tamiのブログ

このブログ・・・妄想ー空想大好きな私が、勝手に楽しんで・・・勝手に文字にしています。ボロボロですが(笑)

slowly -33

2018-03-14 00:48:46 | slowly
目覚めたラナが焦り、身を跳ねさせた事で飛び起きて・・・自分を抱き寄せる人が前嶋だと、その行動に驚いて見返した。

『なっ何で・・・一緒に居た人は?』
『彼の部下なら・・・
ラナは何があったか覚えてるか?』
『買い物に・・・ルナの代わりに長谷部さんと買い物に行く事になって・・・
迎えに来た人達と4人で・・・』

『君を襲うって連れ出されたんだぞ?』
『それはないわ・・・』
『薬を嗅がせてラナの意識を消したのに?』
『 ・・・』

『口にハンカチを当てられたろ!
本当に焦ったんだ・・・連れ出して襲うって言ってたから』
『それは本当にない・・・ハンカチなら・・・確か口許が汚れてる話をしてて・・・拭いてやるって後ろから出されたから。
リオちゃんの部下は、そんな事しない・・・帰るね』

『駄目だ・・・今はダメだ・・・』
『でも心配すると思うし・・・』
ラナの携帯がなり、静かに手にして椎堂からのメールを読んだ・・・その間に何と言おうと前嶋は考えていた。
携帯を手にして自分を見ていたラナに静かに息を吐いて見詰めた。

『ずっとさ・・・ラナと話がしたくて会いに行ってたんだ・・・
いつも邪魔されて話も出来ずに離されてく事が嫌だった。
親の事は謝る・・・タケトの親まで加担してたなんて知らなくて・・・タケトも謝る為に一緒にな・・・』

『彼はルナを・・・』
『諦めてる途中なんだ(笑)。自分から会いに行こうとも言わない・・・今は俺の為に・・・それとラナに謝る為に行ってた』
『それなら向こうで』

『ラナが逃げるだろ・・・だから来てくれるまで待とうと・・・』
思っていたと声に出来ずに黙った前嶋だった・・・
『謝罪はいいです・・・分かりましたし・・・言われて確かにと思えましたから』

『身分とか関係ないだろ・・・お互いに好きなら』
『(笑)先輩に合った人と一緒にさせたい親の気持ち・・・それを理解したと思ったんです(笑)。
家族もいないし・・・(笑)飲み屋の他人の籍に、結局は入った訳だし・・・』

『そんな事・・・俺には関係ないんだぞ? 二人で頑張って説得して行こうと思ってたんだ・・・』
『言葉で・・・傷付くのは私だけで十分と思ってたけど・・・私の回りの人達にまで悲しい言葉を浴びせる事は我慢出来なかった・・・
他人でも・・・私には必要で・・・家族という人達だから・・・』

『ごめん・・・本当にごめん・・・

ラナ・・・俺はラナを愛してる・・・ラナは?』
愛してると囁く声を久しぶりに聞いたラナが押し黙った・・・

自分に聞けと自分の中で渦巻いていた気持ちを確認するように考えた。
優しく問われ・・・その想いは微かに残っていたかと考える・・・

不意に甦った記憶・・・それは幸野や八代へ向けた罵る声音だった。
愛してると囁かれた幸せな記憶ではなかった・・・それが悲しくてラナは項垂れた。

呼び起こされる悲しみ・・・ジッと我慢して彼の親の言葉を聞いていた二人だった。
我慢の限界は幸野の声で裂かれ、その場の雰囲気を切り裂いた。

それはラナもホッとした・・・聞くに耐えない言葉の暴力・・・自分のせいで切りつけられている気もして嫌だったのだ。

途中から来た先輩さえ押し黙り、助け船もなく話し合いのような・・・探りあいのような会話だった事で諦めようと思った事も思い出した。


微かな声音・・・謝るラナの声に辛そうに項垂れて聞いているだけの前嶋だった。
その感情は怒りに変わっていく気もした・・・不意に口付け手荒に自分に触れる先輩に驚いた・・・

自分に向ける感情を解放するだけに自分を抱くのかと・・・巡らせる先輩の手・・・服を剥ぎ取り露にしていく彼の手を眺めるだけだった。

自分の力が抜けていく・・・こんな自分なら大事にされないはずだったと・・・諦めた・・・

力なく抵抗もしないラナ・・・こんなに愛してるのに何故、自分を見ないと苛立った。
愛した記憶を取り戻したい衝動は、ラナを抱きながら思い出させようと彼女に触れた・・・思い出せと口付ける・・・目覚めろと体へ触れていった・・・

力を抜いた手に気づく・・・ラナを見つめれば悲し気に目を潤ませて自分を見つめていた。
あの日のように自分を抱く彼女の手は無かった・・・彼女に触れていた手にラナの手が重なる・・・


小さな彼への想いはフッと消された気がした・・・ラナの中で燃え上がる事もないと自覚したのだった。
『愛してると・・・俺に言った言葉は違ったのか?』

『また・・・声にして兄達が傷つく事が怖かった・・・好きな想いだけでもと・・・持っていたかったけど・・・無理・・・

消えてない・・・愛した気持ちより、悲しい目をした兄達の顔を思い出した。
先輩を愛せるという気持ちは・・・私には無かったみたい・・・ごめんなさい・・・』

静かに両手で自分の顔を覆ったラナを見つめた・・・
『愛してない?』
念を押すような囁きは、ラナの中で跳ね飛ばした気がした・・・本当に先輩を愛したのかと・・・そんな言葉が渦巻いていった。

