知的障害・発達障害  個性と可能性を伸ばす

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造形リトミック研究所

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344.イチョウの葉っぱ

2009-11-30 06:47:23 | 「楽しい」からの出発
344.イチョウの葉っぱ
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 あすから12月というのに、木々の葉は赤に黄色にとまだまだその美しさを楽しませてくれています。

教室では、イチョウの葉を折り紙で切って、貼り絵をしました。黄色は白い机の上に1枚取り出しても、それだけでまぶしいほどの色ですね。その印象をもって、きのう本もののイチョウを見ると、さらにその色の輝きに驚きました。落ち葉の黄色もまるで雪の世界かのようにまぶしく輝いていました。黄色がこんなにも目から顔面にそして体の中に飛び込んでくるようなインパクトのある色かと、あらためて感じました。

 生徒さんの中にも黄色の好きな方が少なくありません。ある生徒さんは、いろいろな黄色でイチョウを描き、その下の道も全部黄色で塗ったと聞きました。

 秋から冬の一日、お子さんとイチョウの葉っぱを1枚1枚拾って集めてみてはいかがでしょう。1枚拾っては袋に入れ、また1枚拾っては袋に入れる・・・。「1枚ずつ」という体験をしてみましょう。こんなそぼくな動作が、私達の生活環境に
たくさんある「1」ということを感得させてくれます。すべての独立したものには、個数があります。1個であつたり、2個であったり・・・・、それが少しであったり、たくさんであったり、かぞえきれないほどであったり。

 1枚、1枚、1枚、1枚、1枚・・・、1枚がたくさん集まって、「たくさん」になる。数概念より以前の数感覚は、幼児のような遊びの経験を通して獲得されていきます。1つずつ箱にものを入れたり、箱からものを出したり、右にあるものを1つずつ左に移したり、1つずつ何かを並べたり・・・。

 1個、2個、3個・・・という個数の前に、1個ずつをたくさん経験して数感覚を身につけていくことは数学習の素地作りとしてとても大切ことです。そこを飛び越えて個数の学習に飛び込んでしまうと、数概念の獲得がなかなか容易ではないことがあります。

 遊びを通して「1個」の体験をくり返し積み重ねていきましょう。1個ずつ手にものを握って移動させる、幼児が夢中になって行うこの際限のない動作のくり返しが、実は数学習の基礎として欠かすことのできない大切な体験となっているのです。



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343.捨てちゃった?!

2009-11-27 23:05:23 | 「ケースに学ぶ」
343.捨てちゃった?!
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 きょうの授業「お金の管理」から:

 お金の管理の学習のために、レシートの貼り分けを毎日行っている社会人の生徒さんがいます。A4用紙の半分のスペースに1日分のレシートを少しずつずらして貼り重ねていくのです。その欄の下には、その日の合計金額を書き、1日の予算の中に納まっているか、オーバーしてしまったかを自己チェックします。

「予算-使った金額」が、プラスだったらOK。マイナスだったら使いすぎ。マイナスの場合は△をつけて、いくらオーバーしたか金額を明確にします。でも近頃では、前日はオーバーしても翌日は控えめだったので、まあOKという感覚も身についてきたようです。

 1週間に一度教室でレシートチェックをしているので今日もざっとながめてみると、20日に靴を買って、24日にまた同じ店で同じ金額の靴を買っています。職場の友だちにでもプレゼントしたのかとも思いつつ尋ねてみると、「大きさが合わなかったからまた買いました。前のは捨てました!」とのことです。えっ?!捨てちゃったの?!えっ?!

「本当は、23.0だけど、前のは23.5で、5違うから」・・・それはそうだけど。
「で、ゴミ箱に入れちゃったの?もう、ごみやさんに出しちゃったの?」
「それは、会社の○○さんが知っています」


 私もそれなりにも講師ですから、「なんでぇ?」「どうしてぇ?」「ダメでしょう~」「もったいないでしょ!」・・・とは言いません。一歩街に出ると、学習課題は、本当にいろいろありますね。でも困りながらも、どこか笑みがこぼれてしまうのです。もちろん、人事だからではありませんし、ばかにしているのでもありません。何ともほほえましいというか、自分で一生懸命に考えているんだな、と純粋なものも感じます。

 彼は休みの日には、会社で必要なものをよく買っているのです。今回の靴も仕事用の上履きです。会社用のティッシュペーパー、掃除用品、修正液など文房具、職場の方のためにめがね拭き、・・・。休日にも仕事や職場のことを考えているなんて、見上げたものです。

