングPRO-MC。あとはカナダCAVISION社が出している液晶ファインダーなんかもある。

が、僕が買ったのは米Zacuto社のZ Finder。これでフォーカスを合わせるとと、×5×10の拡大表示をしなくてもほぼすっきりフォーカスが来るのがすごい。噂に違わないクリスタルクリアさだ。

2)三脚につけるときにかさ上げするスペーサー
1眼レフカメラと動画用の三脚は相性が悪く、そのまま取り付けるとレンズ操作がしにくい。一眼レフカメラは形が横長である一方、ビデオカメラは縦長だから、そもそも形が合わない。なので、一眼レフカメラを取り付けるときに、かさ上げする必要がある。

僕はZ finderと一緒にZacuto社のベースプレートを入手した。マットボックスは持っていないけど、今後必要になったときも問題なく付けられるようにロッドはあったほうがいいと思ったので。またロッドがレンズ操作のジャマになるのでさらにスペーサーをかましてかさ上げしている。

「1眼レフで動画撮るの?機材費安くしてよ!!」と言われないように、伊達にマットボックスをつけて大仰な機材を使っているっぽく見せる手もある。

3)フォローフォーカス
あまり必要性は感じないので買ってないけど、あると見栄えがするので、マットボックスと同じ理由で伊達でつけておく手もある。

ちなみに、シグマのフォーカスリングは固く重く、Lレンズは触るだけでも気持ち良いくらい滑らかで適度なトルクで、さすがは!と感じた。

静止画はフォーカスを動かす必要はないでしょうが、動画ではフォーカスリングの手触り感は結構重要。動画撮るならLレンズ、かもしれないです(明るいし)。

4)HDMI入力可能な液晶モニタ
5D MK IIの最大のダウンサイドは音、2番目のダウンサイドはライヴビューと外部出力が両立できない点。クライアント用にモニタを出すとカメラ側で自分が見えなくなってしまう。そこで必要なのがカメラマン用のモニタ。

HDMIを2分配して一方をカメラ側に設置した小型モニタに。もう一方をクライアント用のモニタに配分すればいい。クライアント用は最近のテレビやパソコン用モニタなら必ずHDMI入力がついているので、そいういうので十分ではないだろうか。

もしくは前述の木村氏はいつもそうしていらっしゃったのだが、USB接続でノートパソコンに出すという方法もある。


ま、こいういうサポート製品に金をかけるより、レンズの方が重要なのは間違いない。が、カメラがあれば即いい絵が撮れる、というわけでもないのがDSLRムービーの悲しいところなので、必要っちゃあ必要。フリーランスで買えるギリギリの範囲で揃えてみた。

それにしても最初に書いたけど、こういうのは日本のメーカーはなぜ出さないのかねえ。売れないのかな?

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (Technical)
2009-12-29 00:19:08
初めて拝見させて頂きました。
管理人の独自の視点と突っ込みが非常に興味深く
おもしろいです!大変だとは思いますが
頑張ってブログ更新してください~!
 
 
 
コメントありがとうございます。 (3RD EYE(管理人))
2010-01-05 09:01:30
はじめまして。コメントありがとうございます。

昨年は本当にメチャメチャ忙しくて、、、ついに先月は1本も書けませんでした。年末年始は休んでいたのですが。

溜まっている書きかけの記事があるのですが、もし書き上げることができればUPします。ありがとうございます。
 
 
 
日本企業 (全ぴ)
2013-02-09 14:20:27
現状日本企業の経営陣は総じてアホバカです。他社がやっていない物は絶対やりません。現状維持のジリ貧を「そーゆー時代だ」と言って経営陣の無能さをごまかしているのが実情です。
キヤノンの資本が入ってる企業がやれば簡単に天下取れるでしょうね。コシナ製糞レンズがドイツで組み立てられてメイドインジャーマニーのコンパクトプライムという悪夢もどうにかしてほしいです。
 
 
 
そこまでは、、、 (3RD EYE(管理人))
2013-02-10 21:51:07
全ぴさん

そこまでは思わないですけど(笑 でもあまり思い切った商品が出てこないとか、なんとなく質が落ちてきてるとか、、そんな不満は確かにありますね。

あとリグ系はほんとにいつまでたっても出てこない。。それだけはつくづく残念です。
 
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