南の海のワナビ

小説家を目指す「南野海」の野望ははたして達成されるのか?

「天国と地獄」はテレビリメイクでも名作

2007-09-09 00:36:52 | 映画
 テレビで「天国と地獄」やってたんですが、良かったですねえ。
 黒澤明監督のやつじゃなくて、テレビ朝日の秋のドラマ特別企画ってやつでしたけど。
 靴メーカーの常務(佐藤浩市)の子供と間違えて、運転手の子供が誘拐されるんですが、犯人は佐藤浩市に身代金の三億円を要求する。はじめ、払わないといっていた佐藤ですが、苦悩のすえ、全財産である三億円を払うことに。
 佐藤の苦悩、土下座して払ってくれるようたのむ運転手、なんとか運転手のために金を出させようと説得する妻(鈴木京香)、このへんのシーン、なんか泣けてきましたよ。
 もし南野が大金持ちで三億円持ってて(全財産)、同じ目にあったら、払う自信はありません。
 でも、払わずに子供が殺されたら、一生そのことを引きずっていくでしょうね。
 こういう誘拐ものでは、身代金の引き渡しをどうするかが、ひとつのポイントになるんですが、まあ、当時は斬新だったのかもしれませんが、とくにどうということはない手口です。
 やはり、この作品はミステリーとしてより、人間ドラマとして楽しむべきなんでしょうね。
 中盤で子供も戻って、後半からは刑事(阿部寛、伊武雅刀ほか)対犯人(妻夫木聡)になっていくわけですが、阿部寛のまじめな演技ってひさびさに見たような気がします。(こういう役もけっこう様になりますね)
 犯人、妻夫木は共犯者も殺す極悪非道ぶり。
 例の煙幕をきっかけに、犯人を追いつめていく展開はぞくぞくします。
 そして阿部ちゃんは捜査本部で叫ぶ。
 「犯人はこいつで決まりだ。だがまだ捕まえるな。このままじゃ、無期にしかならない。極刑にするため、共犯者殺しを認めさせろ」
 そのために罠をはる阿部ちゃん。かっこいいぜ。
 なかなか最後まで楽しめるドラマでした。

 これ、昔黒沢監督のやつを見てるはずなんですが、ちょっと思い出せません。
 だから、比較はできませんが、これはこれで完成度が高かったと思います。
 でもまあ、世界の黒沢が金かけて撮った映画版はもっとすごいのかもね。

天国と地獄

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