本当に好きじゃなく、愛してるという言葉に焦がれていたのだと自覚した気もした。
その申し訳なさで一杯になりラナは涙を溢した・・・愛じゃなかった自分・・・愛してるという勘違いをさせた自分だったのだと気づいた。

愛に焦がれた自分だったとラナは気づいた・・・謝るしかない・・・すまないと声にして彼に伝える・・・
項垂れて力なく自分を抱く手は震えていた。

余計にすまなさは沸き起こり、ラナの気持ちを全部 声にした・・・終わらせるに必要な言葉にしてラナは呟いたのだった。
否定もしていく前嶋だったが、謝るしかないラナは何度も声にして伝えた。

『ありがとうございました・・・学生の頃の楽しかった記憶・・・
それ以上の想いは先輩に向かなかった・・・大事な言葉ほど・・・声にしとけば良かった・・・離された事で自分は先輩を愛してると余計に錯覚してたみたい・・・

勘違いさせて本当に、ごめんなさい・・・大事な時間を潰して・・・本当に・・・』

『止めてくれ!
・・・もっと早くに自分からラナへ気持ちを伝えてれば良かったんだ。
愛してる気持ちを・・・ちゃんと言ってなかったのかもしれない・・・
見ているだけで幸せだと自分を愛してたのかもしれない・・・』

『 ・・・』
『あの人みたいに・・・嫌われてもいいからルナへ向かう行動をしとけばよかった・・・
そしたらラナを繋ぎ止められた気がする・・・タケトと同じ・・・自分が恋する事に酔いしれてた・・・そんな気もするんだ』

『恋する自分に・・・』
『そうだ・・・今・・・余計にそう思えた。
本当に愛してるなら、会いたくて・・・触れたくて・・・相手の気持ちを確認したくて会いに行く。

受け止めて・・・自分も確認出来る・・・嫌じゃないなら本音を確認して・・・納得するまで相手と向き合う。

(笑)だから、あの人はルナを拐ってまで確認して愛してるだろ?
微かに残ってれば次へ繋ぎ止めていける(笑)・・・少しずつでも注いで気持ちを埋めてきたからルナは離れないでいた・・・連れ出されても嫌そうじゃなかったし・・・』

『白井先輩は止めてたわ・・・』
『だな(笑)だけどルナの中に入れなかった・・・微かに入れた あの人が頑張って繋いでた(笑)だから、一緒に行ってたんだと思う・・・
ルナ自身はそう感じてないかもしれないけどな・・・』

『ルナは嫌ってないもの・・・無理強いもなく寄り添うだけだと言ってた。
それで居心地がいいって・・・愛情は分からないから・・・自分の中で落ち着くなら構わないって・・・』

『互いに愛してるって気持ちを自覚してないんだと思う(笑)
自分は違うと(笑)今さらだけど気づいた・・・』
『好きだった過去を引き摺ってるだけ(笑)でしょ?』
そうだと苦笑いをして頷く前嶋もいた。
ごめんと互いに囁き・・・フッと笑う二人だった・・・


静かなノックが聞こえ始めた・・・口を引く前嶋・・・それは白井の気もしてラナに謝りながら服を戻し・・・照れたラナは自分で直した。

ドアを開ければ、やはり白井だった・・・大丈夫そうなラナにホッとした顔だった事に苦笑いをした。

『(笑)明日から、先を夢みながら・・・自分を前に向かせて行こうと思います(笑)
白井先輩も・・・前嶋先輩も(笑)お元気で・・・それと・・・ルナ・・・は・・・』

『今日見て確信したよ(笑)。彼女は彼を愛してるんだって・・・彼女には必要な人なんだって(笑)

半分は執着してたみたいだ・・・会いたいという言葉だけでルナを探してた気もする・・・あの人が手にする事が悔しくて(笑)そんな気持ちだった・・・』

『互いに恋に恋い焦がれてたんですね(笑)ルナが羨ましくて・・・』
『(笑)そうかもしれない・・・』
苦笑いだった・・・


ふと現れた二人組に驚く・・・苦笑いをして会釈した彼らに、芝居だったのだと言われた気がした。

『(笑)ラナさん。お迎えに参りました・・・部屋まで送ります・・・』
『ルナは(笑)捕まった?』
『とっくに(笑)』

『驚かせてすみません(笑)失礼しました』
もう一人の男が呟く・・・それは自分にも気づく・・・前嶋も会釈した。

『ありがとうと・・・貴方の上司へ伝えて貰えますか?』
『(笑)完了したと伝えればいいですか?』
『はい(笑)』

『あの・・・二人とも完了と・・・そう言って貰えますか?』
『貴方もでしたか?』
『 ・・・』
『(笑)ルナさんがホッとしそうですね・・・』
『ん?』
何でと久遠を見返したラナ・・・

『(笑)うちのボスは ルナさんへ向けますから・・・』
『大丈夫と向き合う彼女に追い打ちかけますからね(笑)半端ない』
『(笑)それ以上の声はいいわ。物凄く恥ずかしく思えるから』

『了解(笑)。
ラナさんが部屋に戻ったら連絡する事になってるんで・・・』
行こうと促す人達に笑み、二人へ会釈したラナは笑みながら連れられて行った。


『ルナの家族まで守るんだな(笑)本当に半端ない・・・』
『そこまで俺に出来るかと問われたら・・・今の自分じゃ無理だ・・・』

『本当の終わりに?』
『ん・・・(笑)途中から・・・物凄く優しい目で彼を見てた事に気づいた・・・
(笑)安心しとけって、あの人に言ってる気がして・・・離せないと知ったしな・・・』

『次の恋を探そうな(笑)』
肩を組んで呟く・・・そうだなと苦笑いをして二人は部屋へと戻るのだった。

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