 さて、今回はこの出来事を通して何を学べるでしょうか?
・靴は、店頭で履いてみてから買うということ
・サイズの数字の違いのみに反応しているのか、それともたとえ0.5の違いでも本当に大き過ぎたのか
・靴は中敷や靴下の厚さで多少の大きさの調整はできるということ
・サイズを間違えたのなら、取り替えてもらうこともできるということ
・倹約するという意識をより明確にすること
・もったいないという意識を育てること
・困った時には、誰かに相談するということ

 こう考えてくると、今回の出来事の一番の問題は、「靴のサイズを間違えて買ってしまっても、本人は困っていない」というところにあるのかもしれません。「倹約」「もったいない」という意識を育てることが最優先かもしれませんね。困っていないから誰かに相談することもないし、「もったいない」という意識がないからすぐに捨ててしまうし、「倹約」の意識がないからダブルで買うことにも抵抗がない。

 靴に限らず、お金の管理の学習としては、「倹約」「もったいない」というこの2つの意識を育てることがとても大切なようです。今回のことで、私も認識を新たにしました。それにしてもあの靴、今頃どうなってしまっているのでしょう・・・?みんな帰って誰もいない夜の会社のゴミ箱に、さびしく捨てられている様子が目に浮かんできてしまいます。



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342.ほめことば

2009-11-26 22:43:45 | 「ケースに学ぶ」
342.ほめことば
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 生徒さんの反応に対して「うーん!」と唸るのもほめことばです。これをほめ言葉として受け取れる生徒さんも、それはそれで成長している証です。これだけで、講師である相手の意図を感じ取り、その意味するところを受けとめることが
出来ているからです。生徒さん自身も自らの学習にそれなりの手ごたえを感じることが出来ているのでしょう。

 そこまでくれば、その生徒さんの中には学習の評価の基準というか、尺度というようなものが形成されていると言えます。他者からの評価を得る前に、自己評価できているのです。手ごたえを感じるとはそういうことです。学習の評価基準が自己の中に形成されている生徒さんは、自分が納得するまで学習を繰り返します。

 たとえば、漢字は覚えられるまでくり返し書きます。納得しないと、絵でも文字でも文でも書き直します。その場で覚えるべき課題では、覚えるまで睨み、覚えたところで自ら「いいよ!」と言って、見ないで復唱したり書き取ったりします。

 この間生徒さんから、こんな質問がありました。北海道美唄市で「プリンセチア」という花が栽培されている新聞記事を取り上げた時のことです。「プリンセチア」というのは、ピンク系の「ポインセチア」です。名前は「プリンセス」の由来するのだそうですが、・・・で話題となったのは、「美唄市の唄という字と歌とはどう違うんですか?」という疑問です。

 この問いに答えるのはそう簡単ではありません。こちらはイメージとしては分かっているものの、生徒さんの理解できる言葉でいかに伝えるか。そこで、辞書を利用しました。パソコンの電子システムソフトで調べることを心得ている生徒さんは、「私がやります!」と自ら喜んで調べます。歌と唄に加え、詩という漢字も出てきました。これら3つを読み比べ、「ふーん」といっしょに感心し納得しました。

 「家に帰ったら、お父さんとお母さんにも教えてあげてね」と促すと、「はーい」といい返事をします。誰かに話すことによって、理解と記憶はさらに確実なものとなります。

 こんなことを言った生徒さんもいました、「上手と言わないで下さい。うまいと言ってください」。「上手」というのは、どこか幼い感じがするのでしょう。こちらも心して「上手」と言わずに、「うまいですね」「よく考えましたね」「うーん!」・・・という具合に別の表現を心がけました。

 年が長ずるに従って体も成長し、学習を積み重ねることによって心も成長します。体と心の成長に見合ったほめことばが求められるのですね。

 ほめるべき時期に十分にまた適切にほめると、学習を楽しみ、学習に対して意欲的になります。そうすると、次第に学習力が育ってきます。自ら疑問を持ったり、驚いたり感心したり、感動したり。自らのうちに学習のきっかけを持ったときほど学習が身につくことはありません。

 他者からほめられるとか、評価されることを超えて、講師が「うん、うん」と、時には「うーん」と相槌を打つ程度で、自ら学習を進め取り組んでいくことが出来るのです。




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341.ほめる

2009-11-25 07:42:51 | 「指導のポイント」
341.ほめる
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 ほめる、心からほめるって、むずかしいことかもしれませんね。心からほめなくては、相手に伝わりません。相手に伝わってこそ、ほめたことになります。

 大げさにほめただけでは、かえって空回りします。
 社交的なほめ上手もあります。それは、大人には伝わっても子どもには伝わりません。

 こちらが用意したプリントを全部やり終えた!「よく出来ました!」「すごいね!」「がんばったね!」これも、まあ、ほめことばです。全部やり終えることが目標である生徒さんにとっては、それは「すごい!」と評価すべきことでしょう。

