清寿司の日々

清寿司の主人が綴る、気が向いたら出す新聞-日々のタネ、酒、客との対話-

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暫し休業です

2012-08-27 16:11:26 | Weblog

 清寿司が長津田で開業して40年になります。この間、旬の魚や貝を市場で仕入れ、店に帰ってから仕込み、お客さんの前に出し、食べた後のうれしそうな顔を見せていただく、ということを繰り返してきました。

 この40年という時間の間に、技術は向上したと思いますが、一方体は当然老化し、若い頃は、シンコのように小さな魚を仕込む時でも、手間がかかるというだけで、肉体的には何の問題もなく出来たのですが、今では老眼鏡をかけて頑張って仕込む、というようになってしまいました。

 これから老年期に差し掛かろうとする今、長津田ではJR横浜線及び東急田園都市線北口駅前再開発が愈終盤になってきました。これにともなって、清寿司も移転することになり、今の場所での営業は7月29日に終了致しました。お陰様で長津田で40年頑張らせていただきましたが、8月から休業しています。長い間有り難うございました。

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穴子の旬

2012-07-14 11:03:43 | Weblog

 九州地方が大雨ですね。亡くなられた方や、行方不明者、けが人、浸水や土砂流入によって被災した方々のニュース映像を見ると、本当に気の毒ですね。何かしてさしあげたいと思っています。

 それはさておき、九州の大雨の影響で最近コハダが手に入りません。他の魚介も天候不良のため漁が非常に少ないのです。そんな中で千葉のマイワシ(オオバイワシ)が良いですね。横須賀などでも獲れます。刺身で食べられますが、焼いても旨い。アジ、イカ、穴子も良いですね。特に穴子については、先回も書きましたが、今頃が旬です。生きている穴子を店でしめているので、身がふっくらとしてとても旨い。この頃こんなに旨いものを美味しい味で出すところが少なくなってきているのが残念です。是非うちの穴子を食べてみて下さい。

 コチ、マコガレイも比較的良いですよ。薄造りだけでなく、唐揚げにしても旨いですね。

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寿司にも鱧

2012-07-05 17:22:37 | Weblog

 台風の後は梅雨前線による大雨で、市場に魚が少ない状態が続いています。魚が少なければ、仕入れに来る人も少ないということになり、市場が閑散として実に寂しいのです。

 そんな中で、岡山県に揚がった瀬戸内の鱧が良いものでしたので、早速仕入れてきました。鱧はこの季節のものですが、以前は寿司屋にはあまり馴染みのない種でした。でも今では結構使うようになっています。通常は湯引きをしてから水気をよく拭き取り、梅肉を添えて、酒の肴にしていただくことが多いのですが、それを炙って握りにしてほしいというお客さんもいらっしゃいます。これも旨いですよ。鱧は骨切りが手間なのですが、喜んで下さるお客さんの顔を思い浮かべると、嫌だの、大変だのとは感じないものです。

 この頃鰻は、稚魚が捕れなくて、価格が騰がっていることはよくご存じのことと思います。実は穴子も捕れないんです。当然仕入価格も高くなっています。それに比べて鱧の値段は安いので、助かります。もっとも穴子は、近年の小ぶりなものよりだいぶ大きいものが東京湾で獲れるようになってきました。穴子は梅雨時が旬ですから、ふっくらとして美味しい穴子も食べていただきたいですね。うちの穴子を食べて、穴子好きになったお客さんもいます。一寸自慢してます。

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早く食べたい湘南の鰺

2012-06-08 11:45:56 | Weblog

 愈、横浜も梅雨の季節を迎えましたが、今年は春の陽光が降り注ぎ、風も殆ど感じない、如何にも春らしい春という日がなかったように思うんです。皆さんはどのようにお感じですか。

 どうも海の中の季節も変な具合になっているようでして、例年ですと5月頃より湘南の各漁港から、美味しい朝揚げの魚が沢山入荷するのですが、今年は漁が少ないのです。勿論全然獲れない訳ではありませんので、時々鎌倉からアオリイカやメトイカなどが入ってきます。イカ好きな人には、このほか北の海からムギイカ、山口からダルマイカなどが入荷していますから、喜んでもらっていますが、この季節の売り物となっている湘南の朝揚げ魚が少ないのには困ります。

