春が終わっていく
人恋しさから悲しくなることも
卑屈になることも、もうない
朝
よく晴れた朝
ゴミを捨てに行く
うんざりするいつもの光景を
もう見る必要がない
前を向くことができたのは
彼のおかげだ。
どんなに恋い焦がれても
おばちゃんに毎朝追われるだらしない人を
ずっと好きだなんて馬鹿げた話で
誤解であろうがなかろうがもう
見たくも聞きたくもない。
そんなわけないだろうと笑いながら
余計な愛想を振り撒き続けた
仕事中だというのに
コソコソと粉かけあって
汚いだけなのに
罪なアタシタチオレタチ、を
二人で酔いまくって楽しんでいた
はっきり分かった
いやらしいーン
なんて男に吐くのは
セックスアピール以外の何物でもないと。
ゴミを捨てに
ふらりと入ってきた
ねえ知っていて?
私はあなたを凄く好きだった
バカみたいだった
おばちゃんにはヘラヘラと
沢山の言葉を紡ぎどちらともなく、
あなた女性扱いをし続けているね
私は厄介な虫か何かだったね
それは
最初からそうだったね
颯爽、と見えた時は確かにあった
でも今はもう違うのです
ドキドキなんかもうしないのです
当然のこと
薄く張った膜
拒むことしか頭にない
他人に吐く悪態が愛情の訳ない。
おばちゃんには
もう、しょうがないな
可愛いなあ
私には
怖え女
あんな女あり得ない
なんかそういうね
生物学上の差異が
人としての質がきっと違うのかなんて思ってさ
ああ私は女としての魅力がないのか
11歳も年上の
初老間近の女性と比べてすら
そんなにも劣るのかと
気付けば刷り込まれていて
だからデートをするたびに
私はいつも自虐的なことを言って
このひとも怖がって去るのかな
私のこと
あり得ないって突き放すのかな
そう思っていた
優しい言葉を信じなかった
好きだから触りたくなることを
疑っていた
だって私は劣るもの、って
最初から俯いていて
ほらね
私は可愛くないでしょうって
でも
それを、自虐的だなあと笑ったのです
おかしいじゃないそんなの
お洒落をしたり、努力をしたり
あんまり成功してないけどダイエットしたり
ちゃんと頑張ってるじゃない
ちゃんと、女子じゃない
なんで?
そんな風に言われた
あまりに自嘲してばかりいたら
自分の昔話をして
俺ってアホでしょう?って言う
この人どうしてこんなに
私の心を解きほぐそうとしてくれるんだろう
自信持てよ、なんて言わずに
俺は別に今のままでいいと思うと
ただ肯定をした
ストレートな人だ
とても
あんまりウジウジしていたら
え?別れたいの?と聞かれた
そんな訳ない
ずっと居たいよ。
バカで強引だけれど
嘘のない私を可愛いと言う
すぐ顔に出て面白えと言う
風のように自由に見えて
その実繊細すぎるせいで
他人を傷付ける言葉しかもう持たなかったあの人とは
似ても似つかぬ
あまりにシンプルで軽いから
気付きにくかったんだけど
この人は一歩一歩ちゃんと
全部ちゃんと覚えている人
記憶と時間には正確ね
待ち合わせにはルーズだけどね。
気ままに消えたりはしない
ちゃんと居るのね
みえすいたお世辞なんか言わない
は?何じゃそら
よく分かんねー
面と向かって言うから
そこで気付いた
ほんとだ
私、何じゃそらだね
そんな卑下する必要なかったね
凄く心が軽くなった。
嘘をついて逢い引きをするような姑息な人間とは違う。
職場で、ボスがおばちゃんに
鬱陶しいを連発する
凄くよく分かる。
余計な言葉で間を埋めまくって
それは保身や媚びにまみれている
鬱陶しいし見苦しい。
グチャグチャと回りくどく気味が悪い。
そのくせ負けず嫌いで
年下の私に対抗してくる。
ウザいにも程がある。
極めつけは男のケツ追って朝からバタバタ。
もうお亡くなりになってくれと思う。
自信をくれる日々
相対的に、つい考えがちで
比べて無意識に傷付いたり妬んだり
キリがないね
彼がくれたのは主観的な言葉
一般にどうとか
比べてどうとか
そんなもんは知ったこっちゃないらしい。
ならもう信じるよ
仕事にプライド持てるのも
女としての品を保てるのも
これからは恐らく彼のおかげです。
そうね
好きな人の陰口なんか言う男はいないわ
好きなら好きって言うし
触るしキスするし襲うわ
捻れたそれは愛情ではなかった
私は最初からバカにされていただけだった。
思い通りでなきゃいけないのは
私を格下だと考えていたからだし
思い遣りの全ては恐らく
ただ迷惑だっただけなのだろう。
ようやくそれが分かったとき