 しかし、やり終えることは一応出来ている生徒さんであれば、取り立ててほめることではありません。ほめすぎるとかえって空回りします。やらせる側が全部やらせることが出来たことに安心し、自分をほめているようなものです。

 講師からの「生徒さんがやってくれました」「描いてくれました」「答えてくれました」・・・というような報告や記述は、私は改めるように指導しています。学習は、「やらせる」のでもなければ、「やってもらう」のでもありません。講師が舵取りをしながらも、共に学習に取り組んでいくのです。

 もちろん楽しく取り組んでいきます。しかし、楽しみながらも講師は真けんです。生徒さんがどこでつまずいているのか、こうすれば理解が進むか、ああすれば理解が進むか、もう少し繰り返すべきか、ここは引くべきか、常に感じながら、考えています。

 ですから、生徒さんの小さな変化にも気づき、本当に小さなことに対しても心からほめられます。なぜ、・・・それはこちらも本当にうれしいからです。生徒さんが自分でも手ごたえを感じたポイントを逃さずにほめるのです。そのためには、こちらも生徒さんと共に頭と心を動かしていなくてはなりません。

 大変な労力かと思われるかもしれません。でも講師業としては、そこが楽しいのです。


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340.日の出の時刻

2009-11-24 07:25:58 | 「ケースに学ぶ」
340.日の出の時刻
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 「月の形の変化」の学習から、思いがけず「日の出の時刻」の学習へと転じたケース。まずは日の出の時刻を日付ごとにグラフ化していくことにしました。初日は6時3分が日の出、それが日に日に1分ずつ遅くなってきています。11月24日今朝は、6時25分です。

 先週末の授業で、月の半ばまで追えましたので、少しテンポアップして実際の日付にテンポを合わせていければというところです。冬至に、間に合うように。

 冬至は、昼の時間が最も短くなる日で、その日を境にだんだんと昼の時間が長くなっていきます。そして、春分の日あたりに昼と夜の時間がほぼ同じになります。それからは、夏至に向かって昼の時間がますます長くなっていきます。知識としては、聞いたことがあっても、実際にグラフにして1分ずつ変化していくことを手でたどっていくと、講師ですら耳からの知識を体感として実感できるような気がします。天体の動きを身近に感じると同時に、宇宙とのつながりも感じます。

 この生徒さん、昨年行った「冬の気温」「夏の気温」の学習の成果でグラフを書くことは得意です。しかし、たとえば25分は20分と30分の大体真ん中とか、28分は30分寄りということの理解がこれからなので、グラフの罫線は1分ずつとっていきます。

 ですから、6時を0分から59分まで表すには、A4の用紙を3枚縦に貼りあわせなくてはなりません。しかも、日付が30日までですから1ヶ月を表すのに、横にも2枚貼りあわせ、合計6枚の用紙を使って、日の出の時刻の変化を書き表していきます。

 尤も、貼りあわせるのは最後の作業ですから、プロセスでは1枚の用紙ごとに記入していきます。ですから、さほど手間ではありません。最後に貼りあわせるのが、楽しみです。

 同じことを日の入りの時刻でも行う予定です。日の出と日の入りのグラフの形態がつかめたら、今度は1枚のA3の用紙に両方のグラフを書き表して、昼と夜を色分けさせてみたいと思います。「日がどんどん短くなっている」ことを自分のグラフで、確認出来ることを期待しています。

 6枚つづりのグラフが2つとA3の昼・夜グラフが1つ、これらを自分の部屋に貼っていつでも眺められるように。そんな環境を作ってあげられることも楽しみです。

 今の寒い時期、教室の後半の時間帯の生徒さんが変えるときはもうすっかり暗くなっています。でも冬至を過ぎ、新年を迎えると、その時刻はまだ明るいのです。真冬なのに、春に向かい夏に向かっていくことを毎年感じます。冬来たりなば春遠からじ、・・・ですね。



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339.学習のゆくへ

2009-11-23 16:44:11 | 「ケースに学ぶ」
339.学習のゆくへ
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 今日の教室ブログ、バザーでのクッキー販売を前に自分から「お金の学習をお願いします」といってきた生徒さんの記述でした。講師はその月その週の学習プログラムを立てながらも、数年先の必要性や目標にも目を向けています。こうして、舵取りをしながら一人ひとりの学習プログラムに個別に当たっていきます。

 そんな中で時にはこの生徒さんのように、自らリクエストが出たりもします。小さな生徒さんですと、ちょうどいまの時季は道すがら拾ってきた落ち葉やどんぐりがその日の授業の教材になったりもします。大きく舵取りをしながらも、ちょっと一緒に楽しんだり、成果につないでいくことは、講師の力量のなせることです。

