何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

ほんとうの愛そして知性

2018-06-06 12:00:00 | 
ねぇワンコ
ワンコがお空に引っ越すとき、庭の草木を目印に帰ってこれるように、これまでもこれからも庭にいる草木をお伴させたよね
そんな花の一つが、今 咲いているよ


さてさて本題というわけではないが、いつもの本の話。
「白い巨塔」(山崎豊子)の頃から、医学部の教授選は熾烈を極めるものだったが、その浪速大学医学部で財前教授の指導を受けたこともある久坂部氏が描く医療ミステリー「院長選挙」によると、最近では謀殺説まで飛び交い更に物騒な選挙になっているようだ。「面白い巨塔、腹黒い虚像 その弐」
そんな物騒さを裏付けるような本を読んだ。

「螺旋の手術室」(知念実希人)

本の裏の説明書きより
純正会医科大学附属病院の教授選の候補だった冴木真也准教授が、手術中に不可解な死を遂げた。彼と教授の座を争っていた医師もまた、暴漢に襲われ殺害される。二つの死の繋がりとは。大学を探っていた探偵が遺した謎の言葉の意味は。父・真也の死に疑問を感じた裕也は、同じ医師として調査を始めるが……。「完全犯罪」に潜む医師の苦悩を描く、慟哭の医療ミステリー。『ブラッドライン』改題。

物騒な本だと書いたが、何もドンパチ派手にやりあうという物騒さではない。
ただ、本来なら人の命を救う場の最高峰であるべき医学部や大学付属病院のトップを選出する選挙で、殺人やら謀殺説が飛び交う設定の物語が次々世に出ることも物騒なら、その作者が現役の医師達であることも物騒だと感じてしまうのだ。

とは云え、作者・知念氏は物騒な事件の謎解きを本書の目的としたのではないだろう。
なぜなら、殺人の動機や手口は分からないものの、かなり早い段階で犯人の予測はついてしまうからだ。
だが随所に見られる伏線がクライマックスに巧く収斂されていくのを見ると、作者が本書で訴えたかったのは、ミステリーの謎解きの妙ではなく、家族の葛藤と愛憎をこえたところにある家族ゆえの深い愛や、因習がいかに酷いものであるかや、家族に伝う病にかかわる様々な問題であったと思う。
そして、作者のその想いは確かに読者に伝わったのではないだろうか。

・・・と是だけ書くと、後に読み返したとき本の内容を失念していそうだが、本書は発売から間もないミステリーなので、謎解きを書くことは控えたい。だが、作者が医師であるからこそ生まれた?一文に感じた疑問だけは’’謎’’として記しておこうと思う。

それは、主人公が疲れ切っている場面での『血管に水銀が流れているかのように体が重かった』という表現だ。
本書の作者は医師なので、医療現場や医療行為の描写に臨場感や生々しさがあるのだが、体が重いことの比喩で「血管に水銀が流れているかのような」というのは、果たして正しいのか素人の私には’’謎’’である・・・と思う自分の耳朶に「どーでもいいですよ」という声が響いている。


ねぇワンコ
男前で気品があって凛々しくて優しくて賢くて天才でか~わいいワンコよ
クールなイケメンのくせに柔らかいピンクのオーラをまとうワンコよ
「ワンコのバラ」を咲かせてくれて有難うね
ちょっと参っていると、いつもいい感じで励ましてくれることに感謝しているよ
本書にね、教授選殺人事件を追う刑事が『三つ重なる偶然はない、それは必然だ』という格言を宣う場面があるのだけれど、
この一年の諸々や、ワンコの励ましのタイミングを見ていると、
「必然なんだな」と思えて励まされるんだよ ワンコ
だから、これからも応援を頼むよ ワンコ


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