 早く湘南の鰺が食べたい。お馴染みさんや私の切なる願いです。

これがアオリイカですが、本当は鰺の写真の方がいい。

 

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大きくて美味しい愛知の平貝

2012-05-09 18:02:27 | Weblog

 大きな貝柱のタイラガイ(タイラギ)は、ご存じですよね。寿司屋で食べたことのある方は多いでしょうし、握りにする前の貝柱の状態のものもご覧になった方も多いと思います。でも殻付きのものは見たことがありますか。35センチ前後にまで育ち、貝殻は頂点が尖った三角形、薄い黒か濃いオリーブ色をしていて、海では尖った頂を下にして内湾の水深10メートル前後から50メートルくらいの海底に刺さるようにして生息しています。

 タイラガイといえば、以前は有明海産が有名でしたが、1997年の諫早湾干拓の堤防締め切り(所謂ギロチン)以来不漁が続き、5月8日の「佐賀新聞」によれば、今季(2011年度)の水揚げは過去5年でみると2番目の少なさで3500キロ強(貝柱重量)と深刻な不漁だということです。1990年代には多いときで40万トン以上採れていたのが、近年最も多く、13年ぶりの豊漁といわれた2009年度でも11万トン強だったそうですから、値段が高くなるのはよく分かります。今では、有明海より、三河湾、播磨灘、備讃瀬戸、伊予灘が主な産地となっています。

 さて、このタイラガイですが、殻の表面に細かい鱗状の突起があり、これが尖った頂から殻の端に向かって筋状に幾筋も伸びているタイプと、鱗状の突起がなくツルッとしているタイプとがあります。調べてみると、生息域もやや異なっているようですが、味はどちらも良いですね。ツルッとしている方は旬が冬から春にかけて、鱗状の筋のある方が春から初夏にかけてだとされています。

 最近愛知県産のタイラガイが順調に入荷しています。貝柱が素晴らしく大きく、楕円形をした貝柱の長い方が8センチくらい、高さが4センチもあります。刺身や握りにするだけでなく、塩焼きや磯部焼きなどにしても、甘くて本当に美味しいですね。殻の剥きたてだと、さらに美味しく食べられます。何年か前までは韓国産、中国産ばかりで、国産のものより味が悪くて寂しい時もありました。でも、今は鮮度の良い国産が入っていますので、是非食べてみて下さい。きっと吃驚すると思いますよ。

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地域の方に感謝のタケノコ

2012-04-28 11:19:01 | Weblog

 私の店清寿司は、横浜市緑区にあります。緑区というくらいですから、横浜市内とはいえ、まだ草木が沢山残っているんですが、この店の辺りはただの都会になっています。それでもさほど離れていない所からお見えになるお客さんの中に、鬱蒼とした木々が茂っている屋敷を持っている人や、田畑あるいは里山を所有している人、広い竹林をお持ちの方などもいらっしゃいます。

 そんなお客さんの一人から、タケノコをいただきました。タケノコが土に顔を出す前、地面に一寸した割れ目をつくったくらいのものを掘ったのです。しかも市場などで仕入れてきたものや店で売っているものと違って、掘ってから1、2時間しか経ってない正真正銘の掘りたて。本当に新鮮なタケノコなんです。

 早速それを、お米を一掴み入れて、大きな鍋で茹でます。竹串がすっと刺さるくらいになるまで茹でたら、水で良く冷やし、薄く切ってワサビ醤油で食べてみました。これがやたらと美味しいんです。握り寿司にしてもいいですね。タイミング良くお越しになったお客さんに食べていただきましたら、皆さん大喜びです。こんなにタケノコが甘い、旨いとは・・・。

 地域の自然の恵みに感謝です。タケノコをいただいた我々が喜ぶものですから、下さったお客様も喜んで、毎年持って来て下さいます。この地域の人々の温かさにこそ感謝です。

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トコブシと姫サザエ

2012-04-17 17:39:50 | Weblog

 魚河岸への魚の入荷量が少ないですね。長期にわたって景気が悪いので、魚介類をあまり買わなくなってきているのじゃないでしょうか。牛肉や豚肉なんかはどうなんでしょうかね。たぶん質のよいものより、安ければ何でもいいんだという人が多くなってきているんでしょうから、同じような傾向なんじゃないでしょうかね。とにかく河岸に活気ないのは寂しい限りです。河岸は賑やかでなければいけません。