 先日も面白いことがありました。十月頃にご紹介した月の満ち欠けの「月齢カレンダー」、この11月1日より生徒さんと行っています。月の形の変化がまるで手に取るように、また月が恰も動いているかのように見えとてもおもしろかったので、
このブログでも取り上げたのですが、ひとりの生徒さんは月の形の変化にはほとんど無関心。もっぱら日の出と日の入りの時刻に注目しています。

 月の絵の下には、日の出・日の入りの時刻と月の出・月の入りの時刻が24時制で記されているのです。何故そこに興味があるのかは分かりませんが、それほどに興味があるのならと、日の出と日の入りを取り上げることとしました。

 これも飛び入りの学習課題です。でもこの予定外の興味をどう学習として展開していくかを考えることは、講師としてとても楽しいことです。この展開は、あしたにつづきます。



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338.ソーシャルスキル:借りたら、返す!

2009-11-20 21:55:17 | 「ケースに学ぶ」
338.ソーシャルスキル:借りたら、返す!
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

「借りたものを返す」ことが苦手な生徒さん。どのようにアプローチしていきましょうか。問題が絞られているので対策は練りやすいと思います。所有の意識もしっかりしているし、借りたものは返さなくてはいけないことも分かっている。分かっているけれど、できない、というケースです。

 ならば、「借りる」という状況をたくさん作って、返す練習をしていきます。親御さんにも協力していただきます。

 まず毎週、授業の度に何かを貸してあげることにしました。たとえば、
・宿題を行うための、太ペンを貸してあげます。
・宿題を行うための、資料を貸してあげます。
・本を貸してあげます。
・雨が降りそうな日に、傘を貸してあげます。
・たくさんのプリントをはさむためにファイルを貸してあげます。
(※何のために何を貸したかを親御さんにもそっとお伝えしておきます)

 第1週目は何かを貸し、翌週返すことができるか様子をみます。返すことができたら、褒めます。そしてまた何かを貸してあげます。もし返すことが出来なかったら、今日返す約束になっていたことを確認します。そして、来週その結果を待ちます。

 第3週目です。返すことが出来たら褒め、返すことができなかったら今度は親御さんに言葉がけをお願いします。
「先生に借りたペンを明日返すんでしょ。鞄に入れましょう」と入れるところまで見届けてもらいます。

「わかってる、後で入れる」という返事でしたら、一度だけ「今、入れましょう」と促してもらい、それでも行わなかったら、ペンを持ってきてその場で入れさせるように手助けをお願いします。

 このとき、親御さんがイライラしないこと、叱らないこと、口うるさく言わないことがとても大切です。「今やれば簡単なんだ」、そして翌日、先生にちゃんと返すことが出来た、良かった、という達成感と満足感へとつながるようにしてあげましょう。

 この場面がとにかく一番大事です。ここで「うるさいなー!」という気持ちにさせてしまうと、親御さんの言うことをますます聞こうとしない態勢に入ってしまいます。講師も、約束のものを返せなくても決して叱りません。小言めいたことも言いません。ただ、約束だったことの確認だけをします。親御さんもここがガマンのしどころです。

 お互いに焦ったりイライラしないためにも、時間にゆとりをもって行わせましょう。ですから、用意は前日に。当日になると、親も子も焦ります。焦っていてはできることも出来なくなります。

 こんなやり取りを何回か様子を見ながら繰り返していきます。この11月の中旬から初め、クリスマスの頃には、少し目途が立つといいなと思っています。ほかにもいろいろと気になるところはあるようですが、ひとつずつ解決していきましょう。

 ひとつ解決するごとに、生活リズムも整い始め、身の回りも整頓されてくることでしょう。親子の関係も流れがよくなることでしょう。すると、忘れ物、提出物の管理、など他の問題も少しずつ良い方向にきっと向かっていきます。




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337.ソーシャルスキル:誰のため?

2009-11-19 22:45:45 | 「ケースに学ぶ」
337.ソーシャルスキル:誰のため?
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

「借りたものは返す」、なんて当たり前と思われるかもしれません。でも、これがなかなかできないというケースが少なくありません。

 自分のものと人のものとの区別はついていて、いわゆる所有の意識はきちんとあってもそんなことが起こりうるのです。しかしこれは、発達障害をもつ生徒さんに限られたことではなく、一般人にもマナーとして問われていることでもあります。

 100円、500円、1000円、10000円、・・・たとえいくらであっても借りたお金を返さない。
 図書館の本やレンタルビデオを返さない。
 図書館の本といえば、返さないだけでなく、書き込みがされていたり、ページが引き裂かれていたり、ということもよく問題になっています。こう考えていくと、「えっ」と思われるような行為は、一般の大人の社会においてもそこらじゅうで目にします。

