南の海のワナビ

小説家を目指す「南野海」の野望ははたして達成されるのか?

「流水大賞」落選!

2007-04-27 22:14:08 | 作家への道
 きょう、講談社のホームページで、「流水大賞」の発表をやってました。
 じつは南野、昨年暮れにこの賞に投稿していたのですが、だめだったようです。
 で、この流水大賞とはどんな賞かと聞かれると、南野自身よくわかっていません。
 講談社ボックスという銀の箱に入れたちょっと豪華な本を出している部署の賞なのですが、なにせ第一回目の発表なので、傾向などは未知です。今まで出ている本は、ややライトノベルよりのエンタメから、マンガ、評論ととりとめがなく、そもそもこの賞の募集要領を見ると、小説だけでなく、批評・ノンフィクション部門があるのです。さらにイラストも合わせて募集という賞で、どうやらメフィスト賞ともねらいが違うようなのです。
 まあ、ここの編集長はもとメフィストを作っていた文芸三課の人なので、たぶん、ちょっととんがった新しいものを求めているとは思うのですが、今回の発表だけではなにもわかりません。
 なにせ、受賞作のタイトルしか発表されていませんから。
 ちなみに、大賞はなく、優秀賞が「くうそうノンフィク日和(受賞者・小柳粒男さん)だそうで、小説なのかノンフィクションなのかすら定かではありません。
 選評はいっさい書いてありませんから。
 メフィストの場合、雑誌メフィストに座談会という形で、応募作の選評を載せるので、今回もすこしそういうのを期待してました。
 サイトをよく見てみると、こんな文章が……。

 優秀賞は、この秋講談社BOXから創刊される新雑誌に一挙全文掲載! 選考座談会も同時収録予定です。

 え? 秋? ……秋。秋かよ?
 まだ半年近く先じゃないですか?
 しかも受賞作は、同時に雑誌に掲載? それも一挙全文?

 それってもしかして単行本にはならないってことなんでしょうか?

 それとも本にはするけど、それとはべつに雑誌にも載せる?
(まあ、芥川賞とかも、たしかそうだったような気が……)
 それにしてもこの賞、最低枚数が350枚ですよ。薄目の文庫本一冊分です。それを全文掲載?
 ……と思ったら、批評・ノンフィクション部門は100枚からなんですね。やっぱり受賞作はノンフィクションなんでしょうか?

 ますますもって傾向が読めない賞です。

 まあ、南野としてもこれ以上手を広げない方がいいんでしょうね。
 でも、ジャイブさんの方も進展ないし……。とほほ。



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「ガラスの仮面」は終わるのか?

2007-04-27 00:25:59 | マンガ
 南野はこのブログで、小説やらマンガやら映画のことをときどき書いてますが、まだ少女マンガについては触れたことがありません。
 男である南野は少女マンガなど読まないのか?
 いえ、そんなことはありません。たしかにここ最近はほとんど読んでません。「NANA」と「のだめ」と「はちクロ」くらいです。アメリカで大人気といわれる「フルーツバスケット」は途中で挫折しました。
 まあ、たしかに南野のようにいい年した男が、少女マンガを愛読するのは不気味なことこの上ないので、自然な流れなのでしょうが、それでも十代から二十代前半のころはけっこう読んでました。
 はじめは、妹が持っていた「りぼん」から入ったのですが、まあ、ほとんどが他愛のないラブストーリー。それでも、まだ当時は少年マンガにラブコメがほとんど進出していないこともあって、めずらしかったんでしょう。けっこう嵌りました。
 ただ、そうやって読んだ中、たんにめずらしかったからではすまない傑作にも、いくつか巡り会いました。
 きょうは、そんなきら星のような傑作の中から、南野がもっとも夢中になって読んだ、「ガラスの仮面」について語りたいと思います。

 このマンガのことをまったく知らない人のために、簡単に説明すると、天才演劇少女、北島マヤが、その才能を見いだされ、究極の舞台である「紅天女」を演じるまでの物語です(っていうか、まだそこまで行ってません)。

 この物語の画期的な点は、主人公が天才であることです。

 演劇の話でありながら、ほとんどスポ根のノリでストーリーは展開していくのですが、この手の話の主人公は、ほとんどが努力型です。もちろん、それなりの才能は持っているのですが、自分以上の才能を持っているライバルに打ち勝つために、努力をするというのがひとつのパターンでした。

 ところが「ガラスの仮面」では、そのパターンをいともかんたんに投げすて、
ナチュラルボーン女優、とでも言うべき、天才北島マヤを主人公にしたのです。

 にも関わらず、見た目はぜんぜん天才っぽくない北島マヤに、つぎつぎにちょっかいかけてくるバカなやつらが目白押しです。
 そいつらはことごとく撃沈します。見ていて痛快なくらいに。
 それも悪意があればあるほど、ブーメランのように返ってきます。
 それも北島マヤには、悪意などこれっぽっちもなく、ただひたすら上を目指しているだけなのに、マヤをおとしいれようとしたやつらは勝手に自爆していくのです。
 大道具を壊したり、泥団子を食わせようとしたり、脚本をすり替えたり。小悪党どもが手を変え品を変え、嫌がらせをします。
 しかし、その結果、マヤのあまりの天才と、プロ根性に恐れをなし、それこそ裸足で逃げ出していくのです。(いや、あくまでも比喩です。念のため)
 これは見ていてとても愉快でした。わははは。もっとやれ。もっと再起不能にしてやれ。と心の中で応援してしまいます。(え? 南野だけですか? そんな根性曲がり)
 そんなマヤを見て、恩師月影先生は高笑いし、ライバルの姫川亜弓は「マヤ、恐ろしい子」と恐れおののくのです。
 このパターンは、南野の知るかぎり、他に類を見ません。
 この物語の最大の見せ場は、スターになり、人気絶頂の時に、汚い策略にはめられ、どん底に落ち、そこからふたたび這い上がっていくところです。
 南野はここが一番好きなのです。
 先に述べた、泥団子だの、脚本すり替えだのは、この時期の話です。
 汚い妨害に合えば合うほど、一度失われたマヤの情熱はふたたびめらめらと燃え上がっていくのだぁ!
 そして後ろ盾を失った状態から、学園祭、路上チャリティー公演を通して復活していき、姫川亜弓の舞台のオーディションに。
 そのオーディションでは、すさまじい天才ぶりを発揮して、雑魚どもを蹴散らす様がまた死ぬほど痛快。(もちろん、本人まるで悪気なし)
 じつはこのシーン、本編の劇よりよっぽどおもしろく、「ガラスの仮面」全編の中でも屈指の場面。
 これに匹敵するのは、絶体絶命のピンチをひとり芝居で乗り切るシーンと、あとはたけくらべ、ヘレンケラーで亜弓と同じキャストを競い演じたシーンくらいでしょうか。

 こうして、ふたたび姫川亜弓と肩を並べるところまで追いついたマヤ。
 個人的にはここで最終回でもいいくらいです。
「絶望」から、ふたたび「希望」を取りもどした重要なシーンなのですから。

 ただ、続けてしまった以上、最後までいくしかないんですが、これほんとうに終わらせる気があるんでしょうか? 美内すずえ先生。

ガラスの仮面 1 (1)

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 この記事気に入った方は姫川亜弓の悲劇も読んでくださいね。


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