ふらりと現れたあの人に
特に話し掛ける言葉なんかなかった
感じよく、なんてパフォーマンスは
悪いけど要らない
お前しゃらくせえんだよ。
本音と建前
見栄と駆引き
語彙なんか豊富でも
上手くやっていい気になっている底の浅さは
もううんざりなんだよ。
気持ちが悪いよ
自意識過剰があまりに過ぎる。
私はね
もうあなたを見る必要なくなったんです。
存分に不倫でも何でもなさい。
愚かで卑怯なクソガキが。
そんなこんなで
大切な人を大切にします。
なんか
可愛がってくれるのは
幾つになっても嬉しいものだね
感無量、です。
あたり構わずピーチクパーチク
喚いてアハンアハンと
なんて愛に飢えたおばちゃんなんだろう
このひとは
本当に愛が足りないひとだ
心の貧しいひとだ。
愛しい人を、慈しむことのできない
アピールばっかりで誠実さの欠片もない
哀れでみっともない女だ
これを持ち上げる人間の浅さが
もう嫌になった。
これとは比べられたくない
何をもって私は
これに劣るなどと言われなきゃならんのか
全くもって馬鹿馬鹿しいことだ。
日曜日の夜にデートをする
会うたび距離を詰める
とてもエロい男だ
私より色気があるのが悔しい
おっぱい大きくて嬉しい、とか
もうアホすぎてどうしようもない
髪に残した香水の匂い
なにこれ映画のエロシーンみたい
許さなければ良かったのに
もうリーチがかかってしまった
実感しながら理解するエロスは
何だか腑に落ちた
好きだから確認をしたいのね
離れがたくなるような恋愛が
ようやく訪れました
悲しいことばかりの恋なんか
ただのバーチャルでしかなかった。
夜のコンビニの駐車場で
物凄く嫌らしいキスをして
猫みたいにじゃれあって
性感帯を探して
好き?って言い合うアホなカップルになる
理性が保てなくなるとこぼすくせに
嫌らしく仕掛けてくる
それが男のマナーらしい
細い肩や腕がもう
たまらなく好きになってしまった
愛し合う、ということを
もう少し深く掘り下げて。
でもカーセックスはよそうねと誓った
春は残酷だとうちひしがれた夜が
ようやく上書きされた。
幸せな恋をしましょう
嘘がつけない私を
眉根をひそめて蔑んだ男、ではなくて
分かりやすくて可愛いね
と
嬉しい言葉をくれた人。
感謝しかないや。
おやすみなさい
人恋しさから悲しくなることも
卑屈になることも、もうない
朝
よく晴れた朝
ゴミを捨てに行く
うんざりするいつもの光景を
もう見る必要がない
前を向くことができたのは
彼のおかげだ。
どんなに恋い焦がれても
おばちゃんに毎朝追われるだらしない人を
ずっと好きだなんて馬鹿げた話で
誤解であろうがなかろうがもう
見たくも聞きたくもない。
そんなわけないだろうと笑いながら
余計な愛想を振り撒き続けた
仕事中だというのに
コソコソと粉かけあって
汚いだけなのに
罪なアタシタチオレタチ、を
二人で酔いまくって楽しんでいた
はっきり分かった
いやらしいーン
なんて男に吐くのは
セックスアピール以外の何物でもないと。
ゴミを捨てに
ふらりと入ってきた
ねえ知っていて?
私はあなたを凄く好きだった
バカみたいだった
おばちゃんにはヘラヘラと
沢山の言葉を紡ぎどちらともなく、
あなた女性扱いをし続けているね
私は厄介な虫か何かだったね
それは
最初からそうだったね
颯爽、と見えた時は確かにあった
でも今はもう違うのです
ドキドキなんかもうしないのです
当然のこと
薄く張った膜
拒むことしか頭にない
他人に吐く悪態が愛情の訳ない。
おばちゃんには
もう、しょうがないな
可愛いなあ
私には
怖え女
あんな女あり得ない
なんかそういうね
生物学上の差異が
人としての質がきっと違うのかなんて思ってさ
ああ私は女としての魅力がないのか
11歳も年上の
初老間近の女性と比べてすら
そんなにも劣るのかと
気付けば刷り込まれていて
だからデートをするたびに
私はいつも自虐的なことを言って
このひとも怖がって去るのかな
私のこと
あり得ないって突き放すのかな
そう思っていた
優しい言葉を信じなかった
好きだから触りたくなることを
疑っていた
だって私は劣るもの、って
最初から俯いていて
ほらね
私は可愛くないでしょうって
でも
それを、自虐的だなあと笑ったのです
おかしいじゃないそんなの
お洒落をしたり、努力をしたり
あんまり成功してないけどダイエットしたり
ちゃんと頑張ってるじゃない
ちゃんと、女子じゃない
なんで?
