格闘マンガの話題が続きましたが、今回は門外漢の格闘ではなく、南野の専門分野、ダイビングについて描かれたマンガについて語ってみましょう。(え~っと、南野はダイビングインストラクターです)
っていうか、ダイビングマンガなんていうものは、昔はほとんど見たことも聞いたこともありませんでした。やまさきひろみが「バディ」とかいうあんまりおもしろくないのを描いてたくらいです。ダイビングマンガとして楽しめるものが出てきたのは、わりと最近になってからだと思います。
といっても、「海猿」「トッキュー!!」「我が名は海師」ぐらいしかすぐには思いつきません。
いずれも原作は小森陽一という人で、作画はそれぞれ別です。
一番有名なのは、映画にもなった「海猿」でしょう。描かれたのも、この中では一番古いです。
いずれも南野の専門分野であるレジャーダイビングとは別の世界を描いたもので、「海猿」と「トッキュー」が海上保安庁、「我が名は海師」がサルベージ屋の話です。
「我が名は海師」の主人公がはじめ海上保安庁にいたとき、正直「またか?」と思った記憶があります。それしか、ダイビングを題材にしたマンガにはならないのかと。
まあ、それは最初だけで、主人公は家業であるサルベージ業を継ぐわけですが、そのせいでこっちは海上保安庁ものよりも、アウトロー的な雰囲気になります。
なんにしろ、マンガにするにはハード路線、アドベンチャー路線がどうしても必要なのでしょう。
その点、ハードなトレーニングとバディとの熱い友情とかを描ける海上保安庁ものや、困難な作業を描けるサルベージものはマンガにはうってつけなんでしょう。
若い男女が、南の海でいちゃいちゃしながら楽しくダイビングじゃ、マンガになりませんからね。
無理してマンガにしても、ラブコメにしかなりません。
ダイビングはただの飾りになってしまいます。
だからどうしても出版社は、ダイビングをマンガにするときは、人命救助や、お宝探しや、沈船引き上げなど、絵になる、あるいはハッタリのきく題材を選ぶんでしょうね。
間違っても、客のわがままに振りまわされたり、利己的なオーナーに反発する都市型ダイビングショップのインストラクターを主人公にした話なんていうのは出てきません。(機会があれば、南野自身、そういう話を書いてみたいと思うのですが、はっきりいってむずかしいと思います。よっぽどうまくやらないと、ただのつまらない話になってしまいますから)
話がちょっとわきにそれてしまいましたが、今回のテーマはダイビングマンガの変なところ。
原作者の小森陽一さんという人がどういう経歴の人かは知りませんが、ダイビングにはすごくくわしい人だと思います。ダイビングに関して、基本的に間違ったことは書いていません。
ただ、南野としてはどうしても納得できないことがひとつあります。
それはダイビング器材が古すぎなんじゃないの? ってことです。
残圧計(空気の残量がわかるメーター)、BC(空気を出し入れして浮力を調節できるジャケット)、オクトパス(予備のレギュレーター)、このみっつは最新のダイビングではとうぜんの常識として必要なものです。
ところが小森さんのマンガでは、さすがに残圧計は付いていたと思いますが、BCはまちがいなくつかっていません。ハーネスという浮力調節ができないタンクを背負うだけのものを使っています。オクトパスがついていないのは、この前のトッキューで、兵吾くんとメグルくんがバディブリージング(ひとつのレギュレーターを交互に吸う)をしていたことからも明らかです。
ここでひとつの疑問が湧きます。
これは小森マンガならではの設定なのか? あるいは、海上保安庁の潜水士とかは、じっさいにそういう装備を使っているのか?
南野は海上保安庁の潜水士やサルベージダイバーなどの実体はまったく知りませんが、そういう危険なダイビングをする人たちが、一昔前の器材を使っているとはちょっと信じられません。数万円で安全が買えるなら、危険なダイビングをしている人ほど、率先して買うはずだからです。レジャーダイバーなら、インストラクターだろうがガイドダイバーだろうが、最新器材をそろえないのは考えられません。(いや、べつに二、三年前の型がだめだと言ってるわけじゃないですよ。一昔前の器材の話です)
それと「トッキュー」では氷の中の海を潜る話がありました。アクシデントでスーツを使わずに潜る話だったと思いますが、それとはべつに訓練でも、ウエットスーツで潜ってました。つまり「トッキュー」の世界では、氷の海でも人命救助はウエットスーツでおこなうのが常識らしいのです。
ドライスーツ使わないのかよ?
南野ははげしくそう思いましたよ。ウエットスーツってスーツの中に少量とはいえ水が入ってくるんですよ。この場合、零度以下の。体濡らさないために、ドライスーツってもんがあるんじゃありませんか? 海上保安庁ってそんなにきびしいんですか?
う~ん。誰か海上保安庁の潜水士の方、教えてください。
海上保安庁では最新器材を使うことはゆるされないんですか?(たとえば根性を鍛えるためにとか。あるいは予算がない?)
それとも、みんな逞しいダイバーだからそんな軟弱なものは必要ない?
