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人のツナガリで夢ある地域:夕張レポート(前編)

2014-08-23 | 人口減少問題とDIY主義!

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今ある資源を最大限活かす:マイナスをプラスに

 「静岡の明日」である夕張市の実態を調査してきました。かつて12万人近くの人口を有した夕張(現在は9600人程)は正に炭鉱ごとに地域が栄えた町。その遺産は市内全域にあります。炭鉱都市の遺産は余りにも重すぎ財政破綻を招きましたが、今はその遺産を最大限活かしたまちづくりが進んでいます。


 炭鉱の歴史は繁栄と悲劇の歴史でした。今はその炭鉱跡から炭層メタンガス(コールベッドメタン:CBM)を採掘する試みが進んでいます。


※北炭夕張新炭鉱跡。昭和56年に死者93名を出す事故が発生。



 夕張市役所周辺には数多くの昔懐かしい映画看板。これも炭鉱で栄えた頃に貴重な娯楽として映画館が多く存在したという歴史を活かしたものです。有名な夕張国際映画祭(正式名称は「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」)も市民の手で続けられています。


※映画看板は「夕張本町キネマ街道」に沢山あります。


※私が泊まったホテルシューパロの壁にも。


※郵便局にも。


※映画祭を主宰するNPO法人「ゆうばりファンタ」代表の澤田直矢さんと。本職は建設会社の常務取締役です。


※「ゆうばりファンタ」が指定管理し、映画祭の拠点である「アディーレ会館ゆうばり」。夕張市役所に隣接し、元々は夕張市民会館で大ホール等があるのですが、耐震性に問題があるため、来年の映画祭をもって全面閉館するとのこと。



 今なお数多く存在するのが炭鉱労働者用に作られた炭鉱住宅(炭住)。炭鉱閉山に伴い計5千戸もの炭住を夕張市が買い取り市営住宅として維持してきましたが、老朽化や人口減少に伴って空き家が増え、維持コストは市の大きな負担となっています。そこでコスト削減や地域活性化を目指し、中心部の炭住等を建て替えて住宅地を集約するという人口減少に備えたコンパクトシティ化を進めています。


※こうした炭住が夕張市内の各所にあります。古くて風呂がなかったりするのですが、今なお多くの方が住んでいます。


※新しく建てられた市営住宅。菜園もついています。




 資源は他にも。漢方薬で有名なツムラが夕張工場を建設したのは財政破綻後の平成22年。北海道各地の農場や苫小牧港への交通の良さに加え、日本唯一の財政再生団体である夕張に貢献したいという会社の想いも選定理由にあったとのこと。財政破綻、そして夕張の知名度が資源になった事例です。


※夕張ツムラの正門前で社員の皆さんと。一番右側の方は、藤枝市から単身赴任されている渡辺部長。


※夕張ツムラの工場。後方では生産能力を倍にするための工事が進んでいます。(つづく)


 お読み下さり、ありがとうございます。


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