そんな風に言われた
あまりに自嘲してばかりいたら
自分の昔話をして
俺ってアホでしょう?って言う
この人どうしてこんなに
私の心を解きほぐそうとしてくれるんだろう
自信持てよ、なんて言わずに
俺は別に今のままでいいと思うと
ただ肯定をした
ストレートな人だ
とても
あんまりウジウジしていたら
え?別れたいの?と聞かれた
そんな訳ない
ずっと居たいよ。
バカで強引だけれど
嘘のない私を可愛いと言う
すぐ顔に出て面白えと言う
風のように自由に見えて
その実繊細すぎるせいで
他人を傷付ける言葉しかもう持たなかったあの人とは
似ても似つかぬ
あまりにシンプルで軽いから
気付きにくかったんだけど
この人は一歩一歩ちゃんと
全部ちゃんと覚えている人
記憶と時間には正確ね
待ち合わせにはルーズだけどね。
気ままに消えたりはしない
ちゃんと居るのね
みえすいたお世辞なんか言わない
は?何じゃそら
よく分かんねー
面と向かって言うから
そこで気付いた
ほんとだ
私、何じゃそらだね
そんな卑下する必要なかったね
凄く心が軽くなった。
嘘をついて逢い引きをするような姑息な人間とは違う。
職場で、ボスがおばちゃんに
鬱陶しいを連発する
凄くよく分かる。
余計な言葉で間を埋めまくって
それは保身や媚びにまみれている
鬱陶しいし見苦しい。
グチャグチャと回りくどく気味が悪い。
そのくせ負けず嫌いで
年下の私に対抗してくる。
ウザいにも程がある。
極めつけは男のケツ追って朝からバタバタ。
もうお亡くなりになってくれと思う。
自信をくれる日々
相対的に、つい考えがちで
比べて無意識に傷付いたり妬んだり
キリがないね
彼がくれたのは主観的な言葉
一般にどうとか
比べてどうとか
そんなもんは知ったこっちゃないらしい。
ならもう信じるよ
仕事にプライド持てるのも
女としての品を保てるのも
これからは恐らく彼のおかげです。
そうね
好きな人の陰口なんか言う男はいないわ
好きなら好きって言うし
触るしキスするし襲うわ
捻れたそれは愛情ではなかった
私は最初からバカにされていただけだった。
思い通りでなきゃいけないのは
私を格下だと考えていたからだし
思い遣りの全ては恐らく
ただ迷惑だっただけなのだろう。
ようやくそれが分かったとき
ふらりと現れたあの人に
特に話し掛ける言葉なんかなかった
感じよく、なんてパフォーマンスは
悪いけど要らない
お前しゃらくせえんだよ。
本音と建前
見栄と駆引き
語彙なんか豊富でも
上手くやっていい気になっている底の浅さは
もううんざりなんだよ。
気持ちが悪いよ
自意識過剰があまりに過ぎる。
私はね
もうあなたを見る必要なくなったんです。
存分に不倫でも何でもなさい。
愚かで卑怯なクソガキが。
そんなこんなで
大切な人を大切にします。
なんか
可愛がってくれるのは
幾つになっても嬉しいものだね
感無量、です。
あたり構わずピーチクパーチク
喚いてアハンアハンと
なんて愛に飢えたおばちゃんなんだろう
このひとは
本当に愛が足りないひとだ
心の貧しいひとだ。
愛しい人を、慈しむことのできない
アピールばっかりで誠実さの欠片もない
哀れでみっともない女だ
これを持ち上げる人間の浅さが
もう嫌になった。
これとは比べられたくない
何をもって私は
これに劣るなどと言われなきゃならんのか
全くもって馬鹿馬鹿しいことだ。
日曜日の夜にデートをする
会うたび距離を詰める
とてもエロい男だ
私より色気があるのが悔しい
おっぱい大きくて嬉しい、とか
もうアホすぎてどうしようもない
髪に残した香水の匂い
なにこれ映画のエロシーンみたい
許さなければ良かったのに
もうリーチがかかってしまった
実感しながら理解するエロスは
何だか腑に落ちた
好きだから確認をしたいのね
離れがたくなるような恋愛が
ようやく訪れました
悲しいことばかりの恋なんか
ただのバーチャルでしかなかった。
夜のコンビニの駐車場で
物凄く嫌らしいキスをして
猫みたいにじゃれあって
性感帯を探して
好き?って言い合うアホなカップルになる
理性が保てなくなるとこぼすくせに
嫌らしく仕掛けてくる
それが男のマナーらしい
細い肩や腕がもう
たまらなく好きになってしまった
愛し合う、ということを
もう少し深く掘り下げて。
でもカーセックスはよそうねと誓った
春は残酷だとうちひしがれた夜が
ようやく上書きされた。
幸せな恋をしましょう
嘘がつけない私を
眉根をひそめて蔑んだ男、ではなくて
分かりやすくて可愛いね
と
嬉しい言葉をくれた人。
感謝しかないや。
おやすみなさい