 一般の大人にもソーシャルスキルトレーニングが必要であるようです。ソーシャルスキル、一体誰のためのもの?と感じるのは、私だけでしょうか。

・スーパーの駐車場に置きっぱなしにされているカート
・野菜売り場に置き去られた、お肉のパック
・取ったお皿をレーンに戻す回転寿司のお客
・投げ捨てられている空き缶や吸殻やごみ
・「ぬれた体で歩かないで下さい」という掲示やアナウンスにも拘わらず、ロッカールームをぬれた体で歩く人。
・脱ぎ散らかされた数足のスリッパで、乱雑になっている洗面所 
・「靴は靴箱に」とあるのに、玄関に脱ぎっぱなしの人
・電車の中で大声で話す人
・携帯電話を相変わらず電車の中で使う人 
・・・・・あげていけば切がありません。しかも、若者ばかりが問題なのではなく、中年、壮年、老年も。年齢には、関係ないようです。

 みんなが守ればよいことが守られていないのです。・・・なんだか低級な話題で、小学校の学級会の問題みたいになってきてしまいましたね(こんな言い方、小学生に申し訳ありませんが)。

 では、今晩はここまでにします。明日は、「借りたものを返す」ことが苦手な生徒さんに教室ではどのようにアプローチしているかをお話ししたいと思います。




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336.ソーシャルスキル:ぼくが1番!(つづき)

2009-11-18 23:29:38 | 「ケースに学ぶ」
336.ソーシャルスキル:ぼくが1番!(つづき)
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 「何でも自分が1番でなくては気がすまない!」というケース:(つづき)もうひとつは、気持ちが満たされていない場合です。

 兄弟のいる場合、家庭の中でも誰が1番かということでもめることもあるでしょう。とくに上のお子さんにとっては、下のお子さんはライバルです。弟や妹は、ある時まではいなかった存在。その突然現れた存在にお母さんを奪われ、独占されるような状況になってしまうのですから、上のお子さんとしては、黙ってはいられません。

 しかも下のお子さんの誕生前後には、上のお子さんはたいてい特別な状況下に置かれます。おばあちゃんとお留守番。慣れないおばあちゃんの家に預けられる。説明も予告もないままに、自分の生活状況がどんどん変わっていきます。

 こんな場合での自己主張は、赤ちゃん返りや母子分離不安や人見知りなどいろいろな形で現れますが、「ぼくが1番!」というのもその一つです。絶対に弟や妹に、1番は譲れないというガンとした主張です。

 「自分に1番に目を向けてもらいたい」「自分に1番に気持ちを向けてもらいたい」「自分を1番に大事にして欲しい」という欲求の表れです。

 「お兄ちゃんだから(お姉ちゃんだから)がまんしなさい」というよりは、その自己主張を受容し気持ちを満たしてあげましょう。1番にしてあげましょう。気持ちが満たされれば、その気持ちは下の兄弟のほうへ自然に向けられるようになります。「○○ちゃんが先でいいよ」というように。

 兄弟間のライバル意識のほかにも、思うように何かが出来ない・・・たとえば絵が描けない、なわとびができない、勉強がわからない、友だちと遊べない、かけっこが苦手・・・というようなことによるストレスで、「ぼくが1番!」という自己
主張が過度になることもあります。

 その場合は、「できない」という状況に出来る限り追い込まないようにしましょう。出来ることをもっと伸ばして、ほめてあげましょう。自信を持たせてあげましょう。苦手なことは、無理やりにやらせる必要はありません。さりげなく、援助をしてあげましょう。または、できるところから少しずつ克服させていきましょう。そうしてストレスをとり除き、気持ちを満たしてあげることです。

 小言や注意が多すぎて、お子さんがストレスをためていることもあります。器質的な「イライラ」とは異なり、環境から生じる「イライラ」です。その「イライラ」がストレスとなって、「ぼくが1番!」とそれをストレスのはけ口にしていることもあります。

 決められたことをしない、時間を守らない、だらしがない・・・、気になるところはたくさんあると思いますが、一つずつ直していきましょう。小言や過度の注意で、行動がよくなることはまずありません。

 ソーシャルスキル、行動を直す前に、まず気持ちを満たしてあげることが先、ということもあるのです。



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335.ソーシャルスキル:ぼくが1番!