 今日はトコブシ(床伏・常節)の素晴らしいのが目につきましたので、早速仕入れてきました。梅雨時になると、身の盛り上がったとこぶしが数多く入荷するのですが、この時期にしては珍しく良い形でした。煮貝にすると、日本酒にあいますね。

 ところで、アワビ(鮑・鰒)とトコブシの違いをご存じですか。トコブシはミミガイ科トコブシ属フクトコブシ種トコブシ亜種ということになっていて、日本固有亜種で、九州以北のほぼ日本全国の浅い岩礁などに生息していて、大型のアワビの子供に似ているのですが、トコブシとアワビとでは殻の背面に並ぶ孔の状態が違います。トコブシは孔の数が6~9個ですが、アワビは4~5個です。また、アワビの孔は周囲が噴火口のように盛り上がり、孔の径も大きいのですが、トコブシは孔の周りが盛り上がらず、径も小さい。このような違いがあります。私たちはこのように教わってきたのですが、これは日本産のアワビとの比較でして、この頃外国産のアワビが入って来るようになり、それを見ると孔の数が多いものもあります。アワビとトコブシに本質的な違いはないのかも知れません。もっとも、平安時代中期にまとめられた「延喜式」ではトコブシを小鰒と記していますからね。

 小さくて団子位の大きさのサザエを姫サザエといいます。美味しそうだったので、これも仕入れてきました。これを焼き網に並べ、醤油と酒で味付けして焼き、串で回しながらとると腸まで綺麗に取り出せます。それを丸ごとパクリとやります。やはりお酒があいますね。

 サザエというと棘があるものだと思っていましたが、棘のないのもあるんです。海流の強いところで育ったサザエには棘があり、流れの弱いところで育ったものには棘がないんだ、棘の発達していないものでも波の荒い外海に放流すると棘が成長してくる、棘のあるやつでも水槽で飼育すると棘が成長しなくなると説明され、そんなものだと思っていました。ところが、波の荒い外海育ちのサザエの中にも棘のないやつがいたりするということが分かってきています。棘の有無は生息環境だけでは説明しきれないようですね。

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桜海老の季節

2012-04-06 17:47:27 | Weblog

 今年は長く寒い冬でしたが、やっと待ち望んでいた桜が咲き、ここ横浜では強い風や雨にも負けず、もうすぐ満開を迎えそうです。桜の花は美しいのですが、時にその美しさを見ながらも、心のどこかで、来年もまた見られるだろうか、と思ってしまうことがあります。年をとってきたということなのでしょうか。いや、年をとるとらないに拘わらず、日本では昨年の大災害のようなことがいつ何処で起こっても不思議はないのですから、今年の桜をしっかりと目に焼き付けておきたいですね。これは、今を大事に生きるということでもありますね。

 そんな感慨はさておき、桜が咲くということは桜海老の季節が来たということです。4月1日が桜海老漁の解禁日です。しかし雨や風の強い日が多く、解禁日が過ぎたというのに漁に出られる日が限られています。ですから、まだ一度しか入荷していません。

 桜海老は、お刺身にしても良いし、天麩羅にしても美味しいですね。桜海老の鮮やかな桜色、やわらかな甘みを思い出すと、直ぐにも食べたくなりませんか。天候が回復すれば、大漁になるでしょうから、いっぱい食べられると思います。期待していて下さい。

 今日は殻つきの鳥貝の良いのがありました。身が厚く、独特の甘みがたまりませんね。鳥貝のシーズンはそろそろ終わりなのですが、今年はまだしばらく桜海老と一緒に楽しめると思います。

 海老の仲間でシロエビをご存じですか。桜色をした桜海老は駿河湾の特産ですが、シロエビは富山湾などで獲れる小さな白い色の海老です。そのシロエビを殻つきで仕入れてきました。お客様にお出しするには、柔らかい身ですから、手むきで仕込なければいけませんので、イライラするのですが、殻を剥いた海老を何個か口に入れますと、その甘さ、旨さに、知らずに笑みがこぼれます。

