米澤穂信さんの最新刊にして、古典部シリーズ最新刊でもある「遠まわりする雛」読了しました。
七作の連作短編集で、野生時代やザ・スニーカーに連載したものに書き下ろしの表題作を最後につけたものです。
相変わらず日常的なちいさな謎を解き明かしていく青春ミステリーですが、この中でもとくに印象深いのは、最後のふたつ、「手作りチョコレート事件」と「遠まわりする雛」でしょう。
なぜなら、一番青春しているからです。
もちろん、この二作にもちょっとした謎は出てくるのですが、その謎時代はそれほど重要ではありません。
重要なのは、「手作りチョコレート事件」の犯人の動機であり、「遠まわりする雛」での、主人公奉太郎のえるに対する気持ちなのでしょう。
とはいえ、じつは南野には完全にわかるわけではないのです。
「遠まわりする雛」のラストの奉太郎の気持ちは十分にわかります。しかしそれと同じような気持ちのはずの、「手作りチョコレート事件」の犯人の気持ちがどうしてもわかりません。
くり返し読んでもわからないのです。
これはひょっとして南野にはもう高校生の気持ちはわからないということなのでしょうか?
そう考えるとちょっと悲しい。
たぶん、青春時代にだけ許される保留ということだと思うのですが、それでも完全には理解できないのです。
まあ、この犯人の考え方が特殊で、普通の人にはわからなくてとうぜんだというのならいいのですが……。
どうなんでしょう?
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七作の連作短編集で、野生時代やザ・スニーカーに連載したものに書き下ろしの表題作を最後につけたものです。
相変わらず日常的なちいさな謎を解き明かしていく青春ミステリーですが、この中でもとくに印象深いのは、最後のふたつ、「手作りチョコレート事件」と「遠まわりする雛」でしょう。
なぜなら、一番青春しているからです。
もちろん、この二作にもちょっとした謎は出てくるのですが、その謎時代はそれほど重要ではありません。
重要なのは、「手作りチョコレート事件」の犯人の動機であり、「遠まわりする雛」での、主人公奉太郎のえるに対する気持ちなのでしょう。
とはいえ、じつは南野には完全にわかるわけではないのです。
「遠まわりする雛」のラストの奉太郎の気持ちは十分にわかります。しかしそれと同じような気持ちのはずの、「手作りチョコレート事件」の犯人の気持ちがどうしてもわかりません。
くり返し読んでもわからないのです。
これはひょっとして南野にはもう高校生の気持ちはわからないということなのでしょうか?
そう考えるとちょっと悲しい。
たぶん、青春時代にだけ許される保留ということだと思うのですが、それでも完全には理解できないのです。
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