2009-11-17 07:31:30 | 「ケースに学ぶ」
335.ソーシャルスキル:ぼくが1番!
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 「何でも自分が1番でなくては気がすまない!」ということで親御さんが困っているケースが時々あります。

 まず、「順番に並んで待つ」ということを教えてあげなくてはいけない段階があります。初めて経験する順番は、どんな場面ででしょう。公園でブランコの順番を待つ、滑り台の順番を待つ、といったあたりでしょうか。誰でも最初は順番があるということを知らずに、目の前のブランコや滑り台に一目散で駆け寄っていきます。そこで親に引き止められ、「順番よ」「順番ね」と促されて、みんなが順番に待っていることに気がつきます。そうやって、「順番を待つ」という社会的行動を身につけていきます。

 それがだんだん、お店でレジの順番を待つ、電車を順番に並んで待つ、遊園地で長蛇の列に並んで待つ、というふうにいろいろな場面に広がっていきます。

 しかし、このように教えればすむことであればことは簡単でしょう。問題行動とはなりません。では、教えてもすまない場合とは?。

 ひとつは、器質的に「イライラする」「じっとしていられない」という場合です。また「待つ」という時間的行為が理解できない場合もあります。器質的に、あるいは発達段階的に難しいのであれば、いくら教えても「順番を待つ」ことはすぐには実行できないでしょう。

 よく親御さんも言われます、「絵カードで教えているときは、理解できていても、実際の場になるとダメなんです」。そうなんです、「分かっているけど、できない」ということです。

 この場合は、スモールステップで段階的にトレーニングしていきましょう。
・1~2人、または2~3人待てばよい段階から始めましょう。いきなり、5人も6人も並んでいるような場面は避けることです。そこでイライラさせてしまうと「順番・待つ=イライラ」という関連を強化してしまうだけで逆効果です。

・お店もなるべく込まない時間帯を選んで連れて行きましょう。

・「待てば、自分の順番がくるんだ」という時間的行為を意識的に体験させましょう。「順番」「順番に待とうね」「次だね」「さあ、○○ちゃんの番だね」というように。

・順番を待てたら、ほめてあげましょう。

 もうひとつは、気持ちが満たされていない場合です(つづく)。




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334.ソーシャルスキル:見きわめを

2009-11-16 07:08:18 | 「ケースに学ぶ」
334.ソーシャルスキル:見きわめを
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 「ソーシャルスキル」という言葉やそのような分野が既にオーソドックスになってきています。不適切な言動を単に問題行動として否定的に捉えるだけでなく、「分からないこと」「知らないこと」は教えてあげようという取り組みに変わってきたことは評価すべきことだと言えるでしょう。

 しかしここで見きわめなくてはいけないのは、「分からなかった」からまたは「知らなかった」から不適切な行動をとってしまったのか、それとも「分かっていた」「知っていた」けど不適切な行動をとってしまったか、ということです。

 一月ほど前でしょうか、「万引き」について、警察と学校とが協力して生徒の指導に当たるという、記事を新聞で見かけました。異例のことだそうです。万引きの指導とソーシャルスキルの指導とがイコールかどうかは別として、本質的には同じ問題を擁しています。

 「万引き」が悪いことだということを知らない生徒は、まずいないでしょう。しかし、それほど悪いとは思っていない生徒はいる可能性があります。悪ふざけ、ゲーム感覚で、○○もやってるよ、くらいの軽い気持ちでいる生徒。そういうケースでは、「万引き」は犯罪であり、被害者である店は倒産に追い込まれるほどの深刻な問題であることをしっかりと教えるべきでしょう。

 問題なのは、「万引き」が悪いことだと重々知りながらも、犯してしまうケースです。そういうケースでは、「万引きは犯罪です!」とテキストとしていくら指導しても意味がありません。なぜならば、「万引き」は悪いことだからこそ「万引き」をするのですから。

 後者においては、「万引き」いう行動を引き起こす背景にある心理状況や、生活状況を教育の立場から見直し、そこに目をやり、気持ちをかけ、具体的な対応をしなくてはなりません。

 屈折した心理、満たされない心理、自己受容できない状況、自信の喪失、不安定な生活、ゆとりのない生活、受容されていない状況、ストレス、孤独・・・。そこに気づき、そこに援助の手を差し伸べない限り、問は解決しないでしょう。

 ソーシャルスキルについても同様です。単に教えれば解決する問題と、そうではない問題とがあります。その見わめが大切なのです(つづく)。

 

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333.厚い参考書

2009-11-13 07:58:43 | 「楽しい」からの出発
333.厚い参考書
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 「物知り」のつづき、学究肌の生徒さんのひとりです。
 ちょうど先週の授業のときのこと。担当講師の都合で、いつものパソコンの授業はなしで勉強だけとなりました。当日になりましたが、その旨を予め生徒さんにFAXでお知らせしておきました、
 「今日はパソコンの授業ありません。ですから、パソコンは置いてきてください。勉強だけ行います。急なお知らせですみませんが、よろしくお願いします」。いつもノートパソコンを、時にはプリンターまで持ってくるのです。

