千寿の碁紀行

小林千寿の世界囲碁普及だより

パリ名人戦と縁の下の力持ち  ”Paris Meijin” and Monsieur KAMINO

2012-05-05 20:29:48 | 日記

 今年のイースターの時、恒例であった欧州で欧州選手権戦の次に大きな国際囲碁大会・パリ・イースター大会が開催されませんでした。

 理由はいくつかあると想定できますが、一番大きな問題はボランティアで大会を受けてくれるプレイヤーがいなかったのだと思われます。

 そして、今年はパリの日本人会主催の『パリ名人戦』(毎年11月)が30回を迎えます。

  1回目から大会運営、会場設定、賞品集め、多額の寄附をして下さっていた方がおりました。

 その方は上野巌氏。

 今から50年ほど前、まだパリ在住の日本人が少なかった頃にパリに渡り、後にシャンゼリゼ通りから少し入った立地の良い高級日本レストラン『レストラン美紀』

 を開業された方でもあります。

  昨年の春に膵臓ガンが見つかり療養されていましたが、今日、訃報が届きました。

 上野氏は『パリ名人戦』30回まで責任を持って開催したいと、昨年、大会運営の後継者を何とか探し、残りの29回、30回分の賞品まで寄付されました。

 長年フランスの囲碁界を支え、日本とフランスの囲碁界の架け橋をして下さった『縁の下の力持ち』です。

  日本国内にも、海外にも、囲碁界を陰から支えて下さっている方々がおられます。

 そう言う方々は決して、ご自分から、それを誇示したりされません。

 そのような方々の近くで、その謙虚な実行力に触れさせて頂く機会があることは本当に貴重な時です。

  言葉にできない多くの感謝の気持ちを、このブログを通じて皆さんにもお伝えします。

 心からの感謝と、ご冥福をお祈り申し上げます。 合掌

 

Today, we have lost an incredibly admirable person, Monsieur. Iwao Kamino who lived in Pairs for almost 50 years.

Mr. Kamino has made significant contributions to the Go world over the years.

He was the most important supporter of "Paris Meijin Tournament" since 1983.

This tournament will reach its 30th time this year.

 

I would like to express my greatest gratitude for all that he has done for Go world in France and making "Go bridge" between France and Japan.

 

 

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