南の海のワナビ

小説家を目指す「南野海」の野望ははたして達成されるのか?

「スパイダーマン3」観てきたよ

2007-05-07 23:36:05 | 映画
 「スパイダーマン3」観ました。
 きのうテレビで観た「スパイダーマン」の一本目と合わせて、いろいろ述べてみたいと思います。
 まず一本目の冒頭で、主人公ピーター・パーカー(トビー・マグワイヤ)が体育会系のやつらにいじめられています。
 どうやら、アメリカでは人種とはべつに、学校での人気とか権力といった順列で、明確な階級があるらしいのです。
 トップがジョックスと呼ばれる体育会系で、その中でもフットボールの花形プレーヤーが一番。その次はたぶん、野球とかバスケとかホッケーとか、アメリカの花形競技のプレーヤーが来るんでしょう。
 最下層がギークスと呼ばれる、日本でいうオタク。
 それよりちょっとましなのが、ナードというやつで、日本でいえばガリ勉(死語?)が一番近いでしょう。ピーターは典型的なそれらしいです。
 他にもいろいろあるらしいですが、スパイダーマンとはとりあえず関係ないので、省きます。
 そして、ギークス、あるいはナードが、ジョックスにいじめられるのはアメリカでは日常茶飯事らしいです。
 そして、ジョックスはマンガやらコミックスやらを読まない。
 そんなものを読むやつを、差別しているからです。
 そして女に持てるのはとうぜんジョックスで、ナードや、ましてやギークは女に相手にされないのが普通らしいのです。
 ううむ。日本に生まれてよかったぞ。
 日本じゃ、勉強もスポーツもできるやつとか、マンガやアニメが好きなスポーツマンとかたくさんいますからね。そこまで区分が徹底されていない。
 そのへんの事情がわかっていないと、スパイダーマンの背景はわからないと思うんです。
 つまり、ピーターは頭はいいけど、ダサくて、女にはちっともモテません。
 あこがれのMJことメリージェーン(キルスティン・ダンスト)も、幼なじみのピーターには目もくれず、ドキュンのジョックスとラブラブです。
 アメリカの女子で一番モテるのはチアリーダーらしいですが、MJはたぶんそれに近い階級の人なんでしょう。
 ここがミソです。
 つまりスパイダーマンとは、ナードのモテない君が、とつぜん驚異的な力を授かって、大活躍。その結果、高嶺の花である女の子をモノにする話なのです。
 これはきっとナードやギークが、常日頃妄想していることをマンガ化したお話というわけです。
 きっと彼らは、自分たちの分身であるピーターが大活躍することに心をおどらせているのでしょう。
 ジョックスが大活躍する「スラムダンク」がアメリカでまったく受けなかったのは、こういうことらしいのです。
 つまり、あいつらは自分たちのヒーローじゃない。僕らをいじめるやつらだ。ってことです。
 スパイダーマンこそ、彼らの気持ちを代弁してくれるものなのでしょう。

 で、今度のパート3では、一作目からのハリーとの因縁。一作目で殺された叔父の復讐。それに身体能力と同時に悪意を増幅する謎の宇宙生命体(だよね?)がストーリーに絡んできます。
 ハリーはグリーンゴブリンに、叔父の仇はサンドマンに、そしてピーター自身はブラックスーツド・スパイダーマンになってしまいます。
 悪の力に落ちたピーターは、まるで暗黒面のフォースに目覚めたアナキン・スカイウォーカーです。
 憎悪や復讐で暗黒面に落ちると強くなるというのは、アメリカでは常識なんでしょうか?
 暗黒面に落ちたピーターは、ハリーをあっさり惨殺。(……したかと本気で思いましたよ。だって爆弾投げ返すし)
 自分を振ったMJには嫌がらせをするわ、やりたい放題。
 さらにはライバルカメラマンのインチキをあばいて逆恨みされます(っていうか、ねつ造暴かれて逆恨みするなんて、こいつに関しては同情の余地なし)。

 ただ、結局は自分を取りもどすところがアナキンとは違うところ。

 その結果、敵は3体に。
 三体一でどうやって戦うのかと思っていると、
 まさか、ジャンプ展開になろうとは。
 とはいえ、クライマックスのシーンはかなりの大迫力で、燃える展開。
 MJは相変わらず、死にそうな目にあって叫びまくってますが、それもご愛敬。
 ハリーとの因縁や、おじさんの仇の問題もきれいに片付きます。

 そして高嶺の花である(ちっともそうは見えませんが)MJとの仲も修復してハッピーエンド。
 まあ、空前の大ヒットをするほどの作品じゃないと思いますが(したの?)、ちゃんと楽しめました。観ておいて損はないでしょう。

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