 その日教室で待つていると、急なお知らせにも躊躇なく対応し、パソコンは持たずに来ました。しかし、重そうな鞄です。中から自信たっぷりに取り出したのは、参考書や問題集です。FAXに「勉強だけ」とあったので、今日こそとばかりに持ってきたのでしょう。

・小2用の計算ドリル:全部やり終えてあります。筆算は繰り上がりや繰り下がりを行った鉛筆の形跡があります。横式の計算は電卓を使ったとのこと。

・漢字検定10級の問題集:途中まで書き込んであります。

・中学社会実力アップ:これは分厚い参考書です。地理・歴史・公民の分野別にかなり詳しくまとめられています。一番の興味はこの中の歴史だそうです。どこを勉強したいのかと尋ねると、「昭和」とのこと。「おばあちゃんが大正生まれで、ぼくが昭和生まれなんです」、昭和を選んだ理由はそこにあるようです。独特の切り口ですが、自分の生まれた「昭和」について知りたいというのは肯けることです。学ぶ動機付けの原点が自分にあるというのは、大したものです。

 これらの問題集や参考書は親御さんが用意されたものではなく、自分で本屋さんで見つけて購入したものです。こちらが指定したものでもありません。自分の今の学力もよく心得ています。学年へのこだわりもありません。

 そして、興味のあるところを満たしてくれる参考書がどれであるかもよくわかっています。きっと真剣な顔つきで、書店にずらっと並んでいる本の中から選んできたのでしょう。これほどの意欲はどこから生み出されるのかと、感心します。

 こちらも、この努力と向学心に十分に応えていかなくてはなりません。まずは、日本の歴史の縦軸として、縄文・弥生時代から大正・昭和・平成と時代の並びを示し、昭和がどこに位置するのかを理解出来た上で、横軸として昭和を取り上げようかと考えています。学習の進め方も、最初はこのくらい大雑把です。舵取りをしながらも生徒さんの反応で行方は定まっていきます。さあ、楽しみです。
 


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なかのひと
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332.物知りになりたい

2009-11-12 07:02:35 | 「楽しい」からの出発
332.物知りになりたい
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 少し前のことですが、生徒さんの中の一人の女の子が七夕の短冊にこう書きました、「物知りになりたい」。「ふーん、そうなの・・・!」と、少し異なる一面を見たような思いがしました。

 勉強熱心で、勉強好きの生徒さんですが、短冊に一番に書くほどとは思っていませんでした。でも改めて、「うーん、そうなのね!」と思い直し、これからの学習にこちらも気持ちを新たにしたのを覚えています。しかも、「物知り」という表現がいいですね!

 今朝の教室ブログの「鳥かこまれる?!」もとっても面白かったですね。講師が3つの観点にまとめていました、

・知りたいという気持ちを持つこと
・質問しようという気持ちになること
・理解の喜びを感じること

 「知りたい」とか「興味を持つ」ということは、気持ちが外に向いている証拠です。新しいものを求めている証拠でもあります。気持ちが安定していてこそ可能です。

 質問しようとすること、相手への安心感や信頼があってこそ可能なことです。講師とも学習のいい関係が作られているのでしょう。教室に限らず、ご家庭でも学校でも安心して聞ける環境があるのでしょう。これは、人との信頼関係にもつながります。学習的な質問だけでなく、何かあったときに聞ける環境、聞こう、話そうという気持ちになれることは、将来的にもとても有用なことです。

 理解の喜びを感じること、つまり「分かる」喜びや「知る」喜びを心得た生徒さんには、「学習力」がますます育ちます。さらに「知りたい」・「質問する」「調べる」・「分かった」「満足」「うれしい!」「面白い!」→「知りたい」・・・
といういい循環が生まれ、ますます「学習力」が高まります。そしてそれが、豊かさへとつながっていきます。対象(もの)への豊かさ、人との豊かさ、生き方の豊かさ・・・。

 時々この場でもお話しする「新しい生活のための勉強」がしたい生徒さん、先ほどの「物知りになりたい」生徒さん、新しい課題(「天気」「気温」「月」「お金」・・・)にどんどん取り組む生徒さん、どうにか答えようと知恵と言葉の限りを尽くす生徒さん・・・こう眺めてみると、学究肌の生徒さんが少なくありません。

 学習に追われるのではなく、楽しみながら味わいながら学習をしていくと、意図しなくとも「学習好き」に成長していくようです。それが、それぞれの豊かな生活に結びつけば、何よりですね。





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331.生活の学習

2009-11-11 07:53:30 | 「楽しい」からの出発
331.生活の学習
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 きのうの「安心して学習を」のつづきです。それは日常の数の学習でありながら、生活の学習としての意味もあります。