ちなみに映画の「海猿」では、ふつうにBCとかオクトを使ってましたけど。
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っていうか、ダイビングマンガなんていうものは、昔はほとんど見たことも聞いたこともありませんでした。やまさきひろみが「バディ」とかいうあんまりおもしろくないのを描いてたくらいです。ダイビングマンガとして楽しめるものが出てきたのは、わりと最近になってからだと思います。
といっても、「海猿」「トッキュー!!」「我が名は海師」ぐらいしかすぐには思いつきません。
いずれも原作は小森陽一という人で、作画はそれぞれ別です。
一番有名なのは、映画にもなった「海猿」でしょう。描かれたのも、この中では一番古いです。
いずれも南野の専門分野であるレジャーダイビングとは別の世界を描いたもので、「海猿」と「トッキュー」が海上保安庁、「我が名は海師」がサルベージ屋の話です。
「我が名は海師」の主人公がはじめ海上保安庁にいたとき、正直「またか?」と思った記憶があります。それしか、ダイビングを題材にしたマンガにはならないのかと。
まあ、それは最初だけで、主人公は家業であるサルベージ業を継ぐわけですが、そのせいでこっちは海上保安庁ものよりも、アウトロー的な雰囲気になります。
なんにしろ、マンガにするにはハード路線、アドベンチャー路線がどうしても必要なのでしょう。
その点、ハードなトレーニングとバディとの熱い友情とかを描ける海上保安庁ものや、困難な作業を描けるサルベージものはマンガにはうってつけなんでしょう。
若い男女が、南の海でいちゃいちゃしながら楽しくダイビングじゃ、マンガになりませんからね。
無理してマンガにしても、ラブコメにしかなりません。
ダイビングはただの飾りになってしまいます。
だからどうしても出版社は、ダイビングをマンガにするときは、人命救助や、お宝探しや、沈船引き上げなど、絵になる、あるいはハッタリのきく題材を選ぶんでしょうね。
間違っても、客のわがままに振りまわされたり、利己的なオーナーに反発する都市型ダイビングショップのインストラクターを主人公にした話なんていうのは出てきません。(機会があれば、南野自身、そういう話を書いてみたいと思うのですが、はっきりいってむずかしいと思います。よっぽどうまくやらないと、ただのつまらない話になってしまいますから)
話がちょっとわきにそれてしまいましたが、今回のテーマはダイビングマンガの変なところ。
原作者の小森陽一さんという人がどういう経歴の人かは知りませんが、ダイビングにはすごくくわしい人だと思います。ダイビングに関して、基本的に間違ったことは書いていません。
ただ、南野としてはどうしても納得できないことがひとつあります。
それはダイビング器材が古すぎなんじゃないの? ってことです。
残圧計(空気の残量がわかるメーター)、BC(空気を出し入れして浮力を調節できるジャケット)、オクトパス(予備のレギュレーター)、このみっつは最新のダイビングではとうぜんの常識として必要なものです。
ところが小森さんのマンガでは、さすがに残圧計は付いていたと思いますが、BCはまちがいなくつかっていません。ハーネスという浮力調節ができないタンクを背負うだけのものを使っています。オクトパスがついていないのは、この前のトッキューで、兵吾くんとメグルくんがバディブリージング(ひとつのレギュレーターを交互に吸う)をしていたことからも明らかです。
ここでひとつの疑問が湧きます。
これは小森マンガならではの設定なのか? あるいは、海上保安庁の潜水士とかは、じっさいにそういう装備を使っているのか?
南野は海上保安庁の潜水士やサルベージダイバーなどの実体はまったく知りませんが、そういう危険なダイビングをする人たちが、一昔前の器材を使っているとはちょっと信じられません。数万円で安全が買えるなら、危険なダイビングをしている人ほど、率先して買うはずだからです。レジャーダイバーなら、インストラクターだろうがガイドダイバーだろうが、最新器材をそろえないのは考えられません。(いや、べつに二、三年前の型がだめだと言ってるわけじゃないですよ。一昔前の器材の話です)
それと「トッキュー」では氷の中の海を潜る話がありました。アクシデントでスーツを使わずに潜る話だったと思いますが、それとはべつに訓練でも、ウエットスーツで潜ってました。つまり「トッキュー」の世界では、氷の海でも人命救助はウエットスーツでおこなうのが常識らしいのです。
ドライスーツ使わないのかよ?
南野ははげしくそう思いましたよ。ウエットスーツってスーツの中に少量とはいえ水が入ってくるんですよ。この場合、零度以下の。体濡らさないために、ドライスーツってもんがあるんじゃありませんか? 海上保安庁ってそんなにきびしいんですか?
う~ん。誰か海上保安庁の潜水士の方、教えてください。
海上保安庁では最新器材を使うことはゆるされないんですか?(たとえば根性を鍛えるためにとか。あるいは予算がない?)
それとも、みんな逞しいダイバーだからそんな軟弱なものは必要ない?
ちなみに映画の「海猿」では、ふつうにBCとかオクトを使ってましたけど。
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