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溝口候補のおかしな主張②「全国ワースト4位」

2017-06-24 | 人口減少問題とDIY主義!
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 静岡県知事選は残り1日ですが、前回に引き続き、溝口紀子候補のおかしな主張について私なりに(つまりあくまでも私個人の見解です)解説したいと思います(時間もありませんので全部で3回シリーズとなります)。

 溝口候補が当初から述べている(溝口候補のホームページ選挙公報、証紙ビラ等でも触れられています)主張の1つが、「人口減少数で全国ワースト4位(2016年度調査)という現状は、バランスを欠いた政策の結果です」(※溝口候補のホームページより引用)というものです。

 この「人口減少数でワースト4位」というのは恐らく総務省統計局が今年の1月31日に公表した「住民基本台帳人口移動報告2016年結果」で、2016年における静岡県での転出超過数が6390人で、北海道、熊本県、兵庫県に次ぐワースト4位になったことを指すものと思われます。

 しかし、まず正確を期するのであれば、その数はあくまでも転出超過数であり、人口減少数では決してありません。なぜなら、人口の増減は、転出・転入のいわゆる社会増減と出生・死亡の自然増減の和であるからです。社会減、つまり転出超過が大きくてもそれを上回る自然増があれば結果として人口は増えることになりますから、2016年の静岡県の人口減少数が全国ワースト4位という表現は不正確です。ちなみに、2015年10月1日から2016年9月30日における静岡県の人口減少数(社会増減+自然増減)は12677人で都道府県の中で7番目に多い人口減少数となっています

 ただそれ以上におかしい点は、転出超過の状況や比較を絶対数だけで考えている点です。この点につきましては川勝候補も公開討論会で指摘をしていますし、私も2年ほど前のブログで書いています(「人口転出問題:冷静で長期的な議論と対策を」)。言うまでもなく、都道府県の人口規模はバラバラです。1300万人を超える東京都から、60万人に満たない(つまり静岡市よりも人口が少ない)鳥取県まであるのですから、そうした規模の違いを考えずに、転出超過数を単純に比較するのはあまり意味がないと考えます。

 仮に、東京都と鳥取県の年間転出超過数が共に千人だった場合、絶対数の順位では同じということになりますが、その影響は当然違います。言うまでもなく、千人転出超過の影響は東京都よりも鳥取県の方が、人口比でいえば20倍以上大きいのですから、都道府県ごとの転出超過の問題は絶対数ではなく転出(もしくは転入)超過率で考えるべきです。ちなみに、転出超過数で北海道に次ぐワースト2位を記録した2014年では、静岡県の転出・転入超過率(つまり社会増減率)はワースト21位でした(2016年分については残念ながらまだ計算していませんが順位は改善されているはずです)。

 更に、前述のように、人口の増減は、社会増減と自然増減の和で決まります。人口減少問題ではどうしても転出超過・社会的流出に焦点が当たりがちですが、第一次ベビーブーマーである団塊の世代の方々が80歳代に突入する2025年に向けて、そしてそれ以降もしばらくは、自然減の増、つまり「死亡増」がどの都道府県も例外なく人口減少の大きな要因となります。つまり「多死時代」の到来です。当面は加速度的に死亡数が増えていきますので、社会増減数ばかりに注目したり一喜一憂することは、人口減少問題の本質から目をそらすことになります。その意味からも転出超過数が全国ワースト4位だったことを声高々に言うのは建設的ではないはずです。

 そして最後に指摘したいのは、溝口候補は川勝県政8年間において人口減少が進んだことを「川勝県政の失敗」だと結論として主張したいようですが、これも明らかに短絡的な議論だということです。2015年に行われた国勢調査の結果によれば、前の調査が行われた2010年から15年にかけて人口が増加したのは47都道府県のうち8都県。ちなみに静岡県は人口増減率は17位(つまり人口減少率でワースト31位)でした。任期中に人口が減少した事実だけをもって県政は失敗したとするなら、全国39の道府県知事は全て失政を行なったことになってしまいます。乱暴な議論であることは言うまでもないでしょう。


※「平成27年国勢調査 人口等基本集計結果概要」より(※赤丸は筆者)


 これは県政に限った話ではなく、国や市町村においても基本的に共通することですが、国立社会保障・人口問題研究所や各自治体が独自に作成した将来人口推計(例えば、静岡県の将来人口推計)が示すように、少なくとも今後数十年間は人口減少を止めることはできません。ですので、私もブログで繰り返し主張してきましたが、小手先の政策による一時的な人口減少抑制策ではなく、人口減少や超高齢化が進むことを前提とした政策や仕組み作りを今から進めることが不可欠なのです。

 今回の知事選に当たり、私も所属する県議会会派「ふじのくに県民クラブ」では、そうした長期的な視点も踏まえた「2017→2022 政策ビジョン」を川勝候補と連名で作成しました。全4ページの簡単な資料ですので、是非一度お目通して頂きたく思います。

 お読み下さり、ありがとうございます。

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