 また今日も美味しいものを揃えて頑張りますので、お客様には楽しんでいただけるでしょう。

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千葉の地蛤

2012-03-29 17:35:38 | Weblog

 暖かくなってきましたね。長かった冬が去って、いよいよ本格的な春の到来ということなのでしょう。横浜では、ここ数日でソメイヨシノの蕾が目立って大きくなってきました。もう何日かで開花するのでしょうね。

 春になるとおいしくなる寿司種の一つにハマグリがあります。国産のハマグリが殆ど獲れなくなって結構長い時間が過ぎましたが、今では、この間代用にされてきたチョウセンハマグリも見られなくなり、中国産のシナハマグリが市場に出回っています。ところが、この頃千葉で獲れた地ハマグリが市場に出ています。大きさは一つ100グラム弱と小さいのですが、身が殻にたっぷりと詰まっていて、味がとても良い。それが1キログラム1700円という値段でしたから、早速仕入れてきました。これよりサイズが大きくなると値段が跳ね上がり、超高級店でもない限りとても使えませんので、このサイズ、値段は魅力的ですね。

 ハマグリは、握り寿司用には煮ハマグリにしますが、酒の肴には酒蒸しにしたり、焼いたりします。あるいは贅沢に吸い物や味噌汁にしても良いですね。仕入れたサイズですと、吸い物に最適です。電子レンジを使うと、身も汁も全部使えます。薄い出汁に酒を一寸足し、ほんの僅かに醤油を加えた中にハマグリを入れ、電子レンジでハマグリ2個で30秒位を目安に加熱すると、ふっくらとしてとても美味しい吸い物ができます。ただし、電子レンジに入れる前に、ハマグリの二枚の貝殻をつなぐいわゆる蝶番(貝殻の外側についています)を包丁で切り取っておいて下さい。そうすれば、ハマグリが急に開かず、中の汁が飛び散ることがありません。このやり方ですとご家庭でも失敗なくできますので、魚屋でハマグリを見つけたら幾つか買ってつくってみて下さい。

 ウニも漸く甘みを増してきました。季節が微妙に移り変わってきていることを感じさせられます。今仕入れている北海道森町砂原のウニでしたら、ウニ好きの人も十分満足していただける味になっていると思います。

 こんな春の味を是非ご賞味いただきたいですね。

 

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ホタルイカの新物入荷

2012-02-23 12:49:27 | Weblog

 冬から春への移りかわりのこの時期、春の香りをもたらせてくれる新物のホタルイカが入荷しています。まだ形は小さく、ミソも少なく、味は今一つというところですが、やっぱり春を感じさせてくれるタネです。本当は、ホタルイカの旬といえるのは1月から5月にかけてなのですが、春になると産卵のため岸に接近しようとして浮いてくるんで、獲りやすくなりますし、産卵でミソも増えてきます。山陰などでは早ければ年明け早々から底引き網での漁がありますが、獲り始めの頃の形はかなり小さいですね。本場とされる富山湾の定置網漁は、3月1日が解禁になります。滑川漁港にあがるホタルイカは、ほかの場所のものとは違って値も張りますが、やはり美味いですね。

 寿司屋にとってのホタルイカというものは、どんなに成長しても握り寿司には出来ないものですから、本来の寿司種とは言えないんでしょうが、酒のつまみとしてはとても喜ばれます。でも、生のホタルイカには寄生虫の心配がありますので、生食できる部分は脚とミソを除く胴だけなんですね。それで沖漬けですとか、浜茹でにするんです。通常はこの浜茹でにした状態のものが出回っていることは、皆様よくご存じですよね。

 今日は市場でホタルイカを見つけましたので、早速仕入れてきました。今年は寒さが厳しいからか、このような春を感じさせるタネがお客さんに喜ばれます。でも今年は冬から続く悪天候で、相変わらず魚の入荷が少なく困っています。早く天候が回復し、明るい陽射しの日が暫く続く本格的な春の到来が待ち遠しいですね。

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