 衣類の整理整頓、洗濯、クリーニング、清潔、というような課題に積極的に関心を持ち、すすんで行動できるようになれば・・・という思いももって学習の課題としています。

 と言っても、「脱いだもの、ちゃんと片付けてる?」「いつもきれいなもの着てる?」「自分のものは、自分で洗濯しようね」と規範的なことを言うのではありません。「クリーニングやさんか、・・・お母さんが出してるよ」「お父さんの、ワイシャツ。ズボンもね」、とまずは関心を持ってくれればいいのです。

 そして、少しお家での様子を聞きます。そして、必要あれば少し関心を持って関わることができるように、生徒さん自身、または親御さんに提案します。

・自分専用のハンガーを用意する
・ことに女の子だったら、マスコットを下げるなどハンガーに工夫をする
・クリーニングを出す、受け取る、のお手伝いをする
・クリーニングの預かり票をテープで貼っておいて、受け取りに行く日をチェックする係りを担当する
・家庭内での洗濯に関心を向けてもいいですね。
 ※たたむことより、洗濯機の操作のほうが関心を持たせやすいでしょう。

 このように、あらゆる機会を利用して、生き生きと積極的に生活に取り組むきっかけ作りを心がけていきます。そのきっかけ作りは生徒さん一人ひとり異なります。しかし、誰に何をと取り立てて考えるのではありません。生徒さんとお話をしたり、親御さんから家庭や学校でのようすを伺うことによって自ずと浮かんでくるのです。

 多くの生徒さんにとって、算数も国語も学習のほとんど全ては生活のためのものです。ですから、生徒さんが生きる上でその学習がどのような意味を持っているかを意識して学習を進めることはとても大切です。必ずしも「役に立つ」「必要だから」ということが目的でなくてもいいのです。「楽しいから」「好きだから」だけでもいいのです。ただ、教科書を追うだけの学習にはならないようにしていきましょう。


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330.安心して学習を

2009-11-10 08:08:35 | 「楽しい」からの出発
330.安心して学習を
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 算数の学習、お金の学習、半額の学習、生活の学習を兼ねて、クリーニング店の半額セールチラシを使いました。チラシに、定価と特価が分かりやすく表示されていますから、まさに一目瞭然です。「半額だといくら?」と問われても、最初から答が出ているようなものです。生徒さんも安心して学習に取り組めます。

 一応、割り算の式を立てて計算機で半額の値段を求める。計算した答とチラシの特価を見比べて、同額になっていることを確認する。当たり前でも、「おんなじだ!合ってた!」というときはうれしいものです。

 安心して学習できることは何より大事です。安心していれば、
・落ち着いて取り組めます
・イライラしないで取り組めます
・楽しんで取り組めます
・何より頭がよく働きます
・次の意欲へとつながります

 しかもちらしは、少しでも多くのお客さんを集めようと、その内容やデザインに力を結集していますから、
・パッと見て、気持ちが引かれる
・雰囲気が伝わる(クリーニングなら清潔感!)
・目的・主張がすぐ分かる(たとえば、半額!)
・内容が分かりやすい(金額の比較)
・言葉が明確(単語または単文表現)

 この問題、文章題だと「洋服をクリーニングに出します。クリーニング店は今ちょうど半額セールです。上着のクリーニング料金の定価は380円です。半額だといくらになるでしょう?」となりますが、文章題を見ただけで頭のスイッチを切りそうになる生徒さんも時にはいます。

「洋服をクリーニング屋さんに出すよ」・・・上着、ズボン、スカート、セーター、コートなどの文字が立て一列に並んでいるのが目に入って、洋服のイメージがわきます。
「今、半額よ」・・・「半額」の大きな文字が赤字に白抜きであるのを示します。
「上着、定価は380円」・・・明確に表示されているので、見れば納得です。
「半額だと?」と言いながら特価の表示を指で示します・・・定価、特価、半額、の仕組みが何となく分かってきます。

 そして、割り算の式の中に数字を当てはめさせます。割り算をしながら割り算の意味を把握させていくのです。

 文章題を読ませて「じゃあ、何算?」と尋ねても、なかなか分かるものではありません。安心した状況で、効果的な教材(時にチラシ)を使って学習に向かう気持ちを引き出し、自ずと考える(頭を使う)ように働きかけます。

 楽しみながら、分かるように働きかけます。逆に言えば、分かるから楽しいのです。先生が面白いことを言うから、楽しいのではありません。

 小学校の5年生で教室に入られた生徒さんがいらっしゃいます。絵画や工作のときは生き生きとしていても、いざ算数となると・・・、わざとではなく本当に眠ってしまうのだそうです。これは、「わがまま」で片付けられる問題ではありません。分からないことを「がんばりなさい。がんばりばさい」で押されてきてしまうと、体が防御し、拒否してしまうのです。

 でもあきらめないで、楽しみながら、少しずつ、もう一度学習していきましょう。



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